厳選!ビジネス書 今年の200冊

2008年ブログ開設から、紹介したビジネス書は3,000冊超。
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2015年169冊目『努力の選び方』

2015-10-06 10:42:17 | おすすめビジネス書

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評価 (4点/5点満点)

この本のテーマは、報われる努力の選び方とその実践法です。逆に言えば、ムダな努力を捨てる技術です。短期集中型で望む結果を目に見える形で出すための秘策が詰め込まれています。

・何かを成し遂げようとするときに、それを達成できないのは、やっている努力の絶対量が少ないだけです。努力をサボり、現状維持をしていれば、今あるものを食いつぶしながら仕事に向かうことになります。圧倒的に努力する人が勝つのです。努力はしたくない、遊びたい、けれど結果が欲しいというのは無理なのです。

・「俺はそこそこでいい」こんな人が何かを達成できるとは思えませんし、そんな中途半端なポジションを目指す努力のほうが難しいと私は考えます。一番にこだわらない人というのは、勝った人にしかいい条件が回ってこないということがよくわかっていないのです。人生を好転させるには、一度どこかで一番を取るべきです。

・何かひとつでも習慣化し、継続しているものがあれば、それは自信につながります。

・人間関係で悩むというのは、「人」を意識して仕事をしているのであって、結果を意識して仕事をしていないということになります。自分が何かを成し遂げるために集中して仕事をしているのであれば、周りの雑音などそれほど気になるものではありません。

・向上心がない人は、スキルがない人よりも厄介な存在なのです。そういう人は、思い切って新しい人と入れ替える決断をしなければなりません。

・最終的に、時間と量をかけて仕事ができる人には敵いません。チームのメンバーには、継続する力、やるべきことを淡々とやる力がとても大事なのです。成功している人をよく観察してみてください。彼らは自分の習慣を変えようとしません。習慣を大切にして、やるべきことを徹底している人ばかりです。

・情熱があるかどうかの見極め方としては、連絡に対するレスポンスが早いかどうか、積極的に動けるかどうかがポイントになります。その内容についても、前向きな言葉が多く入っているかどうかが重要です。メンバーの情熱を見極めるもうひとつのポイントは、常に時間をムダにすることがないよう、課題を探しているかどうか、です。課題を探すというのは、インターバルの時間を何に使うかということです。相手からの指示を待つのではなく、自分から相手に提案する人は情熱があります。

仕事や人間関係に関するものをピックアップしてみましたが、「努力の方向性を間違えるといくら頑張っても成果が出ない」ということに要点は尽きるのではないでしょうか。

過去の自分に戻りたがる人間の習性を踏まえると、正しくかつ自分ができる努力を見つけ、そこに全エネルギーを込めることが大事ですね。

【my pick-up】

◎やれない理由を自分でつくっていないか?

アフター5に会社の同僚と毎晩飲み歩いている人は、そのお金を使えば本を買えたり、セミナーに参加できるはずです。また、その時間にいったいどんな会話をしているか思い出してみてください。上司や会社のグチ以外に思いつくことはありますか。会社で起きた問題について話し合っていたと言うなら、それは会社で時間内に話し合えばいいことです。お酒を飲みに行くのをやめてみたとしても、おそらく今までと何も変わらない人間関係が続きます。日々をグチで過ごすのと、学びの場で新しい仲間と切磋琢磨していくなら、どちらが良いか言わなくても答えは出ているはずです。あなたを新しい環境で待っている人たちは、努力を惜しまない人たちです。この世界を肯定的に捉え、まっすぐ前を見て歩いている人たちです。そういう人たちの仲間に加われば、あなたの学習意欲も高まり、学習の効果も高まります。

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2015年168冊目『あの人はなぜ、東大卒に勝てるのか』

2015-10-05 19:10:57 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

この本とキモとなる考えを、2か所から抜き出しました。

・<P.78>3つの要素で発想の質は決まる。発想の質(≒発送の広さ)=①情報量×②加工率×③発想率。①の情報量とは、アイデアの素材がどれくらい頭の中にあるか。②の加工率とは、素材をどれくらい潜在的アイデアに加工できているか。③の発想率とは、潜在的なアイデアをどれくらい顕在化できているか。

・<P.101>論理とは筋道があることだけではない。論理思考の本質とは、言葉が持っている境界線としての機能を最大限に発揮させて発想を広げ、競合が見落としているアイデアを先に引き出すことなのである。

