電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

シューマン「アダージョとアレグロ」を聴く

2021年12月01日 06時00分54秒 | -室内楽
今日から12月、師走です。家の裏手や庭木の雪囲いは峠を超えて、あとは除雪機で氷雪を浴びる側のドウタンツツジを保護する作業が残ります。寒いので朝はゆっくりして、太陽がある程度の高さまで登ってからの作業かと予定していましたが、あいにくの雨です。幸いに非常勤ですので、今日のように勤務日でない朝は静かに音楽を聴きましょう。ただいま、R.シューマン の音楽をポール・メイエのクラリネットとエリック・ル・サージュのピアノで聴いています。聴いている CD は DENON COCO-70861 で、クレスト1000シリーズの中の1枚。1993年、スイス、ラ・ショー・ド・フォン、ムジカ・テアトルにおけるデジタル録音です。収録されているのは

  1. 幻想小曲集 Op.73
  2. おとぎの絵本 Op.113 より
  3. 民謡風の5つの商品 Op.102 より
  4. 3つのロマンス Op.94
  5. アダージョとアレグロ Op.70

という選曲です。シューマンの憂愁や陰影に富んだあこがれをロマンティックに演奏しており、いずれも魅力的ですが、今日は後半の「3つのロマンス」や最後に置かれた「アダージョとアレグロ」Op.70 にとりわけ魅力を感じます。もとはホルンのために書かれたという「アダージョとアレグロ」ですが、クラリネットとピアノの響きはぴったりです。



この曲の他の演奏は、チェロの遠藤真理さんのCDでも楽しんでおります(*1)が、さて他の演奏も聴いてみたいものです。例えば YouTube で探してみると、いろいろと見つかりました。まず、オリジナルのホルンとピアノの組み合わせから。

デニス・ブレインのホルンとベンジャミン・ブリテンのピアノで、1956年のラジオ録音のようです。
Schumann - Adagio & Allegro op.70 - Brain / Britten


続いてチェロとピアノで。パブロ・カザルスのピアノ、ホルショフスキーのピアノで、1961年、米国ホワイトハウスでのコンサートから。うなり声はカザルス。
Schumann: Adagio and Allegro, Casals & Horszowski (1961) シューマン アダージョとアレグロ カザルス


低音楽器だけではないと、ピッコロで演奏したものも。ピッコロ:丸田悠太、ピアノ:塩川正和、2019年、熊本県の日本福音ルーテル健軍教会にて収録されたものだそうです。
ロベルト・シューマン / アダージョとアレグロ Op. 70 Schumann Robert / Adagio and Allegro, Op. 70


しっとりとヴィオラで。2019年、ロンドンのウィグモア・ホールにて収録。
Timothy Ridout & Jonathan Ware - Schumann Adagio and Allegro op 70


最後に、コロナ禍の渦中にあった2021年、スペインのマドリードでのライブ演奏から、クラリネットとピアノでの「アダージョとアレグロ」を。クラリネット:Luis Fernández-Castelló、ピアノ:Carlos Apellániz
Adagio und Allegro Op 70 for clarinet and piano by Robert Schumann


(*1):遠藤真理「サリー・ガーデン〜チェロ・フェイヴァリッツ」を聴く〜「電網郊外散歩道」2014年1月

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