ほそかわ・かずひこの BLOG

<オピニオン・サイト>を主催している、細川一彦です。
この日本をどのように立て直すか、ともに考えて参りましょう。

麻生太郎氏の講演再び2

2008-05-17 08:40:08 | 時事
(麻生太郎氏の講演大要の続き)

 今、日本に5回目の変化が来つつある。それは1990年代に始まった。
 まず冷戦が終わった。米ソ二極の冷戦が終わった。
 日本は第1次欧州大戦で戦勝国側に立っていた。しかし、それを正しく理解していなかった。そのため、1945年8月15日には敗戦国となっていた。時代の波を読みきれなかった。それは明らかに先見の明の不足であった。今回も冷戦が終わったということをきちんと把握していないとえらい目にあう。
 次に、近代工業化を成し遂げた日本は、工業化のトップに立った。しかし、情報化社会に変わっていった変化に対応したか。残念ながら、対応し切れなかった。大いに遅れた。E-Japanで少なくともブロードバンドでは世界最速になっているが、高齢者は携帯を使えていない。高齢者は、インターネットもメールも使えない。猛烈な勢いの変化に対応し切れていない。
 三つ目は、戦後数々の不況をやってきたが、デフレはやったことがない。高橋是清の時のみ。世界的にはフーバー大統領のウオールストリートの恐慌の時のみ。しかし、日本は1992年から間違いなくデフレになった。大失態があった。総量規制で、大暴落した。8割暴落した。日本は土地本位制だ。金融は土地にしか金を貸さない。100万円の土地なら7がけで70万円借りられたのが、土地が20万円に暴落したから、14万円しか借りられなくなった。経営者は対応できない。黒字でも倒産した。資金繰りがつかないからだ。黒字倒産という。
 自殺者が年間3万人いる。先進国で! おかしいよ。
 もう一つは、少子高齢化が来た。過去に全く例がない。
こういう四つの大変化がまとめて1990年以降に来た。これに対応する薬、対処法は、歴史から全く学べない。

 しかし、申し上げたいのは最初のこと。日本は過去の4回の変化において立ち直ってきた。それが日本の底力だ。
 石油ショックの時、日本はもうだめだといわれた。ドルが360円から240円になった時、もうだめだといわれた。1ドル80円になったこともある。それでも日本は繁栄してきた。日本はそれだけの力をつけてきたのだ。
 では、何が日本人のもとになっているか。日本の底力は何か。
 私は、一番は勤労だと思う。働くということの価値観、勤労の美学。これが他国と違うと思う。
 私は若い時、シエラレオネに2年、ブラジルに1年住んでいたことがある。その時、イギリス人が現地の人と一緒に働くのを見たことがない。ブラジルでもアメリカ人が、現地の人と一緒に働いているのを見たことがない。
 アフリカはヨーロッパ、中南米はアメリカ、アジアは日本が抑えた。やったことはほぼ同じ。技術を移転し、資本を投下した。その中でアジアだけが発展した。シンガポールは、一時イギリスの個人所得を超えた。
 どうしてか。日本人だけが現地に行って、現地の人と一緒に働いて見せた。それが理由だと思う。
 どの工場に行っても、必ず現地で額に汗を流し、手を油にまみれて働いているオッサンがいる。アフリカの鋳物工場に行くと、オジサンがいて、どこから来たかと聴くと、川口から来たという。埼玉県の川口から来ている。
 日本と付き合うほうがもうかる。金になるということが、わかった。一番付き合ってるのが、台湾。次が韓国、3番がシンガポール、4番が香港。その順に発展している。ミニドラゴンといわれた。
 我々の方にはそういう意識は全くない。結果として、日本と付き合うともうかるわかったのが、華僑の人たちだった。それで、タイやマレーシア等も日本と付き合うようになって、発展してきた。インドネシアもそう。一番遅れたのが、フィリピンだ。

(次回に続く)

