行徳生活日記

「行徳雑学館」作者の日記。

2009年3月1日(日)の日記

2009年03月01日 | 日記

11時過ぎに映画を見に銀座へ行く。そういうときのいつものパターンで、昼飯は丸の内線銀座駅コンコースにあるカレー屋ですませる。 

そして有楽町マリオンへ。

ここへ来ることはけっこうあるが、このビルの上にある映画館で映画を見るのは10年以上なかった。妙典にワーナーマイカルシネマズができ、舞浜のシネマイクスピアリが出来てからは、ロードショー作品はほとんど近場のシネコンで見るようになったから。

東宝系映画館のサイトを見ると、マリオン上の東宝の劇場がTOHOシネマズ日劇となっていた。日劇PLEXだったと思ったが、つい10日ほど前からTOHOシネマズに変わったらしい。(→Wikipediaの記事

TOHOシネマズといえば、正月に大阪なんばのTOHOシネマズへ見に行ったときにネット予約をして知ったのだが、画面の座席図から空席をクリックして直接に席を指定できる仕組みになっていた。

これがおととい金曜日の夜に予約したときの画面イメージ。グレーが売れた席。やはり中央の前から3分の2ぐらいのところがいちばん見やすいので売れるのが早い。そのあたりの席というと、昔(シネコンが普及する以前)は大きな劇場では指定席となっていた範囲だ。座席の背ずりにそうと分かるように色の違うカバーがかけてあったりもした。そして、それ以外の範囲が自由席。指定席だと少し値段が高くなる。だから利用したことはない。でもそういう話も、もうすっかり昔話となってしまった。

この金曜夜の段階でよさそうな場所の席が、売り切れ近かったので、その場で空席を予約しておいた。

ほかのシネコンに、ここまでの仕組みを作っているところがあるかどうかは知らない。前方とか後方とか、座席のブロックを指定させて、そこから候補を表示して選ばせる方式が多いようだ。TOHOシネマズのような仕組みだと、重複発売を防止するために高度な制御を行う必要がありそうだ。

それだけではなくて、席の候補を出すやり方に比べて、ネットの向こうの相手の操作に委ねてしまう部分が多いわけで、どんな操作をされてもシステムが動作異常などしないよう徹底した作り込みが要るだろう。コンピューターシステムに長いこと関わってきた人間だと、パソコンを使うときでも、こんなことをすればやばそうだというのが感覚的に分かっているが、そんなことなど知らない人が使うのだから、何をされても大丈夫なように設計をしておかなくてはならない。ということは、こうした仕組みを導入するには金もかかるということだ。そういうところはさすがに大手なのだろう。

さて、TOHOシネマズになったのだから、上の階のロビーにチケットカウンターも移って、シネコンらしい形に改装されているのではないかと思った。ところがビルの外に長い行列。

チケットカウンターは以前と同じように1階のビルに入ったところにあった。

今日は、予報では曇りだったが、それは外れたようで降ったり止んだりのぐずついた天気。家を出るときは降っていた。銀座・有楽町では上がっていたが、寒い時期にビルの外で待たされたりしたら嬉しくない。そういうところも、改良してくれればいいものを。

初回の上映は全席自由席でネット予約は出来ないが、今回見たのは全席指定で予約可能な2回目。9階まで上って発券機でチケットを受け取る。

この劇場ではネット予約していくのが正解のようだ。

看板はTOHOシネマズに掛け変わったが、施設には大きな改修はしていなかった。

シアターも特にスタジアム型に改装されたわけではなく、前と同じでゆるやかなスロープ。

前の人が姿勢よく座れば頭が邪魔になる昔ながらのスタイル。今日、自分の前に座った人はだらっと座ってくれたので、邪魔にはならなかった。

この映画館が出来たのは自分が社会人になったのと同じ年の1984年(昭和59年)。初めてここで見た映画は、その年の冬公開の「ゴジラ」(1984年版)だった。当時は最新鋭で、しかも東宝の旗艦劇場だから豪勢だった。豪勢さはいまでもあるけど、昔からの映画館の造りの延長上にある設計だし、改良しようにも限界があるのだろう。

TOHOシネマズになって、もっと生まれ変わった姿に再会できるかと期待して行ったのだけど、それに関してはがっかりしたところのほうが大きかった。

 

で、見た映画というとチェンジリング

見に行くかどうかは迷っていた。アンジェリーナ・ジョリー主演のこの映画と、夫のブラッド・ピットが主演の「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」が相次いで公開。この前、朝の番組のエンターテイメントコーナーを見ていたら、家族で来日していた。その宣伝くささが鼻について、引いてしまっていた。「ベンジャミン・バトン」は興味をそそられる要素があったので、2月8日に見に行ったが。

ところが、日経の金曜日夕刊最終面に載る「シネマ万華鏡」での評価が高かった。ここ2年半ぐらい、単館上映作品を含めて映画を見る数がぐっと増えたが、このページはいつも参考にしている。そして実際に自分が見た印象と比べても、的確な評価をしていると思える。自分も、もう若い人間が好むようなアクション・恋愛ものは興味が湧かないし、自分の年齢が評価者にかなり近づいて、感覚も近くなっているのかも知れない。

それで、「チェンジリング」の感想。重い内容だけど、最後まで見応えはある。だけど、怒涛のような序盤と、子供を奪われた母の心の旅路というべき終盤との間の中盤が焦点がぼやけたような印象を受けた。アンジェリーナ・ジョリー演じる母親と行方不明になった息子との物語が中心だが、それと平行して腐敗した警察権力と戦う市民の物語が描かれる。市民の中心に主人公と教会の牧師がいるわけだけど、中盤はそちらのほうに焦点が移ってしまった感じ。

腐敗した権力と戦う市民の話は、アメリカ人好みなのだろう。アメリカ人(アメリカの社会で育った人)なら、2つの物語を一体のものと受け取れて、違和感を感じないのかもしれないが。

それと、アンジェリーナ・ジョリー主演の映画というと、「トゥームレイダー」、「トゥームレイダー2」は見ている。戦う美しきヒロインのアクションもの。そのイメージが強かったが、今回はアクションはなくても、こうした母親の役もできる幅のある女優だと認識できた。

 

一旦帰ってから、晩飯は大谷亭へ。牛すき焼き風定食を食べる。

午後7時半ごろには一時満席になった。去年、オープンしたすぐあとはいつも空いていて大丈夫だろうかと思ったが、定着したようだ。店内には店を紹介した雑誌のコピーが貼ってあった。そちらで知名度がアップしたのかも知れない。

明日は月初の仕事日で、しかも週初日。いろいろとやることがあって忙しいので、今夜はアルコール抜き。あとは早めに寝ることにする。