電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

フォーラム東根で「最後の忠臣蔵」を観る

2011年01月03日 06時04分16秒 | 映画TVドラマ
歳末の某日、フォーラム東根に出かけ、「最後の忠臣蔵」を観てきました。独立系映画館フォーラムについては、以前、取り上げた(*1)ことがありますが、「敬愛なるベートーヴェン」「魔笛」「ラ・ボエーム」など、音楽映画のほとんどは、山形市にあるこの映画館で観ています。ところが最近では、山形市嶋地区にできた、八文字屋書店と同居している「ムーヴィーオン山形」という複合施設が便利で、そちらを利用することが多くなっていました。同様の観客が少なくなかったようで、フォーラムの運営側も、東根市に新館を建設するという決断をしたようです。

東根市は、山形県内で唯一の人口増加地帯。天童市、村山市、河北町、尾花沢市、大石田町などの周辺市町村の人口を単純合算すると、山形市に迫る20万人の人口規模となります。なるほど、立地場所としては、いい視点かもしれません。

では、施設の出来具合は?まずはこのシートの出来具合!ゆったりとしていて、足元も広々です。



この日、一番最初に入ったみたいで、ご覧のとおりお客さんも少なかったのですが、上映時間まぎわにはまずまずの入りになりました。



あるいは今のうちだけかもしれませんが、駐車場もかなりの広さがあり、混雑の少ない曜日・時間帯には、長時間並ばなくても予定が立てられるというのはありがたい。スタッフはまだ慣れていないところもありますが、熱心に仕事を覚えようとしていることは感じられます。今後のプログラム次第ではありますが、楽しみな映画館になったという印象です。

さて、「最後の忠臣蔵」は?

うーん、それがどうも、先日の「JIN~仁~レジェンド」の9時間一挙再放送に負けてしまい、印象が吹き飛んでしまった感じなのですね~(^o^)/
役者さんの演技は重厚ですし、画面も見事なのですが、大石内蔵助の庶子であることを隠し通して16歳に成長した娘っ子が、育ての親にあたる孫左に心を寄せるという不自然さや、育て上げた娘を茶屋四郎次郎の息子に嫁がせたら役目は終わったとばかりに切腹するという筋立てが、どうにも腑に落ちません。「仁」が荒唐無稽な筋立ての中に変わらぬ真実を浮かび上がらせたとすれば、「最後の~」はどこまでもリアルな映像表現の中に本質的な作意と嘘くささを感じてしまう、といえば言い過ぎか(^o^;)>poripori

これは、原作もそうなのか、一度読んでみる必要がありそうです。幸いに、池宮彰一郎著『最後の忠臣蔵』(角川文庫)を入手済。映画の中身の方は、もう一度考えてみたいと思います。

(*1):フォーラムという映画館のこと~「電網郊外散歩道」2007年1月
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