吉村青春ブログ『津屋崎センゲン』

“A Quaint Town(古風な趣のある町)・ Tsuyazaki-sengen”の良かとこ情報を発信します。

2008年2月11日〈エッセー〉009:「まちおこしセンター」を考える

2008-02-11 20:53:01 | エッセー

写真①:福津市「(仮称)まちおこしセンター」が建設されるJAむなかた津屋崎支店跡の市有地
     =福津市津屋崎天神町で、2007年5月31日午後5時11分撮影

・連載エッセー『一木一草』

第9回:2008.2.11
 
「まちおこしセンター」を考える


 「津屋崎千軒って、どこにあるんですか」。2月10日午後、携帯電話が鳴ったので応対すると、福岡県春日市の年配女性からでした。2007年11月、西日本新聞に掲載された「福津市『津屋崎千軒』の名所案内 住民ガイド始動」の記事に載った「津屋崎千軒 海とまちなみの会」の連絡先になっている私の電話番号を見て、「あした津屋崎に行ってみようと思ったから、電話しました」という。

 福津市が建設するという「(仮称)まちおこしセンター」が、津屋崎天神町の「JAむなかた津屋崎支店」跡の市有地=写真①=約2,800平方㍍にオープンしていれば、津屋崎千軒の場所案内はもっとしやすくなると思います。

JAむなかた津屋崎支店跡福津市「(仮称)まちおこしセンター」が建設される市有地
         (ピンが立っている所)

 2月6日、「(仮称)まちおこしセンター建設基本計画市民検討会議」の第一回会議を開いた福津市当局は、木造平屋400~500平方㍍の同センターを9月から21年3月までに建設すると説明しました。総工費は、屋外整備施設の駐車場、イベント広場も含めた設計、施工費など2億円で、うち施工費は約1億2千万円です。

 同市民検討会議は、区長会や津屋崎祇園山笠保存会、市商工会、市観光協会、津屋崎商店会、旅館組合、海水浴場組合の7団体代表委員13人と公募委員の市民6人の計19人に、企画政策課、産業観光課、福津ブランド推進室の市関係課幹部5人で構成。私も市民公募委員として出席しましたが、漁協と農協の代表委員の出席はありませんでした。津屋崎漁港そばの「お魚センター」や、勝浦の農産物直販所「あんずの里」との連携を考えると、出席してほしい団体です。

 市側の説明では、「まちおこしセンター」の建設については、国交省のまちづくり交付金事業の適用を受け、事業費の4割が交付金の対象で、残り6割のうち95%が合併特例債の対象になります。交付要件としては、地域の活性化を進めるNPOや商工団体などによる地場産品等の開発・研究・展示と、需要拡大に向けた情報発信の拠点となる施設であることが求められています。

 このため、①地場産業や農林水産業等の地域資源を活かした新ブランドの企画・開発・販路開拓などに係る検討・意見交換を行うスペース(必須)②地域の中小製造業や商店街、観光協会等との連携・交流スペース、新ブランド等の展示スペース――の機能を持たねばなりません。

 第1回会議では、「まちおこしセンター」の計画目標について、〈津屋崎千軒〉活性化のため、観光拠点や地域イベント、たまり場としての役割を期待し、特産品売り場や観光案内、資料展示と来場者との交流スペース、駐車場などの整備が必要との意見が出ました。市では、3月19日まで計4回の会議で、基本計画案の策定と管理運営案を検討、4月から8月までに設計を完成させる予定です。

 しかし、木造平屋400~500平方㍍の同センターにどれだけの機能スペースが配置できるか、課題ですね。加えて、国交省の交付金は、施設整備費が対象で、施設運営の維持管理費については交付されません。事業費の6割のうち95%が合併特例債の対象になるといっても、市財政の借金の起債がすでに約250億円あるとされている現状に、新たな借金を積み重ねることに変わりはありません。

