電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

「Choral Masterpieces」を聴く

2013年01月31日 06時06分55秒 | -オペラ・声楽
このところ、通勤の音楽として、ロバート・ショウ指揮のアトランタ交響楽団および同合唱団による「Choral Masterpieces」という輸入盤を聴いております。
シャープの電子辞書の英英辞典を引いて見ると、題名の masterpiece とは、

masterpiece ; masterwork
- noun a work of art such as a painting, film/movie, book, etc. that is an excellent, or the best, example of the artist's work

という意味だそうで、名作、傑作、代表作などを意味するものでしょうか。題名を訳せば、「合唱名曲集」といったところでしょう。J.S.バッハ、ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェン、ベルリオーズ、ブラームスから、ラフマニノフ、デュリュフレまで、有名どころの合唱曲を集めたCDです。ただし、世俗的な合唱よりはむしろ、宗教的合唱曲集といった趣きですので、そのままコラール名曲集としたほうがよいのかもしれません。

曲目は、次のとおり。

(1) ベートーヴェン「かんらん山のキリスト」より「ハレルヤ」
(2) モーツァルト「アヴェ・ヴェルム・コルプス」
(3) J.S.バッハ「ロ短調ミサ」より「キリエ・エレイゾン」
(4) 同「マタイ受難曲」より「受難のコラール」
(5) ベルリオーズ「キリストの幼時」より「羊飼いの別れ」
(6) メンデルスゾーン「エリア」より「山に向かいて目を上げよ」
(7) 同「エリア」より「彼はイスラエルを守り」
(8) J.S.バッハ「ロ短調ミサ」より「ドナ・ノービス・パーセム」
(9) ヘンデル「メサイア」より「ハレルヤ」
(10)同「メサイア」より「屠られたまい」
(11)デュリュフレ「レクイエム」より「サンクトゥス」
(12)ラフマニノフ「晩祷:生神童貞女や喜べよ」
(13)ブラームス「ドイツ・レクイエム」より「レクス・トレメンダエ」
(14)ハイドン「天地創造」より「万軍の主よ、あなたのすまいは」
(15)ベルリオーズ「レクイエム」より「もろもろの天は神の栄光をあらわし」

1983年の11月から1985年の5月まで、アトランタのシンフォニー・ホールにて収録された、テラークによるデジタル録音(CD-80119)です。演奏は見事ですし、一世を風靡したテラークのデジタル録音も立派なものです。

大曲の中から一つだけ取り出して歌われる曲を手がかりに、全曲を聴きたいと願ってクラシック音楽の世界に入ることは、よくあることです。そうでもなければ、東北の片田舎に育った私のような者が、「メサイア」や「ロ短調ミサ」、「エリア」などに親しむようになることは困難です。その意味で、全曲から抜粋したハイライト版とともに、こうした名曲集は、合唱を通してオラトリオなどの音楽の世界に分け入る格好の道案内になっているように思います。

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