電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

冬の表情

2012年12月16日 06時03分03秒 | 散歩外出ドライブ
東北の冬の表情は、短い期間にもダイナミックに変化します。12月の初頭、霧氷が美しい朝も、道路はアスファルト面が黒く見えており、部分凍結に注意は必要ですが、走行にもまだ安心感があります。









写真は、たしか12月3日のものです。この程度の路面では、まだ周囲の景色を愛でる余裕があります(^o^)/

ところが、今年は8日の土曜日から雪が本格的に降り出し、風景も一変して、白一色の雪景色となりました。こうなると道路は圧雪またはシャーベット状となり、ハイスピードでブレーキを踏めば、面白いように、いや、恐ろしいほどにスリップし滑走してしまいます。充分に停まれるはずと思った車間距離がみるみる狭まり、断続的にブレーキを踏んで制動を回復しつつ、あとは追突する前に停まってくれることを祈るのみ、というのは実に心臓に悪い(^o^;)>poripori

先日も、追い越し車線を猛烈なスピードで走ってきた四輪駆動車が見事にスピンして雪の中に突っ込むのをバックミラーで目撃しました。当方が巻き添えを食わなかったことに感謝しましたが、おそらく経験の浅いドライバーが四輪駆動を過信した結果なのだろうと思います。制動を失い滑り出してしまえば、四駆も二駆もただの鉄の箱にすぎないのですが。

幸いに、ここ数日は日中の気温がプラスとなったために、路面の雪も融けて黒いアスファルトが顔を出しました。ドライバーにとっては、まことにありがたい限りです。

さて、本日は、16時から山形テルサホールにて、山形交響楽団の第225回定期演奏会の予定。曲目は、

シベリウス:弦楽のための「即興曲」
ドヴォルザーク:チェロ協奏曲 ロ短調 作品104
シベリウス:交響曲 第2番 ニ長調 作品43
 チェロ:堤 剛
 村川千秋 指揮 山形交響楽団

となっています。楽しみです。

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無くても間に合うものを処分するには

2012年12月15日 06時04分11秒 | 季節と行事
いよいよ、雪の季節がやってきました。やれやれです。こう寒くては、畑に出ることもままなりませんので、室内で片付け仕事が中心になります。そこで、身の周りにあって場所ふさぎになっている、無くても間に合うものは何かと考えてみました。
(1) 古い衣類 まず着ないものがけっこうあります。
(2) 古いカバン類 手提げ部が壊れかかったものがあります。
(3) 古い資料類 一部をスキャナで取り込めば処分は可能なものがけっこうあります。
(4) 本 少しですが、二度と読まないだろう本があります。
(5) PC周辺機器 古いPCに適合するが今は使い道のない周辺機器やケーブル類がけっこう眠っています。
(6) ビデオテープ、カセットテープ 未整理のものが山のようにあります。
うーむ、これは早急に処分を検討する価値がありそうです。古いソックスやワイシャツ等は、もう間違いなく不要ですし、ズボンだって減らしても良い。防寒着もいくつか減らせるはずです。どんどん処分して、身軽な形で春を迎えられたらいいな、と考えます。問題は、「老人性もったいない症候群」。捨てるべきものをエイヤっと選ぶ気合というか、気力です(^o^;)>poripori

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最近のおやすみの音楽

2012年12月14日 06時05分50秒 | クラシック音楽
近頃、就寝前に静かに流している音楽は、シューマンの「子供の情景」です。枕元のCD/MDラジカセで、ごくごく小さい音量で流していますが、ヤン・パネンカの演奏がたいへん素晴らしいものです。およそ30分でタイマー・スリープとなるようにセットしていますが、音楽を意識の中で追いかけているうちに、いつの間にか気持ちよく眠ってしまいます。昔、コンピュータのプログラミングをしていた頃、脳みそが興奮して眠れないときに、音楽を聴きながらだと不思議に眠れたことから始まった習慣でした。

これまで、睡眠の音楽として、J.S.バッハの無伴奏チェロ組曲やボロディンの弦楽四重奏曲、フランクのヴァイオリン・ソナタなどを好んで使っていますが、おやすみの音楽のポイントは、(1)小音量、(2)小編成、(3)優しい曲想、(4)流れの良い演奏、の四点にあるようです。