麻生太郎氏の講演再び1

2008-05-16 10:26:22 | 時事
 麻生太郎氏の講演を聴いた。今月15日、場所は、ニューオータニ東京。元外相の武藤嘉文氏の事務所が開催したセミナーで、麻生氏が話したのである。
 元外務大臣、前自民党幹事長の麻生氏は、次期首相の有力候補。私は、伝統尊重的保守のリーダーの一人、日本の国益のために外国要人と渡り合える硬骨漢と認識している。
 講演を聴くのは、これが2回目。前回は昨年3月だった。非常に話が面白い。説得力がある。啓発力がある。話を聞いた後、著書を読んだ。「自由と繁栄の弧」(幻冬舎)と「とてつもない日本」(新潮新書)の2冊である。ただ話がうまいだけでなく、確固とした国家観・歴史観を持ち、明確な政策とビジョンを掲げている指導者であることがよくわかった。これだけの見識と胆力を持った政治家が、戦後60年に幾人いるだろうか。
 以下、講演の大要を数回に分けて掲載する。個人的なメモから構成したもので、文責はほそかわにある。

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 今日は「日本の底力」というお話しをする。
 「とてつもない日本」という本を出した。これは私が書いた本ではない。副社長(註 麻生セメント)をやっていたとき、地元(註 福岡県の筑豊)の月刊誌に書いてくれと頼まれ、40年間くらい続けている。毎回2千書いてきた。それに目を付けた編集者が、あっちの話とこっちの話をくっつけてまとめたのがこの本だ。読んでみて、編集者というのはたいしたものだと思った。
 政治家の本は面白くない。いろんな人が本を書いて送ってくるが、面白くないから私は読まない。面白くないから、政治家の本は5千部から2万部くらいしか売れない。それも頼まれるから買うだけだろう。ところが、「とてつもない日本」は18万部も売れている。 
 「どうしてこんなに売れてるんだ?」と出版社に聞くと、「この本だけが明るいからだ」という。日本はもうだめだとか、暗いことを書いている本ばかり出ている。この本だけが明るいから、売れているのだそうだ。
 精神科の病院にこの本が置いてあるという。待合室に置いておくと、うつ病の人が読んで元気になるという。友人に精神科医がいるので聞いてみたら、「ウチはもっと前から置いている」と言っていた。

 この本には、日本の底力を書いている。日本の底力は、どうしてできたか。今年は皇紀2668である。昭和15年(1940)が皇紀2600年だった。自分はその年に生まれた。
 2668年の間に、国体が変化したことが4回ある。

 第1回は、大化の改新である。仏教が伝来し、漢字がなど中国の文化が入ってきた。仏教に帰依する天皇もいらした。この時に、神道の元締めの皇室に、聖徳太子という天才が現れた。神道と仏教の両方を信じてよいと決めた。以後、日本には宗教戦争がない。
 ひら仮名を発明し、日本の文化が発達した。仏像は、中国では、1.5m以上のものはない。日本では、いきなり奈良の大仏のような大きな仏像を造った。「日出る国」と書いた国書を小野妹子に持たせ、中国と交渉した。
 こうして日本はみちんとした国家として、自主独立の道を行くことが確立した。

 第2回は、鎌倉幕府。この時、皇室と幕府という関係が生まれた。皇室の権威と幕府の権力とを分け、鎌倉に幕府を作った。幕府は幕末まで続いた。

 第3回は、明治維新。尊皇攘夷の長州と、文明開化の薩摩が争っていたが、坂本竜馬が長州と薩摩をまとめた。そして、天皇を中心とした国を作った。
 明治4年、岩倉具視を代表とする海外使節団が、2年間海外を見てきた。大久保利通や福沢諭吉らが行った。結論は明確だった。このまま行くと、日本は欧米列強の植民地となる。自主独立を守るためには、力を持たねばならない。強兵、そのためには富国、そのためには殖産だと考えた。
 なんといっても教育だとして、イギリスより3年早く、義務教育を始めた。
 海軍はイギリス、陸軍はドイツに学んで強兵を進めた。
 国費を使って、海外に留学生を送った。世界で初めてだった。
 1905年、ナポレオンも勝てなかったロシアに、海戦・陸戦とも勝った。

