イレグイ号クロニクル Ⅱ

魚釣りの記録と読書の記録を綴ります。

天気晴朗なれども・・・

2011年12月30日 | Weblog
今日は今年最後の休日。2匹目のドジョウを期待して正月の刺身用の真鯛とハマチを狙ってやろうと思っていたが、風と波が強い。少しだけ風が東に向いてくれていたら出船は可能だっただろうが、臆病者の僕には到底無理な天気になってしまった。
船に注連縄を飾って今年の作業はすべて終了。



さて、来年はどんな年になるのやら・・・。

海の様子を雑賀崎灯台へ行ってみた。ここは知る人ぞ知る、かつて探偵!ナイトスクープで紹介されたパラダイスシリーズのひとつなのだ。一応、有料駐車場があるのだが、すでに廃墟となっているのだろうなと思ったら、真っ暗な売店の中でおじさんがボンボンベッドで居眠りをしていた。こんなところに来る人がいるのかどうかは定かではないがまだ営業していたとは今年最後の驚きであった。

コメント (6)
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「OUT」読了

2011年12月30日 | Weblog
桐野夏生「OUT」読了

この手の本はまず読まないほうなのだが、「東京島」に続いて安く売っていたので作家の代表作だというので読んでみた。
普通の弁当工場のパートのおばさんが死体をバラバラにするというまことに年末に読む内容の本ではないのは確かだ。

登場人物はみんな家族との信頼や絆を失い、世間からはみ出た人たちで、最終的にはその絆を誰かに求めようと、もしくはすべてを破滅させて違う世界で新たな道を探すためにもがいてゆく姿を描いている。
作家は、所詮人間はひとりぼっちなのだ、しかし、どこかで人とのつながりがないと生きてゆくのが困難だ。みたいなことを言っているような気がする。これは「東京島」にも通じるテーマなのかもしれない。

家にいて、奥さんの後ろ姿を見ながら、「はて、この人は誰だろう。なんでここにいるのだろう。」などと感じることはないだろうか?結局、もとは他人であるわけで、この人の考えていることをすべて理解できるわけでもなく、理解してもらえるわけではない。実の親子でも同じだ。両親の考えていること、子供の考えていること。はたまた、自分は一体何者なのかさえも解らなくなる。

人と人が理解しあうためには人生はあまりにも短いのかもしれない。(少なくとも僕にとっては・・)
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