写真は、過日の出張の際に、飛行機の窓からみた雲海と夕日です。実に見事なものでした。毎日雪景色ばかりを眺めていると、時にこういう風景を思い出します(^o^)/

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ルーズリーフのバインダーも使ってみたいが

2012年12月13日 06時00分47秒 | 手帳文具書斎
誰が購入したものか不明なのですが、手元にA5判のルーズリーフ用バインダーがあります。表紙が赤色ですので、おそらく娘が中高生の頃に購入したのかもしれません。これが案外しっかりしたもので、ちょっと使ってみたくなります。



できれば、A罫のものだけでなく、ダイアリーやプレーン、統計罫など各種のルーズリーフ用紙を取り揃え、ジッパー付きのホルダーやクリアファイルなども組み合わせて、ペンホルダーも取り付けて、フル装備の状態にしてみたい。そんな空想は広がりますが、さて持ち運ぶことを考えると、いささか大きすぎるでしょう。やはりデスク用にとどまるのかもしれません。それ以前に、何に使うのだ?という気がしますが(^o^)/



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「Bun2」12月号で「2012年Bun2大賞」を見る

2012年12月12日 06時01分30秒 | 手帳文具書斎
過日、行きつけの文具店で、ノートとボールペンのリフィルを購入して来ました。ノートは、LIFEのノーブルノート(A5判、横罫)で、ブログのネタ帳となっている備忘録とは別の用途に用いる予定です。

ボールペンの替え芯は StyleFit 用で、Jetstream の 0.7mm の黒と青、それにブルーブラックの0.5mmです。ブルーブラックは、ゲルインクボールペンリフィルとあり、書き味にはちょっぴりですが不満が残ります。当方、文字が細ければよいという価値観はありませんで、太めの文字で大きくハッキリと滑らかに書けることを優先します。その点からは、1.0mm~0.7mmのジェットストリームまたは1.0mmのパワータンクの書き味が一番しっくりきます。でもまあ、ブルーブラックの色味は良好ですので、たまに気分が向いたときのために、1本あっても良いでしょう(^o^)/



それはそうと、文具店でステーショナリーマガジン「Bun2」の12月号をもらって来ました。もう通巻で45号になるのだそうで、月日の経つのは早いものだとあらためて感じます。

今号の目玉は、「2012年Bun2大賞」と「ベスト文具30発表」でしょう。大賞1位の「デコラッシュ」は、中高年ヲジサンには思わず「???何それ?」状態。よくわからない乙女な世界です。第2位の「ケズリキャップ」は、小さい子どものいる家庭には重宝しそうです。第3位の「フィットカット」はアイデア先行で、愛用のハサミを買い替えさせるような魅力はいまひとつかな。

ベスト30までの製品では、ステープラーの「バイモ」は確かに優れていると思います。実際、「バイモ11」を愛用しています。他に興味を持ったのは、リヒトの「DMCノートブック」でしょうか。

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「定年後はどうしますか」と尋ねられて

2012年12月11日 06時04分45秒 | Weblog
過日、定年後はどうしますか?と尋ねられましたので、少々迷いましたが、若い人たちの道を閉ざしてはいけないという思いもあり、しかるべき時期に後進に道を譲り、退職することとしたいと思います、と答えました。

と、大きなことを言いながら、定年後の生活は不安です。時期が来たら、なんとか仕事を探さなくてはなりません。今のご時世、それはそれで大変なような、大きな変化が楽しみなような、複雑な気分です。ちょうど、弓道の大会に出て、射位に立つ前の控えに座している時のような、不安と昂揚する気分を抑えて、なんとか平常心を保っている、という状態に近いかもしれません。

うーむ、それにしてもこの雪!人間様の気分や思惑に関係なく、まだ12月も上旬だというのに根雪になりそうな勢いで着々と降りしきる雪を見ていると、やれやれ、先が思いやられます。平常心も折れそうになりまする(^o^;)>poripori

まあ、しかし被災地で冬を迎える皆様の困難や辛さを思えば、なんと幸せな愚痴であることか。「昨日の労苦は昨日で足りている」のであり、「今朝は今朝の風が吹く」ことでしょう。できれば、過度に激烈な吹雪は願い下げにしたいところですが(^o^)/
天下泰平のアホ猫を見習い、まずは今日為すべきことに淡々と取り組むことといたしましょう。