 第4回は、戦後である。敗戦で国体が変化した。その後、日本は復興・繁栄してきた。官僚主導・行官協調でやってきた。昭和31年に「もはや戦後ではない」と経済白書に書いた。11年でそこまで復興した。それが日本の底力だ。

 こうして日本は国体が変化したことが4回あった。
 今、5回目のものが来つつあるのではないか。後世の歴史家は、そのように書くことになるのではないかと思う。
(次回に続く)

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関連掲示
・拙稿「麻生太郎氏の講演を聴く」
 平成19年3月19日から4回連載
http://blog.goo.ne.jp/khosogoo_2005/d/20070319

中国大地震でネット世論の力

2008-05-14 11:05:10 | 国際関係
 四川省の大地震は、阪神淡路大震災のエネルギーの30倍だったという。災害発生直後に犠牲者数が1万人を超える場合、最終的な犠牲者はその数倍になることがある。わが国をはじめ国際社会は、資金や物資とともに国際救援隊など人的援助を申し出ているが、中国共産党政府は、人的援助を受け入れようとしていない。受け入れ態勢の不備を理由に挙げているが、統制国家の深部を国際社会にさらしたくないという政治的な判断ではないか。人命救助・安全保護を第一として、閉鎖的な考えを改め、人的援助を受け入れることこそ、国民の信頼を得る判断となるだろう。

 今回の災害で私が注目するのは、インターネット掲示板の書き込みが、政府やメディアに影響を与えていることである。これは、オリンピックを推進することにより、中国の国内に外国の情報が多く入り、国民にものを言わせることで、政府を批判する発言が出るようになっていることを示すものだろう。
 地震後、聖火リレーが予定通り実施されたが、犠牲者を悼む行事がなく、多くの走者が笑顔で走る様子が伝えられたところ、インターネットには反発の声が多数書き込まれたという。
 「われわれ中国人には良心のかけらもないのか」「リレーはすぐ中止すべきだ」「笑顔を浮かべる走者の姿は見ていられない」「聖火リレーをやめ、節約したお金を救援活動に回すべきだ」「五輪自体をやめてしまおう」などという声が寄せられた。中央テレビは、こうしたネット世論に押されて、聖火リレーの生中継を自粛したという。また北京五輪組織委員会は、今後、スタート前に1分間の黙祷を行うほか、関連イベントを簡素化すると明らかにした。
 私は、このことは非常に大きな意味を持っていると思う。中国政府は、インターネット上に鉄壁の情報統制を敷いている。しかし、それをも破って、政府の政策を批判する国民がおり、その声が全体主義の国家の政策に変更を引き出している。小さな変化ではあるが、「点滴石を穿(うが)つ」という。注目すべきことだと思う。
 私は、日中の真の友好を妨げているのは共産主義であり、官僚独裁の共産党政府だと考えている。中国の国民が、自由とデモクラシーを得、またシナ伝統の道徳や自然観を取り戻すならば、日中両国民は、アジアの安定、世界の平和に重大な貢献が出来るはずと思っている。被災した人々に援助の手を差し延べ、心のつながりをつけることが出来れば、やがて真の相互理解・相互協力に発展できるのではないかと期待する。

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●Record China 平成20年5月13日付

<四川大地震>なお9千人以上生き埋め=死亡1万2千人、省政府が発表―中国
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=486575&media_id=31
(Record China - 05月13日 20:33)

 13日、四川省政府は記者会見を開き、同省を襲った大規模な地震の被災状況が明らかとなった。死亡者は1万2000人、負傷者2万6206人にのぼる。写真は地震発生後の四川省都江堰市。
2008年5月13日、四川省政府は記者会見を開き同日午後2時(現地時間)の時点で分かっている被災者数を発表した。それによると、死亡者1万2000人、負傷者2万6206人、なお生き埋めとなっている者9404人に上る。「四川在線」が伝えた。
 また、35人を乗せた大型バスが茂村で土石流にのみ込まれたとの情報がはいり、現在35人全員が行方不明となっている。(翻訳・編集/MM)

●産経新聞 平成20年5月13日付

http://sankei.jp.msn.com/world/china/080513/chn0805132103023-n1.htm
救助の遅れが「政府の威信」損なう恐れも 四川大地震

