厳選!ビジネス書 今年の200冊

2008年ブログ開設から、紹介したビジネス書は3,000冊超。
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今年59冊目『ギスギスした職場はなぜ変わらないのか』

2009-03-24 23:13:53 | おすすめビジネス書
ギスギスした職場はなぜ変わらないのか たった一人からでも始められる「職場活性化」の方法 (Nanaブックス) ギスギスした職場はなぜ変わらないのか たった一人からでも始められる「職場活性化」の方法 (Nanaブックス)
価格:¥ 1,365(税込)
発売日:2009-03-15

評価  (4点/5点満点)

昨年『不機嫌な職場』がベストセラーになったように、最近ギスギスした職場が増えていると感じている方も多いと思います。

本書は、勤務していたいすゞ自動車の風土改革の推進担当に自ら手を挙げるとともに、退職後はコンサルタントとして数多くの企業における風土改革の支援を行っている手塚利男さんが、個人レベルで職場改革を行うために必要なことを、可能な限り具体的に方法として記したものです。

ギスギスした職場の空気の正体は会社の風土にあり、以下の10個の原因と風土改革の7つのフレームワークを紹介しています。

この本の特徴は、「いすゞの風土改革の話をすると、全社員が一丸となってというイメージを抱く方が多いのですが、決してそうではありません。無理に全員を巻き込まず、やりたい人だけでやったことが結果的にはよかった」とあるように、たった一人の社員の働きかけで職場の雰囲気を変えることができるという主張です。

一社員では職場の空気を変えられないと端から諦めるのではなく、自分の小さな行動が職場ひいては全社に波及していく”快感”を味わってみましょう。

◎職場がギスギスした10の原因

1.成果主義の反動で、全社員みな競争相手

2.わかり合えない世代間ギャップ

3.仕事のスピード化・効率化で中間管理職が消失

4.ゴールの見えない競争を強いられる

5.一方的に通告するメールで、コミュニケーション不足

6.管理・人材育成のコスト削減で管理職不在に

7.目立つ人材ほど切られる大量リストラや人員施策

8.協力より自らのスキルを磨く「プロ化」が加速

9.変わる風土がないのに、強引に進めた過去の改革

10.仕組み作りが先行し、運用できていない

◎風土改革の7つのフレームワーク

1.「カベ」を低くする

2.「情報」の流れと中身を変える

3.人の「見方」を変える

4.思いをネットワークで「共有」する

5.やり取りの「方向」を変える

6.「制約条件」を疑ってみる

7.「個の主体性」を高める

【my pick-up】

・書類やお知らせは「配布」しない

書類やお知らせなど、社員に配布していたものを配るのをやめて、「お知らせ類はここに設置しておくので、各自で取りにいきましょう」というルールを作るのも一つの手です。

情報は自分で取りに行くものだという習慣が身につき、さらに自分から情報を発信することの重要性にも気づくようになります。

・プレゼンする人が資料を作る

「資料作りは部下の仕事。発表は上司」ということが当たり前になっている職場は多いものですが、私は悪しき慣習だと思っています。

不毛なやり取りや感情の行き違いを起こさないためにも、資料作りは自分でやる。パソコンの操作が苦手ならば、手書きでもいいのでたたき台を作ってから、部下に清書してもらえばいいのです。

・1日30分でも「ブラブラ社員」になってみる

kakiharaは、打合せの際は自分から相手の部署に行くようにしています。

ほかの部署の様子を肌で感じられるし、思わぬ情報を得られることも多々あります。

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今年58冊目『年収が2倍にも3倍にもなる勉強法』

2009-03-23 22:39:23 | おすすめビジネス書
年収が2倍にも3倍にもなる勉強法 年収が2倍にも3倍にもなる勉強法
価格:¥ 1,260(税込)
発売日:2009-03-14

評価  (4点/5点満点)

著者は、ドリームインキュベータ代表取締役会長で、「朝まで生TV」などのメディアでもお馴染みの堀紘一さん。

この本は、2006年に文庫化され10万部に迫るロングセラーとなっている『会社が放り出したい人 1億積んでもほしい人』(本ブログでも昨年12月9日に紹介)の続編とも言えるもので、本人はあまり乗り気ではなかったものの、出版社から「勉強法の本を書いて欲しい」との強い要望で出したそうです。