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夏川草介『神様のカルテ2』を読む

2012年12月10日 06時02分56秒 | 読書
小学館刊の単行本で、夏川草介著『神様のカルテ2』を読みました。先に前作をおもしろく読んだばかりで、第2巻は2010年の10月に第1刷を発行後、わずか2週間で第4刷まで行ったようです。驚異的な部数が出回っていたにもかかわらず、ほとんど仙人生活に近い当方は、まったく気づかずにおりました。うかつなことです。

物語の始まりは、信州王ヶ頭、いわゆる美ヶ原に、主人公・栗原一止医師と、妻のハルこと榛名さんが、春の残雪を踏んで昇り、木曽御嶽山を眺めて、夏に登る約束をする場面からです。

例によって、24時間365日を標榜する本庄病院では、医師も看護師もフル稼働状態です。そこへ新任の内科医が紹介されますが、なんと血液内科を専門とし、栗原先生とは大学も同期で、将棋部の良きライバルの間柄であった、進藤辰也でした。

喜んだのは良かったが、進藤先生はどうも勤務態度が評判がよろしくない。マイホーム主義というのか、すぐ帰ってしまうし、緊急時にも連絡がつかないことがあるというのです。御嶽荘の新しい住人の大学生も、なにやら目標喪失で沈滞しているし、ハルさんの心肺じゃなかった心配の種は尽きません。

栗原先生と進藤先生の間には、かつて一人の女性(如月)をめぐる三角関係があったのだそうで、その女性医師が進藤先生の妻であり、娘・夏菜の母親でもあります。難病の子供の患者の治療をめぐって、一日だけ休みを取ったことで主治医の変更を申し出られるハメに陥った如月千春医師は、心に大きな痛手を受けます。追い詰められたように、子供も生活も忘れて仕事に没頭するようになり、進藤先生の家庭は崩壊の瀬戸際に立たされます。幼い娘の成長を考え、進藤先生は娘と二人だけで、郷里の実家に避難してきたというのが真相でした。今回のテーマの一つ、医師の仕事と家庭生活の問題です。

もう一つ、本庄病院を支える両輪の一つ、古孤先生の病気が判明します。医者の不養生とは言いますが、こちらも家庭をかえりみず、大狸先生と組んで地域医療を支えて来たのでしたが、悪性リンパ腫の中枢神経浸潤というのですから、ど素人にもその厳しさはわかります。治療法がなくなったとき、医者はどうすればよいのか。今回の二つ目のテーマです。

事務長が悪役になっていますが、実際のところ、病院経営の実務がなければ医者も看護師も腕のふるいようがないはずですので、本来は対立すべきものではありません。ところが、なぜか対立的に描かれることが多いのは不思議です。理由がわからないではありませんが(^o^)/
もう一つ、本書に登場するお医者さんたちは、お酒の飲みすぎでしょう。メタボ肝硬変まっしぐらのような気がしないでもない。青年医師よ、体を大切にしたまえ(^o^)/
まあ、私が言っても仕方のない話ですが(^o^;)>poripori

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モーツァルト「ピアノ協奏曲第13番ハ長調」を聴く

2012年12月09日 06時04分30秒 | -協奏曲
通勤の音楽として、このところモーツァルトのピアノ協奏曲を聴いています。ウィーン定住開始の頃の三部作(第11~13番)のラスト、第13番ハ長調、K.415 です。演奏は、アンネローゼ・シュミット(Pf)とクルト・マズア指揮のドレスデン・フィルハーモニー管弦楽団で、DENON の紙箱全集からの1枚。

海老沢敏氏が執筆した、添付のリーフレットによれば、この曲の作曲年代は正確にはわかっていないのだそうで、次のような理由から、1782~83年の初頭と考えられているそうです。

いずれにしても、1783年1月15日の《ヴィーン新聞》には、アルターリア社から出版される3曲の協奏曲の予約募集広告が掲載されている。また、同年3月22日に行われたモーツァルト自身の演奏会で、このハ長調の作品と、もう1曲、ヘ長調かイ長調の曲が取り上げられている。この演奏会は、たいへんな成功であったらしい。彼はまたこの協奏曲を、3月30日に行われた歌手テレーゼ・タイバーの音楽会でも演奏している。この音楽会には、皇帝ヨーゼフ2世も列席していた。とくにハ長調の作品のロンド楽章が喝采を浴び、アンコールされたという。(p.20)