 (前略)13日午後の民政省など政府部門高官の記者会見では、厳しい質問が飛んだ。「被災民への食糧などの物資が足らない」「救助活動のプロの派遣を外国に求めろ」「救助にあと何日かかるのか」
 ウエブサイトは震災の書き込み一色だ。そこでも震源地にヘリをなぜ使わないとの不満が多い。気流が不安定な山岳部で、悪天候がヘリ不使用の理由だが、それなら米軍の全天候型ヘリの支援を求めればとの声になる。
 災害救助の経験豊かな日本の医療隊・救助隊派遣を、との声も、人命救助最優先との政府の看板に沿ったものだ。しかし当局は、外国の支援は当面物資や金銭だけとの方針だ。党への求心力を回復するには、自力で困難を克服する必要があるということだろう。
 震源地周辺はチベット族も多く、政府がその救援に全力を挙げることで、チベット騒乱の傷跡を和らげ、国際社会のチベット抑圧との「誤解」を解くチャンスでもあるからなおさらだ。
 聖火リレーへの批判も相次ぐ。北京五輪組織委員会は13日、聖火リレーでの愛国心で震災支援をといい、計画通りとしていたが、夕刻には縮小へ変更した。中央テレビも13日から、聖火リレーの生中継を自粛。費用を救済に回せとのネット世論に押されたためと関係者は言う。

●産経新聞 平成20年5月13日付

http://sankei.jp.msn.com/world/china/080513/chn0805131722016-n1.htm
「われわれ中国人には良心のかけらもないのか」 聖火リレー続行に批判集中
2008.5.13 17:17

 中国・四川大地震の発生翌日の13日、北京五輪の聖火リレーは福建省竜岩で予定通り実施された。しかし、スタート時には犠牲者を悼む行事はまったくなく、インターネットには「われわれ中国人には良心のかけらもないのか」との批判や、「リレーはすぐ中止すべきだ」といった書き込みが多数、寄せられた。
 竜岩でのリレーでは、第一走者の重量挙げ選手、張湘祥さんがメディアの取材に「リレーが被災者に元気をもたらすように」と答えたが、黙とうなどは行われなかった。
 これに対しネットには「笑顔を浮かべる走者の姿は見ていられない」、「聖火リレーをやめ、節約したお金を救援活動に回すべきだ」と反発する声が集まった。(共同)

●読売新聞 平成20年5月14日付

聖火リレー、スタート前に黙祷・イベント簡素化

 【北京=松本浩行】8月の五輪開催に向け、中国各地を巡回している聖火リレーについて、北京五輪組織委員会は13日、四川大地震を受けて、今後、スタート前に1分間の黙祷を行うほか、関連イベントを簡素化すると明らかにした。
 同日の新華社電が伝えた。
 聖火リレーは、地震発生翌日の13日も福建省竜岩で予定通り実施されたが、中国のインターネット上では「リレーをやめて、その費用を救援活動に回すべき」など、批判的な書き込みが相次いだ。
 追悼行事などはなく、多くの走者が笑顔で走る様子が伝えられたことから、インターネットには「走者の笑顔は見たくない」「五輪自体をやめてしまおう」などと書き込まれていた。
(2008年5月14日00時37分 読売新聞)
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中国四川省で大地震

2008-05-13 19:57:59 | 国際関係
 中国四川省で大地震が起こり、1万人以上の人々が亡くなったという。ご冥福をお祈りする。
 阪神淡路大震災を上回る規模の地震というから、大変な災害である。
 新華社電によると、温家宝首相は成都に飛び、緊急会議を開き、「人民の生命、財産の安全保護を第一の任務とせよ」と訓示したという。是非その言葉のように、人命救助・安全保護に努めてほしい。

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●ロイター 平成20年5月13日発

中国大地震、四川省だけで死者約1万人
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=485688&media_id=52
(ロイター - 05月13日 07:53)

