日本語学校からこんにちは ~水野外語学院~

千葉県市川市行徳にある日本語学校のブログです。日々の出来事、行事、感じたことなどを紹介しています。

「『皇居』に行って楽しんでいた学生と、『教室』で勉強させられていた学生と、どっちも頑張ってね。

2023-04-28 07:46:43 | 日本語学校

晴れ。

今日もいいお天気です。

家族がみんないなくなってしまうと、何事も、自分の世界で、自分事として、完結できなくなったような気がします。これまでは、それほど密な関係とも思っていなかったのに、急に、いろいろなところで顔を出してくるのです。それが家族であると言われれば、そうなのかもしれませんが。

さて、学校です。

昨日の午後、戻ってきた教員に聞きました。「どうだった?楽しそうだった。」…昨日はみんな「皇居」へ見学に行ったのです。学生曰く「見学」ではなく、「旅行」なんですけれども。

「うん。楽しそうだった」と言った後がいけない。「大変だった。もう、もう、みんな興奮状態で、うるさいのなんのって」
「そう」
「そうどころではない。『Cクラス』の学生達、学校であんなにうるさかった?」
「教室では静かだよ。練習の時、声が大きいくらいかなあ」
「もう、さすがの私も『静かにしなさい』って注意したくらい。周りは静かなのに、恥ずかしかった」

彼女は「課外活動」の時には、まず注意しません。せっかくだから、できるだけ楽しんでもらおうとして、よほどのことがない限り、何も言わないのです。私が一緒の時には、注意するのは、私くらい。広がりすぎて(彼らの国ではそうなのでしょ)道を通せんぼしたり、騒いだりしたら、まず注意していました。

もっとも学生達の歩く速さ(写真を撮るために止まったり、呼ばれて急に走り出したりしますから)に、ついて行けませんから、間に合わないところでは斥候を飛ばしたりしていましたが。

「『皇居』の中で?」
「いや、その前から。ずっと、ずっと、うるさかった」「特に『皇居』では、『周りの人を見なさい。あなたたちみたいに大声で騒いでいる人達はいないでしょ』と言ってもダメ。完全に小学生か幼稚園さんみたいになって、「きゃあ、きゃあ」言っては写真を撮って喜んでいる」

「グループ分けしても無駄だった。だいたい二年生からして、写真を撮るのに夢中で、『○○さんがいない。どこ』と、リーダーと定めていた人に聞いても、『あれ?』と周りを見渡して、探すくらい。みんな自分のことで、いっぱいいっぱい。本当に楽しかったようです」

まあ、何事もなく、楽しんで帰れたようで、とはいえ、教員の方は、「足が痛い」「疲れた、疲れた」と、ばて果てていました。

「Cクラス」の中には、既に10数年日本にいる人が数人かいましたのに、こういう機会はこれまであまりなかったと見えます。なにせ、みんな(この集団は)外国人ですからね、何をやろうと、楽しかったみたい。きゃきゃ言ってはあっちを見、こっちを見、写真を撮り、また互いに見せ合い…。

もっとも、「Bクラス」のおじさん学生は、日本人の団体さんに話しかけたり、自己紹介をしたりしていたそうな。それで戻ってきては、教員に「とても楽しい」と言っていたそうな。

「先生が付いている」というのも安心材料だったのかもしれません。何かあっても、日本人先生が付いているので、心置きなく騒げたのでしょう。

まずは先生方、お疲れ様でした。
学生さん達、これで英気を養えたかな。教室では、一生懸命に勉強していたから、静かだったのね。それとも猫をかぶっていたのかな。

まずは、連休前の「楽しい休日」でした、行ったみんなは。ところが、昨日、教室で勉強させられていた一人が、真剣な顔つきで「私は夏休みに富士山に登ります」。「えっ。君は夏休み無しだよ」と返すと、「私は、富士山に登ります」って。よっぽど悔しかったのかな。

日々是好日
コメント
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