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イレグイ号クロニクル Ⅱ

魚釣りの記録と読書の記録を綴ります。

「美酒楽酔飲めば天国」読了

2011年12月16日 | Weblog
「世界の名酒事典」編集部/編 「美酒楽酔飲めば天国」読了

「世界の名酒事典」というムック本があるそうだ。1977年創刊で毎年1冊出ていて、2012年度版は5040円もする。この本は出版30周年を記念して掲載された読み物をピックアップして編集されたもので、和田誠の装丁と開高健の名前が出ていたので買ってみた。

お酒というのはなんとも、人間の知恵を結集して作り出された飲み物だと思う。
僕はかなりお酒には弱い体質だが、それでもお酒は美味しい。最近の習慣は何もすることがない休日の午後、お酒を飲みながら撮りだめしたビデオを見ることだ。
バーボン、シングルモルト、シェリー、コアントローをローテーションしながら飲んでいる。
ワインもよく飲むが、いかんせん懐が寂しく、500円以上のワインは飲んだことがない。いつかは1本3000円以上するピノ・ノワールのワインを飲んでみたいというのがささやかな夢である。
師は、安いワインをとことん飲んだら本物のワインを見る目ができると語っていたが、僕は経済適に本物と言われるようなワインを飲むことは未来永劫ないだろう。それが悔しい。


日本人は合理的というか、ニセ物のお酒を造って喜んでいる。ビールの代わりに発泡酒。ワインをペットボトルに詰めて安売りし、独自の文化である日本酒さえもアルコールや添加物っをふんだんに使っている。
税制の不公平さもあるだろうが、ヨーロッパでは法律で厳格に品質を維持する制度が確立されていて、ドイツでは酒税を上げると政府が転覆するといわれているそうだ。ここのところが大きく日本人とちがうところだろう。政府に反対しない、見た目が似ていたらどうでもいい。アイデンティティというものがどんどんなくなっていっている。
お酒だけではなく、その他の食べ物も、ファッションも「なんちゃって」で満足してしまう国民性がいまの日本の世界的な地位を低下させている元凶のように思えてならない。

僕も含めて・・・。