 中国南西部で起きた大地震で死者数は四川省だけで1万人に迫り、数百人が倒壊した建物の下敷きとなっている。
 国営メディアによると、四川省を震源とするマグニチュード7.8の地震により、同省では少なくとも学校8校、複数の化学工場、少なくとも1つの病院が倒壊、数百人が生き埋めになっているという。
 中国にとって過去30年で最悪となるこの地震による死者数は、今後も増加する見通しで、四川省の省都・成都から約100キロにある震源地のブンセン県付近には、道路や鉄道の切断のために救援活動が届かない状態となっている。
 同省の都江堰市では3階建ての学校が崩壊し、約900人の生徒が生き埋めになった。政府は救援活動のため軍隊や医療チームを派遣。温家宝首相も被災地入りした。
 四川テレビによると、死者数の7000人以上は同省北川県に集中し、同県では建物の80%が崩壊した。
 今回の地震は、死者30万人を出した1976年の唐山地震以来、中国を襲った最悪の地震となった。

●時事通信社 平成20年5月13日付

「望みある限り、あきらめない」=生き埋め現場で家族励ます-中国首相
(時事通信社 - 05月13日 11:01)

 【北京13日時事】「いちるの望みがある限り、われわれは百倍の努力をし、決してなおざりにしない」-。中国四川省の大地震で、政府の災害対策本部の指揮を執る温家宝首相は12日深夜、中学校の校舎が倒壊し、生徒ら約900人が生き埋めになっている同省都江堰市の現場を訪れ、生徒らの両親らを励ました。中国中央テレビが13日、伝えた。
 新華社電によると、温首相は10日から12日まで河南省を視察していたが、地震発生を受けた胡錦濤国家主席の指示で、同日夕、急きょ北京から成都に飛んだ。専用機内で緊急会議を開き、「人民の生命、財産の安全保護を第一の任務とせよ」と訓示した。
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北京五輪へのわが国の対処14

2008-05-12 12:51:37 | 国際関係
 中国本土で聖火リレーが4日から始まった。国内ゆえ、整然と行われていると思いきや、さまざまな問題が発生しているという。広州ではリレー終了後に、観客が折った樹木の小枝、ペットボトルや缶ジュース、缶ビールの空き缶、弁当の紙袋などゴミなどが散乱した。ゴミの量は、わずか100メートルの距離で清掃車2台分に達した。国営の新華社通信によるものだから、事実だろう。
 ゴミの中には、紙製の中国国旗もあったという。愛国主義教育を徹底して行っているのに、自国の国旗を道端に捨てる者がおり、観衆同士でそれを見過ごすというのは、共産党の教育による愛国心の浅さを表すものだろう。
 深センでは、朝8時から並んでいた観衆が午後3時になって、聖火は別ルートを通ったことを知った。観衆は何も知らせずにコースを変えたことに怒り、主催関係者を乗せたパトカーを取り囲み、「謝れ!」と抗議し警官ともみ合いになったという。
 以下のような記事である。

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●Record China  平成20年5月11日付

<聖火リレー>突然のルート変更で群集がパトカー包囲!国内でもトラブル続出―中国
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=484277&media_id=31