簡単に要約すると、
(1) 1783年1月15日付けウィーン新聞に、楽譜出版の予約広告が掲載されている。
(2) 1783年3月22日の自身の演奏会で演奏されており、大変な成功だったらしい。
(3) 3月30日の別の演奏会でも再演されている。
などの理由から、判断できる、というわけです。

ところで、皇帝ヨーゼフ2世が列席した音楽会は、3月22日だったのか、それとも3月30日だったのか?文面から判断する限り、「この」という指示代名詞は、直前の30日の演奏会を指すと解釈できますが、事実はどうだったのか。新潮文庫の田辺秀樹著『モーツァルト』には、このあたりの記述はありません。ネット上の記載をみると、22日のモーツァルト自身の演奏会に皇帝が列席したというものもあるようです。

ハ長調の協奏曲の楽器編成は、Ob(2),Fg(2),Hrn(2),Tp(2),Timp. および弦5部となっています。弦楽四重奏に管楽器を加えても演奏できる第11番や第12番とは異なり、編成の点でも充実した、魅力的で堂々たる音楽となっています。

第1楽章:アレグロ、ハ長調、4分の4拍子。協奏曲の書式によるソナタ形式。期待感を高めるオーケストラに続き、独奏ピアノが入ります。速いテンポでめまぐるしく指が動き回る様子に、聴衆は固唾を飲んで聴き入ったことでしょう。いきなりの見せ場です。
第2楽章:アンダンテ、ヘ長調、4分の3拍子、小ソナタ形式あるいは三部形式。トランペットやティンパニはお休み。実にみずみずしい情感をたたえた楽章で、カデンツァのところなどは本当に聴き惚れます。スタッドレスタイヤによる通勤の音楽ではわかりにくく、自宅のステレオ装置で静かな環境で聴いて、このことを実感します。
第3楽章:アレグロ、ハ長調、8分の6拍子、ロンド形式あるいはロンド・ソナタ形式。はじめはピアノ独奏で主題を提示し、オーケストラが続きますが、途中でハ短調のアダージョに変わります。この表情の転換は、短いですが実に印象的。そして一回だけに終わらず、様々な形で翳りの表情を見せながら、最後は見事に平安のフィナーレに持っていきます。

アンネローゼ・シュミットが、見事なピアノを聴かせます。クルト・マズア指揮ドレスデン・フィルも充実した演奏です。第13番の協奏曲は、ウィーン定住開始の頃の三曲の中でもお気に入りの一つなだけに、このコンビによる全集の中でもとくに見事な演奏の一つなのではと感じます。

■アンネローゼ・シュミット(Pf)、マズア指揮ドレスデン・フィル盤
I=9'52" II=6'59" III=8'03" total=24'54"

ハ長調のピアノ協奏曲といえば、第25番K.503 を思い出しますが、こちらは若さと魅力をいっぱいに押し出した、ヴォルフガング君のチャームを聴かせる協奏曲と言えそうです。

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佐藤賢一『黒い悪魔』を読む

2012年12月08日 06時03分32秒 | 読書
文春文庫で、佐藤賢一著『黒い悪魔』を読みました。『モンテ・クリスト伯』や『三銃士』等の作者、アレクサンドル・デュマの父親、トマ・アレクサンドル・デュマの生涯を描く、破天荒な冒険譚であり、かつ人間の自由・平等・博愛を希求するフランス革命の精神をあくまでも追求しようとした、激動の時代を描きます。

フランスの貴族の私生児として生まれたトマ・アレクサンドル・デュマ。しかし父親の姓を名乗らず、自分の力でのし上がろうとします。その焦りと葛藤は、軍隊という一種独特の集団の中でも、必ずしも所期の目標には届かないのですが、フランス革命という時代の偶然もかなり作用して、その地位を押し上げていきます。前半の、妻となる女性と結婚することを正式に認めてもらうために、いささかどころか、かなり乱暴なやり方で出世しようとするあたりには、博士課程在学中の担当教授との軋轢など、認められない不遇時代の作者の心情も反映しているのかもしれません。

