今日は舗装関係三団体と札幌開発建設部との意見交換会を開催しました。
札幌開発建設部は、開発局で扱う工事量が最も大きく、人数も管理範囲も一番大きな建設部です。
舗装の業界としては、「今年の春先に大量に発生した道路の穴ぼこ(ポットホール)の対策として、修繕や補修をするための予算的措置はなされるのか」とか、「働き方改革を実行するためには労務費のアップが必要」など、いろいろと訊いたり伝えたいことがあります。
事前に用意したいくつかの質問に対して回答をいただいて、そのあとで意見交換、というスタイルですが、いろいろなやり取りがあって、有意義な時間でした。
さて意見交換会の後は、恒例の懇親会。前段の意見交換会では語りきれなかったこともここでは胸襟を開いてもう少し本音に近い話ができます。
開発側の方ともいろいろな話ができましたが、普段はなかなか会えない同業者の方のお話も興味深いモノでした。
特に9月6日に発生した震災と停電関連はさまざまなエピソードの山です。
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ある社長さんは、地震被災時の若い職員の反応が印象的だったそう。
「地震と共にすぐに停電になったのですが、社員の安否を確認したうえで、若い社員には、『今日は自宅待機で良いから』と伝えました」
「あのときはそうでしょうね。僕も何もできませんでした」
「ただ、我々は次にどこかから土砂撤去や道路の傷みの補修などの要請があれば、行かなくちゃいけないじゃないですか。そこで若い職員に、自宅待機でいいよ、と言った後に『ただ、この先に出動の依頼が来たらその時は頼むな』と言ったんです。そうしたらその反応が『え?この状態で出るんですか?』という、いかにも驚いたような返事だったんです(笑)」
「あれれ、地域建設業としてはそこは『俺が』という感覚のように思いますが、そうではなかったと」
「そうなんです。まあ結果としてその後もその子は出なかったんですが、いざというときには我々は真っ先に出動する立場なんだ、という気構えがまだ育てきれていなかったかなあ、と反省です。でもそれが現代の若者気質なのかな、とも思えて、ちょっと複雑ですね」
災害時には、真っ先に出動要請を受ける我々地域建設業ですが、緊急の時に行けるようなある種の余裕やゆとりのようなものも、今の経営環境では難しくなりつつあるのが現実です。
人・技術・機械といった、地域を守る要素を大事にしなければ、やがてこの社会を維持することが難しくなることは明らかです。
やはりもっと声を大にして訴えて行かなくちゃならないことは多いですね。