 2008年5月10日、中国本土で4日から始まった聖火リレーで、聖火は広東省スワトウ市へ。広東省の聖火リレーは7日から広州市、深セン市、恵州市とつなぎ、スワトウ市で終了、翌11日から福建省へと移る。
 広東省でも各地と同様、多くの観衆が応援にかけつけ、「中国がんばれ!五輪がんばれ!」という声援が響きわたった。一見順調に見える中国国内の聖火リレーだが、実際にはさまざまな問題も発生している。
 新華社は10日、7日に広州で行われた聖火リレーの際、一部の観衆にマナーの悪さが見られたと報じた。聖火を一目見ようと市民が木や信号機によじ登ったり、沿道の草木を踏み潰したりといった行為が見られたという。また、聖火リレー終了後には、観客の残したゴミや国旗などが散乱した。同紙は記事の中で、聖火リレーを応援する際はマナーを守るよう国民に呼びかけている。
 また、8日にも深センの聖火リレーでトラブルが起きている。当初、聖火は南山区の後海大道と海徳一道を通る予定で、午前8時前から大勢の人が沿道に集まり聖火リレーを心待ちにしていた。しかし、午後3時になっても聖火は現れず、観衆はこの時聖火がすでに別ルートを通ったことを知る。怒った観衆は聖火リレー主催関係者を乗せたパトカー3台を取り囲み、「謝れ!」と抗議。パトカーを激しく揺らし、現場の警官ともみ合いになった。
 最終的には多くの警官が動員され、3台のパトカーはようやく抜け出すことができたという。ある市民がこの様子を携帯電話で撮影、映像には大勢の市民が「抗議!抗議!」「謝れ!謝れ!」と叫ぶ姿が映っている。
 このとき現場にいた市民は、「我々はチベット独立派でもなければ法輪功でもない。北京五輪を支持する一般市民だ。今回、政府は急にルートを変更したが、少しは我々のことを配慮すべきだ。朝8時からずっと待っていたのに。非常に怒りを感じる。こんなに過剰な警備は必要あるのか」と語っている。
 海外で相次いだ聖火リレーの抗議活動。中国国内では順調だと思われていたが、マナー問題やルート変更による市民との衝突など、トラブルは跡を絶たず、政府のコントロール力が問われている。(原稿/TH)

●Record China  平成20年5月11日付

http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=484521&media_id=31&m=1&ref=news%3Aright%3Aaccess
<聖火リレー>100メートルで集めたゴミは清掃車2台分―広東省広州市
(Record China - 05月11日 21:32)

 2008年5月9日、聖火リレー沿道の草木が踏み倒され、ゴミが散乱するなど、マナーの悪さについて、「南方都市報」(電子版)が伝えた。
 沿道の観衆の中には、鉄柵を折り曲げて植え込みに入り、草や花を踏み倒したり、また周辺の樹木に登る者がでるほどの熱狂振りだった。
 リレー終了後の通りには、折れた樹木の小枝や、紙製の中国国旗、ペットボトルや缶ジュース、缶ビールの空き缶や、弁当の紙袋などゴミなどが散乱した。ゴミの量は、わずか100メートルの距離で清掃車2台分に達した。(翻訳・編集/PIM)
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 中国人のマナーの悪さ、公共心の低さは、戦前から多くの外国人によって指摘されている。共産主義の全体主義、統制主義の政策も、国民の礼儀道徳を上げることは出来ていない。上記記事を読むと、中国のマナー向上運動はさほど効果を挙げていないのだろうと思う。
 中国共産党は、「旅行先で大声で騒ぐ」「たんを吐く」など、礼儀を知らず、秩序や法を守らず、環境保護を守らない行為を「非文明行動」と呼び、その撲滅に取り組んできた。
 「非文明的」とは婉曲な表現だが、欧米では未開または野蛮と対比される概念が文明である。シナでは、混沌と対比される。文明の外には人間ならざるものが住む。けだものや虫の類(東夷西戎南蛮北荻)だと蔑視された。政府が国民に「非文明行動の撲滅」を推進しなければならない国に、そもそもオリンピックを開催する資格があるのか、改めて疑問を感じる。
 以下は、かつて報道された関連記事のクリップ。

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●産経新聞 平成18年8月27日付

http://www.sankei.co.jp/news/060827/kok011.htm
中国政府 北京五輪に向けて「非文明行動」撲滅を目指す

 【北京=野口東秀】2008年8月の北京五輪に向けて、中国政府は「マナー向上」キャンペーンを本格化させた。国営新華社通信などによると、党中央精神文明建設指導委員会はキャンペーンを指示する通知の中で、「礼儀の国のイメージが損なわれている」と現状に危機感を示し、「旅行先で大声で騒ぐ」「たんを吐く」などの「非文明行動」の撲滅を目指している。
 「中国公民旅遊文明素質行動」と題された通知は、礼儀を知らず、秩序や法を守らず、環境保護を守らない非文明的な一部の(中国人)観光客が海外から批判されている、と指摘。そのうえで、「良好な国際イメージを確立することが急務だ」としている。
 撲滅の対象となっているのは、▽レストランなど公共の場で大声で騒ぐ▽たんを吐く▽どこでもごみを捨てる▽電車、バスで降りる人を押しのけて乗り込む▽ 列に並ばない-など。テーマパークや公園で子供に小便をさせるなどの行動も批判されている。キャンペーンは、観光、公安、商務、建設、鉄道、交通など関係部門が、今月から3年間継続実施する。
 一方、北京では五輪をにらみ、「文明礼儀」に関したパンフレットを作成。上海でも2010年の上海万博を視野に入れ、「100万人家庭礼儀学習」と題するマナー向上運動を始めている。
 今年に入り、中央政府は「八栄八恥」運動を展開している。道徳心を高め、文明的な国家建設の意義を強調しているが、「個人主義」「拝金主義」の広がりに対する懸念が背景にある。北京五輪まであと2年。どこまで効果が上がるか注目されている。

