評価 (3点/5点満点)
NHKキャスター歴17年でスピーチコンサルタントの矢野香さんが、入社1年目から‘きちんとしている’‘できる社員’と言われるための最低限のコミュニケーションにおけるポイントを紹介します。入社3年目までにできていないと「イタい」という基本かつシンプルなコミュニケーション法とも言えます。
入社3年以内に大きな差がつき将来の道が分かれるとはよく言われますが、組織が新人を評価する基準は、コミュニケーション能力。新人のときから上司や先輩に可愛がられる人の特徴に、このコミュニケーション能力があるのです。
本書では、なかでも話し方の基礎となる「気くばり力」「聞く力」「伝える力」の3つについて具体的事例も交えお伝えします。
どれも入社してなるべく早い段階で知っておきたい内容ばかりですが、ある程度年数を重ねたビジネスパーソンも意外と「きちんとした会話が」ができていないもの。ぜひチェックしてみましょう。
【my pick-up】
◎第一印象より‘第ゼロ印象’が大事な時代です
今の世の中の特徴は、第一印象の前に‘第ゼロ印象’があることです。一昔前と違って、ホームページやブログやフェイスブックなど、リアルで対面する前に見ることができるものがあります。このように、実際に会う前の情報が与える印象のことを、私は‘第ゼロ印象’と呼んでいます。今の時代は、会う前に情報が流れてしまっている時代です。実際に会ったときの印象が第一印象だとしたら、その前に見た写真や動画での印象が‘第ゼロ印象’です。
◎当時の面接官に、なぜ採用してくれたのかを聞いてみよう
入社1年目ということは、何らかの審査を通過して入社しているわけです。そこには、必ずあなたを採用した理由があります。入社してから必ずやっていただきたいことは、当時の面接官に、「私のどこをいいと思って採用してくださったのですか?」と聞くことです。一度、評価されたから、あなたはその会社にいるのです。自分のどこを認めてもらったのかを知っておくこと。つまり、評価された部分が、あなたの商品価値だからです。「ええと、なんでかな。君、優秀だったから」と曖昧な答えしか返ってこなかったとしても、そこであきらめないで、どこが優秀と思ったのか、他の受験者と何が違ったのかを聞くようにしましょう。今いる同期と自分は何が違ったのかを、根掘り葉掘り聞いてほしいのです。その場で答えがもらえなかったら、「後日、改めて聞かせてください」と伝えて、必ず聞き出してください。適当なところであきらめずにしっかり聞くこと。それがあなたの財産となります。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます