電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

水田の将来、食料の未来

2008年06月01日 05時49分03秒 | 週末農業・定年農業
田んぼは今、田植えが終わって稲の根が活着し、成長をはじめている頃でしょう。当地の水田は、写真のような美しいたたずまいを見せておりますが、中には次の写真のような休耕田も目立ちます。農家がどんどん高齢化し、農業の担い手が減っていますので、耕作放棄地になってしまうのが目に見えるようです。



せっかく整備した用水路ですが、土地改良経費など、維持管理にかかる費用負担もずいぶん高いのですね。ですから、水田を安く借りる人はいても、購入しようという人は少ないのだとか。また、老父が、ずっと掛け金をかけていた「農業後継者年金」の受給年齢に達したとき、私を後継者として申請したところ、後継者として認められずに年金をもらえなかったのでした。掛け捨ての生命保険じゃあるまいし、老父のかけた掛け金は、いったいどうなったのでしょう。それもおかしな話ですが、このまま農業後継者がどんどん減っていくと、水田の将来、食料の未来はどうなるのか、いささか心もとない気がします。



地球温暖化対策で、バイオ燃料が注目され、穀物を原料にアルコールを作るのがブームなのだとか。今でこそ米は自給できていますが、それも農家の高齢化でどうなるかわかりません。耕作放棄地が増加したとき、食料ははたして輸入できるのでしょうか。昨日の県北部は、東風が吹いて気温が12度と例年よりかなり低く、異常な寒さでした。気候次第では、再び冷害による米不足の可能性もあります。水路の水は流れていきますが、農業はどこへ行くのか、ふとそんなことを考えてしまいます。
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