評価 (3点/5点満点)
会計は、「経営を総合的、包括的かつ統一的にとらえる唯一のツール」。
財務諸表のBS(貸借対照表)とPL(損益計算書)から、①儲けの構造がわかる、②戦略が読める、③時系列で並べれば戦略の動きが読める、といったことが読み取れます。
この本では、以下のことが学べます。
・本物の財務諸表をできるだけたくさん読む
・ビジュアルで大くくりにとらえ、数字はどんぶり勘定、アバウトで
・BSとPLが先決、CFS(キャッシュフロー計算書)は後回し
・わからない専門用語はとりあえず無視
・現場、現物、現実の情報とリンク
特に、BSの大きさ、PLの大きさ、そして利益の3つだけ読むことにフォーカスしています。
エレクトロニクス・IT業界(東芝・アップル・サムスン・ドコモなど)や自動車業界(トヨタ・フォルクスワーゲンなど)、小売業界(アマゾン・楽天・ユニクロ・セブンイレブンなど)、製薬業界(武田・大塚HDなど)、住宅・インフラ業界(三菱地所・東電など)、計50社近い財務諸表を読むことになり、ビジュアル化した要約版であっても「もう財務諸表は読める」と自信を持ってもいいと思います。
國貞克則さんの「財務3表一体理解法」と近いアプローチですが、本書のほうがより各社の業務に踏み込んだ内容になっています。