後半は、ナポレオンとの確執とが中心となります。圧倒的な強さを持つ超人的な肉体と勇気で兵士達の信頼を集めながら、戦略的な視点に乏しい自分を自覚します。これに対し、小男で兵士達の信頼は乏しいが、天才的な戦略眼を持つナポレオンは、デュマと組むことを希望しますが、デュマはナポレオンの下に甘んじることを拒否します。このあたりは、フランス革命の理想をどう維持するかという違いを根底に持ちながらも、個人対個人の力の優劣という観点から逃れられないデュマの狭さでしょう。

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今年は、リンゴも収穫できた

2012年12月07日 06時04分55秒 | 週末農業・定年農業
例年、サクランボやスモモ、プルーン等で手一杯で、剪定・消毒ともに間に合わず、病虫害でほぼ全滅していたモモの収穫ができたことを喜んだ記事(*1)を掲載しました。実は、今年はリンゴも少しだけ収穫できました。11月24日に収穫したもので、品種は晩秋の「ふじ」です。

褐色せん孔病という病気からサクランボの葉を守るために、秋のはじめ(9月上~中旬)に古典的なボルドー液を散布しますが、そういえば昔のリンゴは、このボルドー液で真っ白になっていたことを思い出し、これをリンゴにも散布してみたものです。

ボルドー液というのは、硫酸銅と消石灰で作る古典的な消毒液で、果皮に石灰の膜を作り、この中にわずかに含まれる銅イオンが抗菌作用を示すというものです。ちょうど、台所の銅網を利用する三角コーナーと同じ原理です。たった一回散布しただけですが、見事に効力を発揮したことに驚いています。スプレーヤ等の農業機械が腐食しやすくなるため使用をためらうことが多い古典的消毒液ですが、適期に抑制的に使うことを工夫してみたいと感じました。

野鳥に突かれて痛んでしまったものもありますし、色づき具合など見かけはまだまだで、とても亡父が育てていたときのような見事な出来栄えには程遠いものですが、はじめて自分で収穫した「ふじ」りんごを、この冬は楽しみに食べましょう。来年は、もっとちゃんと収穫できるように、研究してみたいものです。

(*1):自家栽培の川中島白桃を食べる幸せ~「電網郊外散歩道」2012年9月
(*2):「ふじ」リンゴの収穫~「電網郊外散歩道」2007年11月
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上着を変えて出かけると

2012年12月06日 06時01分12秒 | 散歩外出ドライブ
たまたま上着を変えて出かけたとき、内ポケットに入っているはずの筆記具がないことに気づきました。一瞬、あせってしまいましたが、いつも持ち歩くシステム手帳に三色ボールペンがあることに気づき、ああ良かったと一安心。

上着を変えたときには、忘れずにチェックする必要があります。ハンカチ、ちり紙、筆記具です。免許証と手帳は、いついかなる時にも常時携帯です(^o^)/

写真は、11月下旬のドウダンツツジです。今はほぼ落葉して、冬枯れの状態になっています。

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山響スペシャルコンサート「八神純子・山響と歌う&トーク」を聴く

2012年12月05日 19時50分24秒 | -オーケストラ
雨降りの火曜の夜、山形テルサホールで、山形交響楽団スペシャルコンサート「八神純子・山響と歌う&トーク」を聴きました。本日のプログラムは、

第1部 ミュージカル・サウンドトラック
(1)サウンド・オブ・ミュージック、(2)オペラ座の怪人、(3)コーラスライン
スペシャルトーク 八神純子・奥田政行(*)・飯森範親
第2部 八神純子オンステージ
(4)みずいろの雨、(5)さくら証書、(6)ポーラースター、(7)翼、(8)ひめゆりの丘、(9)パープルタウン

となっています。
うーむ、お客さんの層がいつもとだいぶ違います。いつもの山響のコンサートは、若い人からかなりの年配まで、実に幅が広いのですが、今回はある年代の層に集中している傾向があります。もちろん若い人も少なくないけれど、オジサン・オバサン(失礼!)の比率が圧倒的に高いみたいです(^o^)/



