厳選!ビジネス書 今年の200冊

2008年ブログ開設から、紹介したビジネス書は3,000冊超。
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2015年174冊目『「きちんとしている」と言われる「話し方」の教科書』

2015-10-14 22:04:02 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

NHKキャスター歴17年でスピーチコンサルタントの矢野香さんが、入社1年目から‘きちんとしている’‘できる社員’と言われるための最低限のコミュニケーションにおけるポイントを紹介します。入社3年目までにできていないと「イタい」という基本かつシンプルなコミュニケーション法とも言えます。

入社3年以内に大きな差がつき将来の道が分かれるとはよく言われますが、組織が新人を評価する基準は、コミュニケーション能力。新人のときから上司や先輩に可愛がられる人の特徴に、このコミュニケーション能力があるのです。

本書では、なかでも話し方の基礎となる「気くばり力」「聞く力」「伝える力」の3つについて具体的事例も交えお伝えします。

どれも入社してなるべく早い段階で知っておきたい内容ばかりですが、ある程度年数を重ねたビジネスパーソンも意外と「きちんとした会話が」ができていないもの。ぜひチェックしてみましょう。

【my pick-up】

◎第一印象より‘第ゼロ印象’が大事な時代です

今の世の中の特徴は、第一印象の前に‘第ゼロ印象’があることです。一昔前と違って、ホームページやブログやフェイスブックなど、リアルで対面する前に見ることができるものがあります。このように、実際に会う前の情報が与える印象のことを、私は‘第ゼロ印象’と呼んでいます。今の時代は、会う前に情報が流れてしまっている時代です。実際に会ったときの印象が第一印象だとしたら、その前に見た写真や動画での印象が‘第ゼロ印象’です。

◎当時の面接官に、なぜ採用してくれたのかを聞いてみよう

入社1年目ということは、何らかの審査を通過して入社しているわけです。そこには、必ずあなたを採用した理由があります。入社してから必ずやっていただきたいことは、当時の面接官に、「私のどこをいいと思って採用してくださったのですか?」と聞くことです。一度、評価されたから、あなたはその会社にいるのです。自分のどこを認めてもらったのかを知っておくこと。つまり、評価された部分が、あなたの商品価値だからです。「ええと、なんでかな。君、優秀だったから」と曖昧な答えしか返ってこなかったとしても、そこであきらめないで、どこが優秀と思ったのか、他の受験者と何が違ったのかを聞くようにしましょう。今いる同期と自分は何が違ったのかを、根掘り葉掘り聞いてほしいのです。その場で答えがもらえなかったら、「後日、改めて聞かせてください」と伝えて、必ず聞き出してください。適当なところであきらめずにしっかり聞くこと。それがあなたの財産となります。

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2015年173冊目『わりきりマネジメント』

2015-10-13 22:34:58 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

わりきりマネジャーとは、やるべき仕事の焦点を絞り、最少の労力で120%の成果を生むマネジャーのことです。「仕事を増やす努力よりも、仕事を減らす努力」「やらなくていいものはやらない」「優先順位に極端な差をつける」という、徹底的に的を絞ることを主眼としています。

また合わせて、「部下の働きに感謝する」「部下の成長する姿に感動する」「部下という一人の人間に関心を持つ」「部下の言葉を謙虚に聴く」という姿勢にも触れています。

マネジメントとは、上司一人では到底行けない場所に行くための手段。部下と向き合い、チームを率いて、最大限の成果を出すために必要な、「使える」マネジメント術と本書は言えるのではないでしょうか。

【my pick-up】

◎部下に「弱み」を忘れさせる

最上級は、「弱みを忘れさせる」マネジャーです。強みを生かせる仕事ばかりを任せているうちに、部下はあたかも自分に弱みがないかのように思い込みます。やらされていないだけなのに「なんでもできますよ」と勘違いするのです。実際は、苦手な仕事を振らないようマネジャーが気を配っているわけですが、これができたらすごいマネジャー。部下はどんどん自信をつけていきます。

◎上司は強みを発揮してから、弱みを見せる

弱みを見せる前に、まず自分の得意なこと、強みを印象付けておくこと。強みを十分に発揮していない段階で弱みを見せると、愛嬌とは見なされず、「なんだか、だらしないよね」と幻滅されてしまう恐れがあります。まずは強みを十分に発揮し、部下に「さすが!」と思わせてから、弱みを見せる。これで初めて、弱みが愛嬌になります。逆に言えば、弱みを見せているのに愛嬌と見なされないなら、まだ強みを発揮していないサイン、ということです。

