病院に行くことも多かったため、診察の待ち時間を利用して、「恋歌」を
読み終わることが出来ました。
時代ものでしたが、読みやすく、また素晴らしい作品ではないかと思いました。
第150回直木賞受賞・「恋歌=朝井まかて著」
主人公は樋口一葉の師としても知られる、明治の歌人・中島歌子。
商家のの娘だった歌子(本名登世)、初めての恋を貫き、水戸藩に嫁ぐ。
時代は安政年間、桜田門外の変の後のことです。
夫は天狗党の志士、水戸藩は天狗党と諸生党の2派が対立し、藩氏ばかりか
その家族までいがみ合い、登世は虐賊の身内として投獄され、牢での過酷な
生活、次々と処刑されていく仲間。
水戸藩の歴史でもあります。
登世は恋慕も、慟哭もすべて押し込めて、歌の道に進んだ。
登世の夫、林 以徳は戦病死していた。
歌子が綴った手記を、澄という女中とともに、三宅花圃が読み進んでいきます。
若いころから使えてくれた澄という女中は、天狗党を弾圧した首謀者である
市川三左衛門の娘である。
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読み始めて、早く読み終わりたいという気持ちになった本でした。
水戸藩の歴史、天狗党と諸生党のことなど、茨城に住んでいますので、
知らなかったことを教えられた、時代小説の本でした。
「朝井さんの『恋歌』は、とにかく時代、舞台、人物、素材について絶賛する声が
多かった。具体的に素晴らしいと言える作品」と選考委員の評価でした。
150回芥川賞・直木賞は、小山田浩子さん・朝井まかてさん・姫野カオルコさん、
と女性3人の受賞で、女性の活躍が期待されます。
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