ステージ上は、向かって左から、第1ヴァイオリン(10)、第2ヴァイオリン(8)、チェロ(6?)、ヴィオラ(8)、その奥にコントラバス(4)、となっています。正面奥には木管楽器が位置し、前列にはフルート(2)、オーボエ(2)、後列にはクラリネット(2)、ファゴット(2)となっています。左手奥にはハープとピアノ、ホルン(4)が位置し、木管楽器の奥にトランペット(3)、トロンボーン(3)、チューバが並びます。最奥には、木琴やシンバル、バスドラム等のパーカッション、その右にティンパニとドラムス、ギター2本という楽器配置です。オーケストラに加わるピアノとドラムとギターの4名が、八神さんのバックバンドの方々のようです。

指揮者の飯森さんは、いつもの燕尾服ではなくて、赤いカマーベルトに紺色の上下で、少しだけ「みずいろの雨」に近づけたみたい。コンサートマスターは、楽団の頼れるお姉様、犬伏亜里さんで、2nd-Vnのヤンネさんとクラリネットの郷津さんはお休みの模様。でも、山響のアンサンブルはしっかりと健在です。

第1部、ミュージカル・サウンドトラック。
まず、「サウンド・オブ・ミュージック」からのメドレー。吹奏楽による演奏もいいですが、やっぱり弦楽が入ったシンフォニー・オーケストラの威力を感じますし、その中で、例えば「エーデルワイス」の佐藤麻咲さんのオーボエのように、ソロがいい味を聴かせてくれます。
派手派手な「オペラ座の怪人」では、ピアノとフルートとトライアングルが、オーボエとクラリネット、ファゴット等に移り、弦楽が盛り上がります。川上さんのクラリネットと、これに続く足立さんのフルートが、いかにもミュージカル風で、いい感じです。トランペットやトロンボーン等の金管楽器セクションが、ここぞとばかりアピール。なにせ、そういう曲ですから(^o^)/
「コーラスライン」も、クラシックの管弦楽曲のような f と p のダイナミックな対比はありませんが、実にしっとりとした演奏でした。

続いて、暗いパープルのドレスに赤いバラ?を手にした八神純子さんと、白い厨房スタイルの奥田政行シェフ(*)、そして山響音楽監督の飯森範親さんの三人が、ステージ中央で話をしましたが、その内容が興味深いものでした。

3月11日の震災の直後に、奥田さんは被災地に炊き出し救援に入っていたのだそうです。津波の後のたいへんな惨状の中で、炊き出しをしながら、何かが足りないと感じていたそうな。そうだ、歌があれば、と感じていたときに、一本の電話が入った。「もしもし、八神です」って、誰だってどちらの八神さん?となりますね。そうしたら、八神純子です、お手伝いすることはありますか、と。そこから八神さんの精力的な被災地・炊き出しライブが始まったのだとのこと。なんでも、アメリカ在住の八神さんのお子さんが高校を卒業し、日本で仕事を再開するために出発予定の日に起きた震災だったとか。そうして「翼」という曲を含む炊き出しライブを続けているうちに、八神さんが奥田シェフに、この曲をオーケストラとやりたい、ともらしたのだそうです。そうしたら、奥田さんが飯森さんに電話をして、めったにつながらないのにこのときは一発でつながって、今回のお話が実現したとのことでした。これに対する奥田シェフのコメントが、実にいいですね~。

大事な時は、つながる。打算的な時は、つながらない。

これに対する飯森さんのコメントも、いいなあ。

この曲が、山形駅で流れるといいなあ。山形新幹線「つばさ」に。

なるほど~(^o^)/

第2部、八神純子オンステージ。
(4)みずいろの雨 八神純子さんといえば、この曲でしょう。ダイナミックな歌唱は、当時を強烈に思い出します。
(5)さくら証書 一番下のお子さんが高校を卒業したので、仕事を再開できることに。複雑な思いの卒業式。佐藤麻咲さんのオーボエ、斎藤さんのチェロが、しみじみ。
(6)ポーラースター これも、大ヒットした曲です。思わず気分は20代(^o^;)>poripori
(7)翼 震災に際して作曲した曲だとのこと。がんばれ日本、美しい日本。長くアメリカに暮らしたからこそ、強く感じるものがあるのかも。メッセージ性の強い音楽です。
(8)ひめゆりの丘 メッセージ性と言えば、この曲もそうです。先に日本音楽コンクールのクラリネット部門で第一位となった川上一道さんは、沖縄県の出身。川上さんのインタビューの後に聴くと、美しい弦楽とともに、また一段と深くメッセージが伝わります。
(9)パープルタウン たぶん、当方が結婚した頃に流行っていた曲です。聴衆も奏者も歌い手と一体となって、この曲を楽しみました。