◎個人面談を活用しきる

以前、僕がまだ現場にいた頃、数カ月に一度のペースで、一人あたり30分ほどの個人面談を行っていました。その時間は、その部下のことにだけ集中します。他の仕事は完全に忘れて、電話にも出ません。部下の話をよく聴くことです。個人面談は、上司から何かインフォメーションする時間ではないのです。悩みがないなら構いません。そこで僕から根掘り葉掘り探ることもない。「この人は、忙しいのに私のために時間をとってくれた」部下に、そう思ってもらうことに価値があるのです。「私のためにわざわざ時間をとってもらっているのに、何も言わないのは申し訳ない。本当に何もなかったかな?」大事なのは、相手に話しきらせることです。話を聞いたら、関係各所に電話したりやり方を指示したり、すぐ行動です。個人面談を活用しきれば、日常的なコミュニケーションが少なくても、部下との信頼関係を築くことができます。普通にコミュニケーションしているだけでは、部下が本音を語るはずはない。わりきりマネジャーは、それを前提に考えます。

◎部下との距離を保ち、大事な相談のみをキャッチする

マネジャーと部下は、普段は一定の距離を置いたほうがいいと僕は思います。なぜかと言うと、「なんでも聞いてね」では、部下が自分の頭で考えなくなるからです。距離が、部下の自主性を育てます。

◎「頼まれ事は、試され事だよ」

上司は頼み事をした時の、部下の受け取り方を観察しているのです。「アイツとコイツ、どちらに任せようか」そう悩むマネジャーが、最後に何を基準に決めるのかと言えば、仕事の受け取り方が気持ちのいい部下。だから「頼まれ事は、試され事」なのです。

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2015年172冊目『<40男>はなぜ嫌われるか』

2015-10-11 23:25:55 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

武蔵大学社会学部助教の田中俊之さんが、40男が実りある人生を歩むための視点を提供します。

40歳ともなればすでに立派な中年。若者の範疇はとっくに超えてしまっています。リアリティが現実とズレてしまっていて、それを矯正しなければいけないのです。

40男の内面に目を向ければ、男は家庭を顧みず仕事だけをしていればいいという「昭和的男らしさ」と、ワークとライフのバランスに気を使い、家事や育児も頑張ろうとする「平成的男らしさ」の狭間に生きている。「働いてさえいればいい」と開き直ることは難しいけれど、若い世代のようにさらりと家事・育児をこなせるわけではない。昭和的価値観の上の世代からは裏切り者扱いされ、かといって平成的な価値観の下の世代からは仲間とは認識されていない。自分の内側にある両面性に葛藤しつつ、それでも戦う姿は人間と悪魔が合体したデビルマンと同じである。矛盾を経験し、苦悶し続けてきた僕らはデビルマン世代なのだ。(P.175~176)

私もこの世代のひとり。本書を読んでて耳の痛いことばかり。まだ若いと思っている、若い女の子が好き、この20年間仕事しかしてこなかった・・・人生の中間地点で自分自身について省みなければならない。人生の後半を有意義に過ごすためにも。

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2015年171冊目『いつでもどこでも結果を出せる自己マネジメント術』

2015-10-09 17:37:36 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

原書は2013年に刊行された『MANAGE YOUR DAY-TO-DAY』。米アマゾンランキングで1位になったこともあります。

現代は、急ぎの用事であちらへ、またこちらへと引き回されるので、本当に大切な創作活動に集中する場所を見つけるのは困難になる一方です。

この本では、こうした現代の新たな試練を前に、ぜひ身につけておきたい4つのスキルを明らかにしています。

1.「習慣」を柱にする(日々の仕事に安定したリズムを作るには)

2.「集中力」を高める(誘惑に流されず、重要なポイントだけに意識を向けるには)

3.「ツール」に振り回されない(最新のテクノロジーをうまく活用するには)

4.「クリエイティブ・マインド」を磨く(創造性を発揮しやすい環境を作るには)

各分野の第一線で活躍するプロフェッショナル20人が、日々秘かに実践している創造性を高め結果を出す工夫が満載です。

特にメール、SNS(フェイスブック、ツイッター)、人から緊急で頼まれた用事・・・といったものに振り回されず、自分の重要な仕事に集中することが、大きな成果を出す秘訣なんですね。

 

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2015年170冊目『「超」集中法』

2015-10-07 12:28:13 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

野口悠紀雄さん(早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問)の最新刊は、「さまざまなことに『コア』と呼びうるものがあり、努力をそこに集中すべきだ」というのがテーマです。

全体の中でコアが占める比率は量的には2割程度であることが多く、他方で、コアによって全体の成果や価値の8割程度が生み出される場合が多いのです。2割に集中すれば、従来と比較して仕事の能率が4倍になり、売上を4倍にすることができるのです。

このことは「2:8の法則」「パレートの法則」と呼ばれ、最近では多くのビジネス書にも登場しますが、本書の最初のドラフトは約20年前に書いたとのこと。当時はあまり知られていなかったと思います。

さらに、これまで2:8の法則について述べた本には、「コアはどうすれば見出すことができるのか?」「コアが変化したとき、どのように対応したらよいのか?」という問題には答えておらず、本書ではその解にも触れています。野口さんの著書で有名となった「超」整理法(押し出しファイリング)も解の1つです。

2:8の比率は事象によって若干異なる場合もありますが、少数のものでほとんどを占める、重要なものは一部という基本的な考えは、仕事をする上で持っておいて欲しいですね。

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