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その仕事は利益につながっていますか?―経営数字の「見える化」が社員を変える 価格:¥ 1,680(税込) 発売日:2009-01-30 |
評価
(3点/5点満点)
原書は『The Great Game of business』(経営革新ゲーム)。著者のJack Stack(ジャック・スタック)が設立したアメリカ・ミズーリ州のSRC社でこのゲームを考案し、莫大な負債から見事に蘇らせ急成長、以後フェデラル・エクスプレス、モービルガソリンなど世界的有名大企業を含めた1500社以上が採用しています。
この経営革新ゲームの基本となるのが、「オープンブック・マネジメント」です。
◎最も効率的かつ最も利益が上がる最高の経営手法とは、全社員に会社経営について発言権を与え、また業績の良し悪しにかかわらず常に財務状況を公開することである。
◎会社を安定させる唯一の方法は、利益を上げて資金を作ることである。その他のことはそれらの目的を達成する手段でしかない。
具体的には、
1.損益計算書から始める
社員の業務行動が会社の利益をどう決定づけているか(原因と結果)を理解する。
2.最も費用がかかる項目に注意する
会社の収益性に最大の影響を与えるものとして、厳重に監視する。
3.管理すべき要素に項目分けする
損益計算書では、社員が自分たちの業務の影響を観察できるような項目を作る。
4.貸借対照表について教えるために損益計算書を使用する
貸借対照表では、雇用の安定はどうか、富はどのくらい生み出されたか、会社の弱点はどこかが分かる。損益計算書で起こった変化が貸借対照表にどのように反映するかを社員に教える。
私は、経理・財務という仕事柄、このようなタイトルの本をすぐに手にとってしまいますが、会社が利益を上げるためには、全社員が損益計算書と貸借対照表を読める必要があることをこの本は教えてくれます。良質なマネジメント書として評価できます。