コゴミの基準日が過ぎて3日目。今年の山菜の生育具合はまったく読めない。近場のタラノメを最初に見に行った時にはこれは基準日からかなり遅れて4月19日が決行の日だと思っていたが、直後には突然気温が上がり成長しすぎてしまっていた。有田川沿いの桜情報も4月11日が散り始めということに変わっていた。ならば決行日は4月12日である。
会社の同僚と上司が興味があるというので声をかけていたので決戦日は12日ですと連絡して今日を迎えた。この人たち、女性であるのだが、パワフルで行動力に溢れている。生石山への狭くてくねくねした道をものともせず清水町までついてきてくれた。
コゴミの生育具合は予想通りであった。基準日から3日くらいの生育具合だ。葉っぱが開いたものも多いのでむしろ出遅れたという感じである。
去年は車のキーを閉じ込めてしまってここへ来ることができなかったので2年ぶりの訪問だったのだが、その間に第1ポイントは壊滅状態になっていた。何をするのかは知らないが川岸が埋められてしまっている。スロープの反対側にわずかに残ったコゴミを集めて第2ポイントへ。
ここはまだ健在だ。3軒分のコゴミを集めてタラノメポイントへ。

ここで誤算が生じた。間違いなく出ているはずのタラノメが出ていない。ほんのわずかに緑の鞘が見えるだけだ。
この近くにあるコシアブラは当然芽も出していない。大きなワラビがあるはずのところもほとんど出ていない。
この分だとコシアブラポイントも期待が持てないがお客人がいるのでダメ元で行ってみることに・・。ここもやっぱりダメだ。ほとんど出ていない。「これがタラノメの木でこれがコシアブラの木なのです。」と説明するだけしかできない・・。
森に暮らすひまじんさんがおられないとひとりで黙々と仏頂面をしながら地面だけを見ているのだけれども、お客人を迎えるとなんともにぎやかだ。


しかし、今年の山菜はおかしい。タラノメは全然芽が出てこないと思ったら急に伸び始めるし、その伸び具合を見て例年のような時期に戻ったかと思って山に行けば期待したほどではなかった。これはきっと、年が明けてからの異常なほどの寒さが影響しているのに違いない。
これは僕の推測だが、山菜の芽吹きというのは種類が違えども地面の温度に左右されるのではないだろうか。川の水というのは毎年春の雪解け水が流れているからその影響を受ける河原の温度もそれほどの差がなかったのでコゴミは例年と変わらず、タラノメやコシアブラは地面の温度が上がらないから芽吹きが遅いのだろう。太陽の光のエネルギーは毎年変わらないのだから地面は時が進むにつれて一気に温度を上げ、芽吹きも一気に進んだという推理は当たらずとも遠からじというところではないだろうか。生石高原にはほとんど緑色がなかったというのもこれで説明がつくのかもしれない。
この分では残してきた芽たちも来週の週末には採り頃を超えてしまっているだろう。
週末にしか休みが取れないから仕方がないとはいえ、こういう生活というのは、大自然の流れには乗れないという不自然な生き方の見本であるのかもしれないと異常気象を目の前にして気付かされるのである。
遅い昼食を食べ、家に戻ってきて船外機の引き取りに。
運送会社の倉庫に引き取りに行ったのだが、その梱包の大きさに驚いた。


無理をすればひとりで持ち上げられるほどのエンジンのなのでそれほども大きさの荷物ではないだろうと思っていたら、ほぼ軽自動車の荷台一杯の大きさであった。燃料タンクもあるし、緩衝材もたくさん入っているからこうなるのかもしれないが、フォークリフトで乗せてもらった梱包をはたして自分で降ろせるかという不安があたまをよぎってくる。当分は叔父さんの家の倉庫に置かせてもらうことにしているのだが、現場仕事に長けている従弟は軽々と作業をこなしている。ホワイトカラーがいかに役に立たないかということにも気付かされるのであった。
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