今年7月7日に行われた日本語能力試験の結果発表がありました。オンラインで受験番号とパスワードを入力すると、自分の結果だけ検索できるというシステムです。合格者には認定証が日本から郵送されてきますが、昨今の郵便事情が悪いのでベラルーシにまで届くには1、2ヶ月かかりそうです。
さて、日本文化情報センター日本語教室の生徒の結果についてご報告します。
今回は合計35名が挑戦しました。4年ぶりにミンスク会場で実施されて受験者数が以前の水準にまで戻りました。
35名のうち、14名が合格しました!
いつも二桁の合格者数を目標にしているのですが、今回も達成しました。
これは40%の合格率ですので、世界の平均30%台より上回っています。日本語を教えている側としては大変嬉しいです。
内訳はN2合格者が2名、N4合格者が4名、N5合格者が8名です。
N4の合格率が平均より低いことが気になりました。N3は4人受験して全滅だったのが残念ですが「N3の壁」というものが存在しているんですよね。(私が勝手に命名しているんですが。)
あいうえおから勉強を始めて、N5とN4は2年目ぐらいで合格できるんですが、N3になると出題される漢字の量が一気に増えて、N3になかなか合格できないベラルーシ人が多いのです。
ここであきらめて日本語をやめてしまう人も多いのですが、N3の壁を越えると「私、日本語できます。」と笑顔で言えるような心の余裕が出てきますね。
それからN2、N3、N4を受験者からは「難しくなっていた。」という感想を多く聞きましたが、実際にそうなのかもしれません。ベラルーシでは4年間日本語能力試験が実施されなかったので、経験値がなく、久しぶりに受験したら、問題の難易度が急に上がったように感じただけかもしれません。
本当に日本語能力試験の難易度が上がっているなら、それに合わせてチロ基金提供「私たちのテスト」も難しくしないといけません。
後日、日本語能力試験の公式サイトで、平均合格率など統計が発表されるので、生徒の主観よりっデータの数字を参考にしようと思っています。
後は認定証が無事にベラルーシに届くのを祈りばかりです。
そして、来年もミンスクで試験が実施されることを強く希望しています。ウクライナ軍がロシアへ越境攻撃をしていますので、怖くてベラルーシからロシアへ受験に行けません。隣国のウクライナやポーランドへの国境はほとんど閉ざされている状態です。
ベラルーシ国内で日本語能力試験を受験するほうが絶対にいいです。
日本語学習を応援してくださっている皆様、生徒一同、心から感謝申し上げます。
9月から新学年度が始まりますが、また1年どうか引き続きご支援のほど、よろしくお願い申し上げます。