熱烈な拍手に応えて、アンコールです。八神さんがアカペラで「きよしこの夜」を歌います。マイクを通さない歌で、彼女の声質とうまさをあらためて感じることができました。たぶん、アメリカでゴスペル等をよく聴いた経験が、この曲の深まりをもたらしたのでしょう。さらに、映画「タイタニック」の主題歌で、この日のコンサートは終了となりました。

八神さんのバックバンドの方たちも、オーケストラと共演する演奏会が終わってしまうのが残念でしかたがないのだそうで、八神さんも飯森さんも、もう一回やりたいねと言ってました。時期をみて、またあるのかな?あったらいいな~(^o^)/

今回も、いい演奏会となりました。山形に、プロのオーケストラがあることの幸福を感じつつ帰路についた方が多かったのではないでしょうか。

(*):奥田政行さんは、山形県鶴岡市のレストラン「アル・ケッチャーノ」のオーナーシェフ。ドキュメンタリー映画「よみがえりのレシピ」にも登場します。

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今日は、八神純子と山響の演奏会

2012年12月04日 06時04分50秒 | 散歩外出ドライブ
この師走には何度か演奏会の予定がありますが、今晩は妻の希望で、山形交響楽団スペシャルコンサート。なんと、「八神純子と山響」という異色の組み合わせです。場所は山形テルサホールで、全席指定、18時15分開場、19時開演。演奏は山形交響楽団、指揮とトークが音楽監督の飯森範親さん、歌とトークが八神純子さん。第一部がミュージカルサウンドトラックと題して、「オペラ座の怪人」「サウンド・オブ・ミュージック」他、第二部が八神純子オンステージで、「みずいろの雨」「さくら証書」「パープルタウン」「ポーラ・スター」「翼」となっています。若い頃の懐かしい歌も楽しみですが、飯森さんと八神純子さんとがどんな話を交わすのかも興味深いものがあります。

そういえば、スペシャルゲストとして、ドキュメンタリー映画「よみがえりのレシピ」に登場したレストラン「アル・ケッチャーノ」のオーナーシェフ、奥田政行さんの登場も予定されているようです。こちらも興味津々、楽しみです。

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夏川草介『神様のカルテ』を読む

2012年12月03日 06時03分11秒 | 読書
小学館からシリーズで刊行されている『神様のカルテ』という本が、たいへん人気があることは承知しておりましたが、このたび初めて読みました。著者の夏川草介という筆名は、たぶん夏目漱石のもじりだと思いますが、現役のお医者さんだそうです。2009年度の小学館文庫小説賞を受賞しデビューといいますから、多方面に才能のある方なのでしょう。

主人公は、栗原一止(いちと)という変わった名前の若いお医者さんです。一と止を続けて書くと正という字になる、という父親の命名なのだとか。このお医者さんは、信州松本の本庄病院に勤務する内科医ですが、どうもいっぷう変わっているようです。漱石の『草枕』を愛読するだけでなく、話し方までいささか時代がかっています。ただし、勤務五年目にしては、診立ても救急対応も立派で、どうやら古参医師や看護師たちにも信頼されているようです。

「待ち合わせだよ。人を待っているんだ」
「待っている?待ち伏せている、の間違いじゃないのか?
「うるせぇ、おれにだってそれくらいのロマンスはあるんだ」
ろまんす、とは笑える。私の頭の中では、ゴジラが花束を持って右往左往している姿が思い浮かぶ。歩いたあとには瓦礫の山だ。(文庫版226頁)

地域中核病院に勤務し、過酷な医療現場の風景を日常とするやや風変わりな医師が、愛読する夏目漱石の文体の影響を受けたらしい古風な言い回しを常用する会話は、テンポが良いのですが、なんともおかしさがあります。また、漱石の「坊ちゃん」みたいな、真摯で時に痛快な対応がもたらす諸々の出来事は、かなりデフォルメされてはいるのでしょうが、いかにもありそうな感じがします。病院の勤務条件の過酷さは、一般の人にもだいぶ知られるようになりましたが、24時間365日対応を標榜する本庄病院の勤務状況も半端ではありません。