●毎日新聞 平成19年8月9日付

点検・五輪中国:開幕・あと1年/2 マナー向上に躍起

◇罰金なしで改善できぬ
 排ガスが充満する通勤ラッシュの北京中心部。バス停の列に割り込もうとする男性に「文明乗車監督員」の劉亜霞さん(47)が「並んでください」と声をかけた。男性は「大きなお世話だ」と開き直った。劉さんはそれ以上注意しなかった。「乗客本人が『マナー違反ではない』と思うなら仕方ない。でも大多数は礼儀正しいよ」と余裕を見せた。こうした監督員は乗客マナー改善の取り組みに賛同した民間企業が主なバス停に配置している。
 中国人のマナーは悪名高い。割り込みに限らず、所構わぬ喫煙やタン吐き、ごみのポイ捨て。食堂では従業員が同僚と無駄話をしている。外国人の多くが不快感を抱くのは当然だ。
 かつて中国は古代思想家、孔子の「五常の徳目」に象徴されるように思いやりを重視する「礼儀大国」だった。マナー問題に詳しい中国社会科学院マルクス主義研究院の辛向陽研究員によると、1919年の反日愛国運動「五・四運動」や、60年代からの文化大革命で、古来の礼儀は「封建的」として排除された。さらに「改革・開放」導入後の急激な経済成長で、市民は「われ先に」「取り残される」という社会心理に支配され、マナーは置き去りにされた。
 だが、マナーの悪さは国家のイメージを傷つける。五輪を前に、中国はマナー向上に取り組む。
 街中には「迎奥運、講文明、樹新風(五輪を迎え、文化を重視し、新しい気風を打ち立てよう)」のスローガンがあふれる。3月の全国政治協商会議(政協)ではタン吐きなどを「公害」に指定し、五輪までに撲滅するよう提唱した。
 また、人が2人並んだように見える「11」のつく毎月11日を、「列に並ぼうデー」と名づけ、公共交通機関で整列乗車を促すなど雰囲気作りも進む。政協委員を兼ねる何慧嫻・中国オリンピック委員会副会長は中国メディアを通じ「五輪までに北京全体がマナー意識を高め、習慣化しよう」と呼びかけた。
 実際にマナー改善は順調に進むのか。公共場所のタン吐きに北京市が最高50元(約800円)の罰金を科したところ、タン吐きが大きく改善された例がある。辛研究員は「逆に罰金のない喫煙問題は改善の兆しがない。マナー改善に厳罰が必要なのも中国の現実だ」と指摘する。
 劉さんは毎朝夕2時間、バス停に立ち、「文明乗車(行儀良く乗車)排隊礼譲(列に並び譲り合う)」と記された赤い旗を手に乗降の様子を見守る。「五輪に向け、中国の良さを私たちは行動で伝えるよ」。劉さんは自信満々に語った。
 飛躍的な経済成長を遂げた中国は、「大国」と認められつつある。一方で食の安全や知的所有権などの問題も抱え、「いかに尊敬される大国になるか」が問われている。

◇北京で見られるマナーに関する標語例◇
 ▼国の名誉のため、五輪に彩りを添えよう。行儀よく譲り合い、列に並ぶことを覚えよう(マナー啓発のための自転車部隊が提唱)
 ▼公衆道徳を守り、マナーを身につけ、人民を混乱させてはならない(公園で)
 ▼五輪への実践の場、まず私が交通マナーを実践しよう(公共バス乗り場で)
 ▼ラインに沿って電車を待ち、並んで乗車しよう。降車後に乗車しよう(地下鉄の駅で)

