行徳生活日記

「行徳雑学館」作者の日記。

2009年3月8日(日)の日記

2009年03月08日 | 日記

飲んだ翌日なので10時ちょっと前にようやく寝床から出る。

朝飯も遅かったので、午後1時を過ぎてから買い物がてら昼飯も食べに行く。

昨日は快晴だったのに今日は曇りで、自分が出かけた時間は弱い雨が降っていた。天気が悪い日の風景を写してトップページレポートにしてもしょうがないから、今週や休みにしようかとも思っていた。すると、南行徳駅近くでそばの家から張り出した桜の木の枝が目に付く。よく見ると細い枝にはつぼみが大きくなってきている。じゃあ今週はこれにしようと2、3枚写す。

結局、トップページレポートにはこのあとヤマダ電機斜め裏の中江川添公園で写した桜の木の画像を使ったが。

飲んだ翌日は水分の多いものが食べたい。それに、あまり食欲もない。なので、今井橋通りを渡ったところのゆで太郎イカ舞茸天そば

ヤマダ電機・ダイエーと回って帰る。行徳のアルバム3の”いろいろなイベント”に、昨日から2002年の残りの画像を追加する作業をやっているが、今日も継続してひととおり終わる。写してきた画像でトップページレポートも作って夕方にUPする。

BS-Hiで午後6時からの大河ドラマ「天地人」を見たあと、バイパスの吉野家へ行って晩飯。豚生姜焼定食を食べる。

そのあと、昨日録画しておいた時代劇専門チャンネルの「大河ドラマアーカイブス-天と地と」を見る。

1969年(昭和44年)の作品で、大河で初めてのカラー作品という。自分が小学校3年生で8歳か9歳だった年で、大河ドラマにまつわる記憶が残っているのもこのあたりから。

人気があったらしいから、小学生の子供の耳にも、主人公の上杉謙信とライバルの武田信玄のことは聞こえてきた。だけど、ドラマ自体にはあまり興味がなかったのか、実は最終回まで見た覚えがない。しかも、その歳になるまで時代劇で見たことがあるのは、子供向きの忍者もので「仮面の忍者赤影」(これは時代劇であると同時に特撮怪獣ものでもあったが)。そして、当時人気があって親や祖父母も好きで見ていたから一緒に見ていた、近衛十四郎主演の「素浪人花山大吉」ぐらいだった。

そして、ライバルというとやはりその当時は、人気があって自分も見ていたアニメ「巨人の星」の星飛雄馬と花形満。

だから、上杉謙信と武田信玄というのは、素浪人花山大吉のように刀を抜いてチャンバラをやる人の中に、星飛雄馬と花形満のような関係の人がいるのだろうと思っていた。だけど、それだけだと映像的なイメージはどうしても頭に浮かばなかった。

今回、「大河ドラマアーカイブス」で放映されたのは第50話で、川中島の合戦で上杉謙信(石坂浩二)と武田信玄(高橋幸治)の一騎打ちがある話。今テープが残っているのはこれだけらしい。

だけど、自分が見た記憶が残っているのは、これではなく最終回。それが、同時に自分がNHK大河ドラマに関して最初に記憶している場面。50話の放映が12月14日だったというから、最終回はその次か、さらにその次で年末ぎりぎりだっただろう。大晦日の紅白歌合戦は自分が生まれる前からあったそうだが、自分が中学や高校のころまでは、年末年始の特番は他にはあまりなかった。民放局でも番組改変期の特番はなくて、半年放映のドラマなら26話まで、1年のドラマなら52話までやっていた。

その最終回で何が記憶に残っているかと言うと、主人公の上杉謙信が死ぬ場面。それを見た途端、怖くてたまらなくなったのだ。

覚えている唯一のせりふは、上杉謙信が発した
「織田信長を討て!」
だけ。

そのあと、いくさ場の腰掛に座っていた謙信が突然ばたりと横に倒れる。そして家臣たちが駆け寄る。それで上杉謙信が死んで最終回は終わり。

大人が見れば、
「これの一体何が怖いの?」
となるだろう。大河ドラマは一時、現代もの(明治時代以降)をやったこともあったが、ほとんどが(架空の人物も含めて)過去の時代の人物の一生を描くから、最終回で主人公が死ぬ話が多い。そして、最終回だと主人公は年を取っている(源義経のように30過ぎで死ぬ主人公もいるが)。ある程度、年を取った主人公が突然倒れて死ねば、それはおそらく脳卒中だなと分かる。

ところが大河ドラマを初めて目にした8歳や9歳の子供は、そんなことは分からない。また、そんな年齢のときに脳卒中や脳溢血がどういう病気か知っていたという人はあまりいないだろう。身内にそうした病気で亡くなった人がいたようなことでもなければ、名前も聞いたことがないだろう。

自分も、もちろんそうである。そして、そのときまででも、テレビの中で人が死ぬ場面はいくつも見てきているが、突然ばたりと倒れてそのまま死ぬというのを見たことがなかった。ヒーローものなどで悪者や怖い怪物に殺される場面があると確かに怖く思うが、最後に悪者や怪物が退治されると安心して平気になる。病気で死ぬ場面でも、だいたいはストーリーの中でそれはどういう病気で、その病気になった登場人物はたまたま運が悪かったが、みんながみんなそうなるわけではないというのが分かる。だから怖いと思うことはほとんどない。

だけど、病気で具合が悪そうにも見えない人物が突然ばたりと倒れて死ぬというのを見たのが初めてだったから、それは自分にとっては未知の死に方だった。人間でも人間以外の動物でも未知のものには恐れを抱くが、小さい子供は未知のものがあまりに多くて、何でも怖がったりする。小学生ぐらいになっても未知のものはまだまだ多い。そして、得体の知れない未知の物の話を聞いたり、映像で見たりすると、それが自分にも起こるのではないかと思ってしまうことも、子供のときには多いのだ。

自分も小学校3年のときに「天と地と」の最終回で、突然ばたりと倒れてそのまま死んだ人物を見て、そうした死に方が一体何なのか分からなかったから、自分にも起こるのではないかと思ってしまい、怖くてたまらなくなった。もしかしたら、明日、食卓の椅子や学習机の前の椅子から、テレビの中の上杉謙信みたいに突然横にばたりと倒れて死ぬのではないかという考えが頭の中に浮かんできて、その日はふとんに入ってもなかなか寝付けなかった。それに、体が震えていたのかふとんにもぐってもなかなか体が暖まらなかった。大河ドラマの最終回と言うと12月末ごろの寒い時期だ。

小学校低学年のときの、石坂浩二に関する記憶というと、どうも怖いものだけになってしまう。その怖いものというのは2つあって、ひとつがこの大河ドラマで最初に覚えている「天と地の」の最終回場面。そして、もうひとつが「ウルトラQ」のナレーション。

その後は、石坂浩二というとホームドラマ「ありがとう」のシリーズで、水前寺清子の相手役をやるようになったりして、別に怖いものの記憶があるわけではない。