堀さんのこれまでの勉強法は、「平時」のものと「戦時」のものとがあり、平時の勉強法は読書領域などの幅が異常に広く、戦時の勉強法(東大受験、ハーバードビジネススクール受験、同修了試験)は少ない勉強時間で最大の効果を上げることだけにフォーカスした、このうえなく省エネであったと言います。

本書では、それらの経験を踏まえた具体的な秘術が公開されていますが、特に読書は最も費用対効果の高い勉強法として強く推奨しています。読書の習慣は他のビジネスマンと差をつける大変大きな行動だと私も実感しています。

【my pick-up】

・本を読まない人は凡人になる。1冊や2冊読んでもすぐ利口になるわけではないが、100冊、1000冊になると大きな差が生まれるのだ。大会社のトップの中にも、本を読まないで凡人化している人が少なくない。いくら肩書きが立派でも、教養不足だけは隠しようがないのである。とくに、よく本を読んでいる人間には、必ずそれを見抜かれてしまう。

・本を読むと、論理展開の先が読めるようになる。読書経験が豊かになると、誰かが話をしているときに、「あっ、こういうところに結論がいくんだろうな」とか「きっと、いまからこういうことが言いたいんだろうな」といった読みが鋭くなってくる。

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今年57冊目『コンサルタントの習慣術』

2009-03-22 20:32:57 | おすすめビジネス書
コンサルタントの習慣術 頭を鍛える「仕組み」をつくれ (朝日新書) コンサルタントの習慣術 頭を鍛える「仕組み」をつくれ (朝日新書)
価格:¥ 777(税込)
発売日:2009-03-13

評価  (4点/5点満点)

著者は、㈱HRインスティテュート代表で、『コンサルタントの「質問力」』(PHP研究所)なども出されている野口吉昭さん。

習慣をマネジメントするための3つのポイントとして、①見える化、②ランドセルサイクル、③愚直さを挙げ、良いことを習慣付ける仕組みを作り、回していけば無理なくスキル・成果を高めることができるとしています。

コンサルタントの方が書いたものは”アタリ””ハズレ”の差が大きいのが正直なところですが、野口さんのこの本は非常に分かりやすく、納得感を持って実践することができます。

◎習慣化がうまくできている人というのは、次第に目的と目標と手段が「一体化」してくる。目的や目標のために始めた「手段そのもの」を好きになることができれば、本来の目的を達成するのは容易になる。

◎習慣をマネジメントするための3つのポイント

①見える化=今の自分を常に正しく・冷静に把握する

思い入れは大切だが、思い込みは極力排除しなくてはならない。

②ランドセルサイクル=いつでもどこでも前倒しの準備を怠らない

「帰宅後、明日学校で必要になるモノの準備をして、ランドセルに詰めてから遊びに行く」こと。

仕事が忙しいはずなのに、毎週スポーツジムに通ったり、毎日語学の勉強を続けている人がいる。先にスケジュールを押さえてしまうからだ。

仕事とプライベート、どっちが大事か?といった議論が時々あるがナンセンスである。優先順位の基本は「早いもん順!」。また、「決めた予定は、簡単には変更しない」ことを原則とする。

③愚直さ=継続こそ力の原点

習慣化のゴールとは、「それをしなければいかないからする」のではなく、「それをしないと気持ちが悪いからする」状態になったときだ。

【my pick-up】

私が28歳でコンサルティング業界に転職した際、自分に課したのが「1日1冊ビジネス書を読むこと」だった。当時私は、電車で50分ほどかけて会社に通っていたので、往復の100分の車内で、ほぼ1冊を読みきることにしたのだ。読破できなかったぶんは、自宅に戻ってからかならずその日中に読み終えるようにした。

この時期に読書の習慣をつけられたことは、私にとって大きかった。1日1冊を自分に課したことで、今、流行のフォーカスリーディングやフォトリーディングの類の勉強をわざわざしなくても、速読の技が自然と身についたのである。

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今年56冊目『知っているようで知らない「法則」のトリセツ』

2009-03-21 11:08:29 | おすすめビジネス書
知っているようで知らない 法則のトリセツ 知っているようで知らない 法則のトリセツ
価格:¥ 1,260(税込)
発売日:2009-02-26

評価  (4点/5点満点)

本書は、さまざまな書物で述べられている数多くの「法則」の中から、特にビジネスパーソンに興味のある仕事やビジネス、人間関係、心理などに関する150超の法則を紹介しています。

