電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

古いFM-fanに見るタンゴなどラテン音楽の番組から

2021年12月23日 06時00分51秒 | Weblog
先日の「ピアソラの軌跡〜生誕100周年記念コンサート」の記事中で、アストラ・ピアソラについて、

アストル・ピアソラといえば、アルゼンチン・タンゴの革命児とよばれ、1970年ころのNHK-FMで放送されていたラテン音楽の番組では、非常に尊敬され別格に扱われていたというのが最も古い記憶です。

と書きましたが、そういえば古いFM-fanには NHK-FM の主な番組内容が掲載されており、ラテン音楽の時間が何曜日の何時ころだったかを調べることができるはず、と思いつきました。で、書棚から1971年のNo.20(9/27〜10/10)号と1981年のNo.16(7/20〜8/2)号を引っ張り出してみると、


  • 1971年 9月27日(月) 夜20:10〜22:00 ステレオコンサート「ラテン・タイム」 リクエスト特集 DJ: 谷川越二

  • 1971年 10月4日(月) 夜20:10〜22:00 ステレオコンサート「ラテン・タイム」 第1部「アルゼンチン・タンゴ名曲事典Lの部」、第2部「スペシャル・コーナー」 DJ: 大岩祥浩

  • 1981年 7月26日(日) 10:00〜10:40 世界のメロディ 第1部「中南米の旅」〜愛と平和を歌う11通の手紙〜 ミュージック・レポーター: 竹村淳

  • 1981年 8月2日(日) 10:00〜10:40 世界のメロディ 第1部「中南米の旅」〜サルサとレゲエとベッカーと〜 DJ: 竹村淳

となっています。1970年頃は、たしかに夜のゴールデンタイムにラテン音楽で2時間近い番組が組まれていたことがわかりますし、1981年には日曜の午前中に移動し、40分番組に縮小されています。第2部が「アメリカの旅」でカントリー・ミュージックを取り上げていますので、一応は北米にも中南米にも同等に目を配ったという姿勢を示したのでしょうか。

ちなみに、1971年9月27日のステレオコンサート「ラテン・タイム」でリクエストされている主な演奏家を調べてみると、ザビア・クガート楽団、イーディ・ゴーメ、ワンダ・ジ・サー、セルジオ・メンデスとブラジル'66、エドムンド・ロス楽団、ロス・トレス・ディアマンテス、ぺぺ・ビージャのマリアッチ・ハリスコ、ウーゴ・ブランコ、ロス・インカス、ロス・インディオス・コン・パパーチョ、アタウアルパ・ユパンキ、ワルド・デ・ロス・リオス楽団、ラモン・マルケス楽団、などとなっています。おぼろげな記憶ですが、この中ではアタウアルパ・ユパンキがフォルクローレの旗手としてやはり別格の扱いを受けていたように思います。当時はラテン音楽の地位が今よりももっと高かったのか、それとも私が知らないだけで、底流では今もひそかなブームになっているのでしょうか。



YouTube より、アストル・ピアソラ「プンタ・デル・エステ組曲」
PIAZZOLLA, Astor. "Suite Punta del Este" (1982) #piazzolla


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