しかし、なによりも患者のエピソードが、心に強く訴えるものがあります。大学病院に見放された安曇さんというおばあちゃんを受け入れる地方病院で、奮闘する医師や看護師など病院スタッフの喜びと悲しみ。遠い昔にあった、安曇さんの夫君の決断の背景にある人間性の偉さは、グレーの紳士に伝わり、そして本庄病院の医師や看護師に伝わります。こういう話を、作者はどこでどんなきっかけで創作したのだろう。もしかすると、作者がその周辺で、直接にあるいは間接的に見聞きしたことなのではなかろうかと思ってしまいます。

栗原医師が住まいする元旅館に同宿の学士殿の絶望。受験に失敗し、放浪の末に居心地の良い御嶽荘で八年もの時を無為に過ごしてしまい、母は亡くなってしまったことを知ったときの、取り返しのつかない自己嫌悪と絶望と虚無。そうですね、昔の大学の学生寮にも、これに似た話はあったのではないか。むしろ、精神を病むことなしにすんでいたことが不思議でなりません。そして、この絶望から救い出したのが、救急医療と熱ある言葉と門出の桜、姉や家族との肉親の絆だったということでしょうか。このあたりも、創作というよりも採話ではないかという気がします。

Wikipedia によれば、2011年に公開された映画「神様のカルテ」は、観客動員数ランキングで初登場第一位になったとのこと、中でも中高生が全体の半数以上を占めたそうです。最近は、若い中高生の間でも医師志望者が減少しているとの話を聞いていただけに、若い人を見直しました。大学医学部は相変わらず難関ではありましょうが、お医者さんを志望する人が、特に若い中高生が、増えてもらいたいものです。

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ハイドン「交響曲第96番」を聴く

2012年12月02日 06時05分53秒 | -オーケストラ
ここしばらく通勤の音楽として聴いていたのは、ハイドンの交響曲第96番ニ長調、Hob.I:96 でした。いわゆる「ザロモン・セット」のうちの1曲で、作曲家59歳にあたる1791年に作曲されたものだそうです。演奏は、ジョージ・セル指揮クリーヴランド管弦楽団。SONY Musicの2枚組CDからの1枚です。

楽器編成は、Fl(2), Ob(2), Fg(2), Hrn(2), Tp(2), 弦5部。

第1楽章:アダージョ~アレグロ、ニ長調、4分の3拍子。序奏付きのソナタ形式だそうです。ゆったりとした序奏は、途中でニ短調に転調した後に、速いテンポで活発な主題に変わります。
第2楽章:アンダンテ、ト長調、8分の6拍子、三部形式。中間部のト短調に転調したあたりの表情が印象的です。
第3楽章:メヌエット、アレグロ。ニ長調、4分の3拍子、三部形式。メヌエット主題の晴れ晴れとした旋律と、トリオ部におけるオーボエ主題ののどかさが楽しい。
第4楽章:フィナーレ、ヴィヴァーチェ。ニ長調、4分の2拍子。Wikipedia には、ロンド形式に近いソナタ形式とありますが、素人音楽愛好家である当方には「なんだそりゃ?どこが違うんだ?」状態です。でも、軽快な楽想に、思わず心が浮き立つようです。

ハイドンの音楽は、個人的な感情や苦悩をさらけ出すようなタイプではなく、きわめて抑制された、上質なものであると感じます。時折ふっと顔を出す陰りの表情には、悲しみも苦悩も充分に知っている、大人の成熟した感情が感じられます。自分自身が中高年と区分される年代になって、晩年のハイドンの音楽や、ジョージ・セルとクリーヴランド管による、明晰で活気ある演奏の魅力を感じます。

演奏データは、次のとおりです。
■ジョージ・セル指揮クリーヴランド管
添付のリーフレットには、I=6'13" II=6'56" III=5'31" IV=3'33" とありますが、どうも第1楽章のデータがかなり違うみたいです。Ubuntu Linux の RhythmBox のタイム表示で調べると、
I=7'03" II=6'51" III=5'26" IV=3'33"  total=22'53"
となりました。

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