著者の水野俊哉さんは、ベンチャー起業するも3億円の負債を抱えて取締役を解任してからは、心を入れ替えひたすら読書に努め、さまざまなビジネス書や心理学、成功本に共通して書かれている法則を頭に刻み込んだそうです。そこから得たことは、法則とは人類共通のルールであり、法則を正しく使うことによってわれわれは「人生をショートカットできる」。また、法則を知らない人は、本来の実力の一部しか発揮できていないと述べています。

「成功本・自己啓発本の4大元祖」として登場している以下の4冊は、ビジネスマンなら誰しもぜひ読んで欲しいものです。

「原因」と「結果」の法則

「原因」と「結果」の法則
ジェームス・アレン

(サンマーク出版)

【携帯版】思考は現実化する

【携帯版】思考は現実化する
ナポレオン・ヒル

(きこ書房)

人を動かす 新装版

人を動かす 新装版
デール・カーネギー

(創元社)

7つの習慣―成功には原則があった!

7つの習慣―成功には原則があった!
スティーブン・コヴィー

(キング・ベアー出版)

成功本の共通法則とは

①ゴールセッティング

人生を前向きに生きるためには、夢や目標を定めなければいけない。

②目標の見つけ方

典型的なやり方としては、自分のやりたいことを最低10個紙に書き出して眺める、そして今度は自分のやりたくないことを同じように紙に書き出してみる。

③アファメーション・ビジュアライゼーション

アファメーション(肯定的自己催眠)とは、前向き・肯定的な言葉を繰り返し口に出して言ったり、心の中で繰り返すことで、自己催眠をかけてしまうのである。

ビジュアライゼーションとは「成功した自分」を視覚的に想像してやる気を維持する方法である。

④ポジティブシンキング

失敗する恐怖心を克服したり、運・不運にいちいちとらわれないようにするためには、物事をポジティブにとらえて行動する習慣が大事になってくる。

⑤利他の精神とマスターマインド

成功を目指すには、いつも支えてくれる周りの人への感謝の気持ちを常に持ち続けなければいけない。

目的を同じくする他者の知恵や協力を得ることが、成功につながる。

⑥メンターやソウルメイトが現れる

人生の先輩であり、成功へのコーチ役を果たしてくれる、導師のような人物である。

ソウルメイトとは「出会うことが必然だった」としか思えない人物のことだ。

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今年55冊目『「かけ算」思考ですべてが変わった』

2009-03-18 22:30:03 | おすすめビジネス書
「かけ算」思考ですべてが変わった ポケット版―楽しく、無理なく、夢をかなえる 「かけ算」思考ですべてが変わった ポケット版―楽しく、無理なく、夢をかなえる
価格:¥ 1,000(税込)
発売日:2009-03-03

評価  (3点/5点満点)

著者は鮒谷周史さん。海外で活躍する日本人起業家及びビジネスパーソンを支援するJBN(在留邦人ビジネスネットワーク)の5人の設立者の中の一人で(ほかにはベストセラー著者でお馴染みの石田淳さん、泉正人さん、嶋津良智さん、本田直之さん)、鮒谷さんが日刊で配信しているビジネス系メールマガジン「平成進化論」は、読者30万人を数えます。

この本は、2006年6月に刊行された『仕事は、かけ算。』を再編集したもので、高い成果を上げている人たちは、

成果=仕事の質×仕事の密度×仕事の量

という「かけ算」の考え方で仕事を進めていきます。

「かけ算」思考はビジネスのあらゆる場面で活用でき、かつ成果の相乗効果が得られるので、多くのビジネスマンに習得して欲しい考え方です。

【my pick-up】

◎大きなテーマでも細分化して考える

各部分でのパフォーマンスを最大化すれば、トータルのパフォーマンスは指数関数的に増大する。

例えば、クライアント数・購買単価・購買頻度をそれぞれ+20%UPすれば、トータルの売上は1.2×1.2×1.2=1.728で+70%以上UPする。

◎自分が「富士山」になるために全力を注ぐ

日本で二番目に高い山を知っていますか?

お客様は、一番しか覚えてくれないものです。

◎人のつながりの向こう側にあるネットワークを意識する

あなたの知人150人×知人の知人150人=2万5000人になる。

◎読書により短時間・低コストで思考のバックボーンを鍛える

時間のやりくりをして毎日30分でも1時間でも本を読む習慣をしっかり身につける。

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