日本語学校からこんにちは ~水野外語学院~

千葉県市川市行徳にある日本語学校のブログです。日々の出来事、行事、感じたことなどを紹介しています。

「私のふるさとは山の中」…いいですねえ。羨ましい…。

2019-01-31 08:53:01 | 日本語学校
曇り。

早朝には、月も出ていたのに、もう灰色の雲に覆われています。今にも雨が降り出しそう。こういう天気は嫌ですね。雪になるほどの寒さではないとはいえ、雨になると、ぐっと寒さが増してくる…。これより寒くとも、なぜか、雪だと寒くはないのに…。

去年、雪を見たという二年生の話を、如何にも羨ましそうに聞いている一年生達。勿論、ネパールの学生の中には、「私のところには、雪が降る」と言う学生もいました。すると、「えっ!」とそちらを振り返るネパール人。

「私のところは山だから」…なるほどね。ネパールの山だったら、絶対に降っている。

彼女曰く、「私の家は、山。そこには電気もない(ニコニコとうれしそうに言うのです)。ヒツジ(羊)をたくさん飼っている。学校は、町で行った」。一文をいくつか、羅列して言っているだけなのですが、「私のふるさとはいいところ」と思っているのがよく判ります。日本人も、そういう自然の中で育っている人が大好きですから、思わず想像してしまいます。あっちを見ても、こっちを見ても山。空気は澄んでいて、夜には星がたくさん見えていて…、羊がたくさんいて、メエメエと鳴いている。そして、彼女…。思い描いているうちに、気分は同じようにうっとりしてきます。

町と田舎、都市住民とそれ以外の人達の生活水準に非常に差があるような国から来た人達は、そういう自然の中で育った人を、蔑みの目で見がちです。中国にいた時に、それを初めて目にし、「この国は、こうなんだ」と、がっかりしたことがありました。けれども、こういう考え方をする人は中国人だけではないようです。ネパール人はどうも、そうではないようですが、どうしてでしょうね。

もしかしたら、都市に住んでいても田舎に住んでいても、同じようなものだからかもしれません。ほんの一握りの大金持ちと、それ以外の一般大衆という分け方で、話せるからかもしれません。それか、男と女で分けるとか、カースト制もまだ関係しているからかもしれません。おそらく、都市と田舎という分け方では無理な部分が多いのでしょう。

本当に、「同じは違う、違うは同じ」と、ブツブツと呟きたくなってくることが多く、学生達を同じと見ることは、却って、悪平等に繋がるということを芯から感じさせられることが多いのです。

日々是好日
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