つまり、競合に打ち勝つアイデアは、論理思考から生まれるのです。

著者の津田久資さんご自身が東大法学部出身ですが、以後ボストンコンサルティンググループや博報堂での経験を踏まえ、分かりやすい言葉・事例で思考の本質に迫ります。MECE(ミッシー:ダブりなく、モレなく)といった思考のフレームワークについても、ツールとしての表層的な使い方に留まらず、「なぜMECEに考えるのか?」「MECEに考えるときの具体的ステップ」「MECEかどうかを検証するアプローチ」などに触れ、本質を理解したうえでより実効的な発想、アイデア出しを可能にしてくれます。

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2015年167冊目『上位1%のスーパーエリートが実践する27の法則』

2015-10-04 18:57:18 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

著者の斉藤雄伽さんは、20代半ばから約10年間ヘッドハンティングに従事し、この仕事を通じて日々多くの企業で活躍している人々に会ってきました。その中で、彼らに共通した行動パターンや思考パターンを発見したそうです。

本書では、成功している人のこれらのパターンを具体的に紹介しています。

読んで思ったのはまず、成功者は高い役職や報酬を得て周りに成功者と認識される以前から既に成功者のパターンを身につけているということ。また、基本をしっかり身につけて地道にこなしているということです。

基本をおろそかにした状態でノウハウだけを追い求めても、成功者になれる可能性は低いと思いますが、成功者のパターンを思考レベルから身につけて効率よく皆さんの能力や時間を活用すれば、回り道を極力回避することができるでしょう。

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2015年166冊目『なぜ、一流になる人は「根拠なき自信」を持っているのか?』

2015-10-03 15:57:37 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

ビジネスやスポーツで結果を出し、一流の域に達した人を見ると、まだ実績がなかった頃から自信を持ち続け、それが成果へとつながったことが少なくありません。根拠がなくても自信さえあれば、実績はあとからついてくるのです。

この本での中心的な内容は、内面の自信を高めるために必要な9つの思考を身につけることです。

自己効力感:効力思考、当事者思考、実現思考

自己肯定感:強み思考、利他思考、意義思考

失敗許容力:受容思考、成長思考、楽観思考

これらのもととなるのが、「レジリエンス」というものです。レジリエンスとは、仕事でのストレスやプレッシャーに負けない人材、そして困難や逆境に強い人材が持つ心理的能力のことで、その考え方を応用すれば、根拠なき自信を身につけ、さらには自信を下げてしまう原因であるマイナスの思い込みを捨てることが可能です。

心が折れずにイキイキと仕事をするには、根本に自信がないとやっていけません。まずは‘仮の自信’であっても一歩を踏み出しましょう。それによって何かの結果が生まれ、積み重なって実績となり、‘本物の自信’となります。

【my pick-up】

◎「エゴ」ではなく「エコ」に視点移動する

自信がないときや心の落ち込みが続いて憂鬱になっているときは、自己中心的になって、自分のことばかり考えているものです。そのネガティブな思考と感情の悪循環から抜け出すには、視点を自分から他者に、内から外に移動させ、役に立つ行動をすればいいのです。

◎体を動かす

運動は人を健康にするだけでなく、私たちを幸せにし、自己効力感や自己肯定感を高め、抑うつや不安症への心の免疫力を上げます。スポーツをしている人は、陽気で明るく楽観思考の人が多かったような気がします。効力感は転移するため、スポーツで生まれた自信が、仕事や対人関係における自信に結びつくこともあります。

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2015年165冊目『「儲かる会社」の財務諸表』

2015-10-02 14:01:35 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

会計は、「経営を総合的、包括的かつ統一的にとらえる唯一のツール」。

財務諸表のBS(貸借対照表)とPL(損益計算書)から、①儲けの構造がわかる、②戦略が読める、③時系列で並べれば戦略の動きが読める、といったことが読み取れます。

この本では、以下のことが学べます。

・本物の財務諸表をできるだけたくさん読む

・ビジュアルで大くくりにとらえ、数字はどんぶり勘定、アバウトで

・BSとPLが先決、CFS(キャッシュフロー計算書)は後回し

・わからない専門用語はとりあえず無視

・現場、現物、現実の情報とリンク

特に、BSの大きさ、PLの大きさ、そして利益の3つだけ読むことにフォーカスしています。

エレクトロニクス・IT業界(東芝・アップル・サムスン・ドコモなど)や自動車業界(トヨタ・フォルクスワーゲンなど)、小売業界(アマゾン・楽天・ユニクロ・セブンイレブンなど)、製薬業界(武田・大塚HDなど)、住宅・インフラ業界(三菱地所・東電など)、計50社近い財務諸表を読むことになり、ビジュアル化した要約版であっても「もう財務諸表は読める」と自信を持ってもいいと思います。

國貞克則さんの「財務3表一体理解法」と近いアプローチですが、本書のほうがより各社の業務に踏み込んだ内容になっています。
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