評価 (3点/5点満点)
武蔵大学社会学部助教の田中俊之さんが、40男が実りある人生を歩むための視点を提供します。
40歳ともなればすでに立派な中年。若者の範疇はとっくに超えてしまっています。リアリティが現実とズレてしまっていて、それを矯正しなければいけないのです。
40男の内面に目を向ければ、男は家庭を顧みず仕事だけをしていればいいという「昭和的男らしさ」と、ワークとライフのバランスに気を使い、家事や育児も頑張ろうとする「平成的男らしさ」の狭間に生きている。「働いてさえいればいい」と開き直ることは難しいけれど、若い世代のようにさらりと家事・育児をこなせるわけではない。昭和的価値観の上の世代からは裏切り者扱いされ、かといって平成的な価値観の下の世代からは仲間とは認識されていない。自分の内側にある両面性に葛藤しつつ、それでも戦う姿は人間と悪魔が合体したデビルマンと同じである。矛盾を経験し、苦悶し続けてきた僕らはデビルマン世代なのだ。(P.175~176)
私もこの世代のひとり。本書を読んでて耳の痛いことばかり。まだ若いと思っている、若い女の子が好き、この20年間仕事しかしてこなかった・・・人生の中間地点で自分自身について省みなければならない。人生の後半を有意義に過ごすためにも。