晴れ。昨日に引き続き、晴れ。朝から暖かい。酷暑の夏が近づいていることを感じさせないような、爽やかさ。とはいえ、きっと「あれ」は、やってくるのでしょうね。今のうちにこの爽やかさをしっかりと味わっておこうっと。
街は「ハナミズキ」と「サツキ」に包まれています。「ハナニラ」もパラパラと咲いています。知らぬ間に公園の脇がきれいに刈られていましたが、電柱の下などに、根性君の「ポピー」がかわいらしく花を覗かせています。
「サクラ」の時期が過ぎたとて、なんと言うことはない。懐かしい花々が例年通り、笑みかけてくれていますもの。
さて、学校です。
昨日、スリランカから留学生が一人、学校にやってきました。市役所へ行ったり、ハンコを作ったりと、あちこちへ行かねばならず、くたびれたことでしょう。六日に羽田に着いたとのことでしたが、来たら来で、いろいろと手続きが必要で、すぐに授業に参加するというわけでなし。本人が焦っているかと思いきや、ニコニコと爽やか君でした。。
もっとも、現「初級クラス」は、「ひらがな」も書けない、「あいうえお」も知らないという在日生が大半ですから、途中から入っても大丈夫でしょう、なにせ、留学生は「N5」合格で来ていますから。
やらねばならぬ手続きも一応、区切りが付き、今日から「初級」クラスに入ります。12日から始まる「Aクラス」の、二人のスリランカ人留学生ともうまくやっていけるでしょう。
この「初級クラス」ですが、「ひらがな」も初めてという人達が、八人も揃っての開講というのは、本当に珍しいことでした(四月四日開講)これまでは留学生の中に一人か二人、パラパラと入ってきて、留学生の中に呑み込まれていくという感じだったのです。当然おことながら、「N5」合格者達の中に入っての勉強は大変です。
こういう在日生が日本に来たきっかけというのも、家族の事情というのが多く、日本や日本語について真っ白な状態で来ているという場合も少なくなく、「『ひらがな』。へっ『カタカナ』?どうしてこんなに字があるの?」。授業後に、残して足りない部分を補充したりするのですが、疲れていて、「できない、もう嫌」となっていたこともありました。「覚える」とか「書く」という習慣がない人たちが少なくなく、途中で諦めてしまったりすることもあったのです。なんと言いましても、学校では「できるだけ短期間に」となってしまいますから、こういう人たちには向かないのかもしれません
「外国語の経験がある」といっても、子どものころから自然に覚えただけで、文法やら単語やらを系統的に学んだわけではなく、「学ぶ」というのが初めてであってみれば、やはり大変なのでしょう。「教室に座って、聞いているだけではだめだ」と言われてもピンと来ないのです。「ひらがな」も書かなければ覚えられないし、「カタカナ」もそう…というのがわからない。
「日本語を学ぶためには、まず文字をきちんと覚えて」に、時間がかかる。で、嫌になってしまう。在日の人は、最初は人数が多くても、まず「ひらがな」で、これが通れても、次の「カタカナ」で。そして「形容詞の活用」、「動詞の『て形』」と続くうちに、一人減り、二人減りとなることも多々ある事。
会社から派遣されているとか、「N3」に合格しなければならないとかいった「目的」があれば別ですが、ただ漫然と「日本に来たから」とか、「買い物ができないから」「友達ができないから」くらいだったら、「面倒だ」とか「わからない」で、来なくなってしまうのでしょう。学んで楽しくなるには、もうちょっと時間がかかるのです。それが待てなくて、諦めてしまうのは本当にもったいないと思うのですが。
日々是好日