評価 (3点/5点満点)
この本とキモとなる考えを、2か所から抜き出しました。
・<P.78>3つの要素で発想の質は決まる。発想の質(≒発送の広さ)=①情報量×②加工率×③発想率。①の情報量とは、アイデアの素材がどれくらい頭の中にあるか。②の加工率とは、素材をどれくらい潜在的アイデアに加工できているか。③の発想率とは、潜在的なアイデアをどれくらい顕在化できているか。
・<P.101>論理とは筋道があることだけではない。論理思考の本質とは、言葉が持っている境界線としての機能を最大限に発揮させて発想を広げ、競合が見落としているアイデアを先に引き出すことなのである。
つまり、競合に打ち勝つアイデアは、論理思考から生まれるのです。
著者の津田久資さんご自身が東大法学部出身ですが、以後ボストンコンサルティンググループや博報堂での経験を踏まえ、分かりやすい言葉・事例で思考の本質に迫ります。MECE(ミッシー:ダブりなく、モレなく)といった思考のフレームワークについても、ツールとしての表層的な使い方に留まらず、「なぜMECEに考えるのか?」「MECEに考えるときの具体的ステップ」「MECEかどうかを検証するアプローチ」などに触れ、本質を理解したうえでより実効的な発想、アイデア出しを可能にしてくれます。