 必須要件の「意見交換を行うスペース」や、「連携・交流スペース」、「新ブランド等の展示スペース」を設けると、津屋崎千軒の歴史や文化の理解を図る展示スペースは十分に確保できるでしょうか。「〈津屋崎千軒〉そうつこう」ボランティアガイドをやっている立場から言わせてもらえば、センターに観光客を案内して、津屋崎千軒と呼ばれて栄えた往時をしのばせる展示物がないと、説明にパンチがありません。その点、北九州市八幡西区の市立「長崎街道木屋瀬(こやのせ)宿記念館」=写真②=には、江戸時代の木屋瀬を中心とした郷土の歴史展示室や、四季の祭りの映像ライブラリー、休憩と交流の場の「ふれあい宿」など分かりやすい展示、学習機器が配置されています。


写真②:常設展示室や映像ライブラリーがある北九州市立「長崎街道木屋瀬宿記念館」
     =北九州市八幡西区木屋瀬で、2008年2月10日午前10時44分撮影

 基本計画案の策定には、各団体代表から意見が相次ぎそうです。また、何より管理運営案については、どの団体、住民らが主体的な役割を果たすのか、まとめ役はどうするのか、ランニングコストはどう工面するのかなど大きな論議を呼ぶでしょう。「まちおこしセンター」だから町興し住民団体が中心になってやるという単純な思考で通る話でもないし、ボランティア活動だけで町興しが長続きするはずもあり得ません。

 将来的に、どのような管理、運営体制を目指して、どう使用していくのか、センターの設計段階から管理・運営を担当するスタッフも関与していないと、来春のセンター稼動はスムーズにいかないのではないでしょうか。魅力を感じて人が訪れ、移り住みたくなる津屋崎千軒の街に再生する拠点となる「まちおこしセンター」にするにはどうすべきか、市民検討会議での今後の話し合いを楽しみにしています。

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2008年2月11日/〈日記〉207・伊豆本店の新酒蔵開き

2008-02-11 16:52:18 | 日記
写真①:開放された「伊豆本店」の酒蔵を見学する人たち
     =宗像市武丸で、2008年2月11日午前10時48分撮影

 福岡県宗像市武丸にある造り酒屋「伊豆本店」の蔵開き=写真①=に11日午前、細君と行きました。9日から始まった酒蔵開放の最終日とあって、お客さんも少ないだろうと思って初めての訪問でしたが、清酒「亀の尾」の銘柄で知られる蔵元は、結構な賑わいぶりでした。

 同店入り口では、仲間と酒を飲みに出た際に、酒を飲まずに車で送り届ける役目の「ハンドルキーパー」運動をPRしようと、その役目で来場した人には首にかける「ハンドルキーパー」と書いたカードを渡し、おみやげに甘酒をプレゼントしていました=写真②=。


写真②:「ハンドルキーパー」運動もPRし、来訪者で賑う入り口
     =「伊豆本店」で、11日午前10時42分撮影

 敷地内には、「酒は天の美禄 酒は情の露雫 酒は百薬の長」の見出しで、紙に筆書きした伊豆善也・第十一代蔵元の挨拶文が掲示されています。江戸時代中期の享保2年(1717年)創業という歴史を紹介し、「この機会に寒仕込みの搾りたての生原酒をお楽しみ下さい」と結ばれていました。酒蔵には、「一升柄杓(ひしゃく)」などと酒造りの道具類も呼称付きで展示されています=写真③=。


写真③:酒蔵に展示された酒造りの道具類
     =「伊豆本店」で、11日午前10時49分撮影

 新酒や甘酒の試飲コーナーもあり、「初しぼり原酒」(720ml詰、1,100円)=写真④=の生酒の味を確かめ、1本買いました。甘酒も、いい味でした。細君は、酒かす(300円)と家族連れ客に人気の酒まんじゅう(6個入り、300円)を購入。


写真④:720ml詰の「亀の尾 初しぼり原酒」
     =福津市津屋崎で、11日午後0時07分撮影


 蔵元から表に出ると、道路わきの空き地では大道芸の猿回し=写真⑤=が披露されており、人垣ができていました。福津市津屋崎にも、こんな蔵開きがあれば賑わうことでしょう。


写真⑤:人垣もできた大道芸の猿回し
     =「伊豆本店」前で、11日午前10時57分撮影
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2007年11月11日/〈日記〉186・大阪天満宮

2008-02-11 16:26:24 | 日記
写真①:七五三や結婚式で賑う大阪天満宮
=携帯電話のカメラで撮影、電送

11日午後4時5分、大阪天満宮に来ています=写真①=。
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