●産経新聞 平成19年5月20日付

支那新幹線、備品盗難はじめ「非文明的行動」相次ぐ

 【北京=野口東秀】日本やフランスなど各国の技術を導入したのに「国産」と宣伝している中国版新幹線が早くもピンチだ。4月18日から各地で時速200キロ以上の高速運転が始まったが、乗客による車内の備品持ち去りが後を絶たない。来年の北京五輪に向け、どうすればマナーが向上するのか中国指導部も頭が痛い。
 「社会公民の恥。中国人のイメージに悪影響を与える。五輪に向けこうした非文明的行動は注意しなくてはならない」。国営新華社通信(電子版)は乗客のマナーに疑問を投げかけ、処罰が有効策と指摘している。
 新華社によると、河南省鄭州市の検査場で検査員約100人は車内を点検して嘆いた。手洗い場のセンサー式蛇口、手洗いや排水の備品が消え、飲みかけのジュースが座席に放置されていた。
 中国各紙によると、信じられないほど備品が持ち去られている。トイレットペーパーに緊急脱出用のハンマー、便座の温度調節用つまみ、トイレットペーパーホルダーの軸など。センサー式蛇口のように持ち去っても何に使うのか想像もつかないものも含まれている。
 座席の物入れ網が破かれたり、トイレで喫煙したり、通風孔へのごみ投入、緊急用ボタンへのいたずら、トイレの水を流さない-など悪質なマナー違反も目につく。さらには大声を出したり床にたんを吐くなど傍若無人に振る舞う、足を前の座席に投げ出して足のにおいを発散させるなど周囲の迷惑を省みない行動もあるという。
 日本の新幹線車両をベースにしたCRH2など高速列車の愛称は「和諧(わかい)(調和)」号。名前は立派だが、車内の様子は公共精神の欠如を物語っている。
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北京五輪へのわが国の対処13

2008-05-11 09:46:40 | 国際関係
 4月26日長野市での聖火リレーは、大きな混乱をきたすことなく行なわれ、わが国の警察の優秀さを改めて感じたと書いたら、数人の人たちから現場で実際に体験したことが寄せられた。それらを読んで私は認識を改めた。
 中でも以下の掲示は、MIXIの会員しか読めないが、アクセス可能な方にご紹介したい。反響が大きいために書き込みの上限に達しており、コメントを書くことは出来ないことをお断りする。

アリ@freetibetさんの日記から
「世界最低の国、日本」
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=787996903&owner_id=2071143&

●追加

 早稲田大学での胡主席の講演の時のレポートを転載します。

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めだま@FreeTibetさんの日記から
「5.8早稲田動乱参加レポート」
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=800793793&owner_id=433222

胡錦濤がチンパンジーこと福田首相と早稲田大学職員によって招聘されて大隈講堂で講演をするとのことなので、早大生としては見過ごすことが出来ないと思い、抗議行動に参加してきました。

講演会場の中にでも入れれば面白かったんでしょうけど、入れた早大生は予め決められた40人(全員中国留学経験者で、身元の確かな者)だけ。それ以外は胡錦濤が連れてきた200人の青年団程度。

早大生はもちろん、早大教職員にすら告知がなされなかった本講演。
一体誰に講演をしているのか、と。

というわけで、帰宅したので報告をば。

11時に家を出て、12時過ぎに高田馬場に着く。
高田馬場駅にはチャンネル桜の人やチベットTシャツを着た人、警視庁警備局の人や公安なんかも何人かいて、いつもと少し雰囲気が違う。

早大正門行きのバスに乗り込みいざ鎌倉、じゃなかった会場へ。

早稲田周辺に差し掛かると、警察の数が尋常じゃない。
機動隊車両が8台、指揮車2台くらいはいたか。
(少しわくわくしました。すみません。)

早大正門前に着くと、厳戒態勢ではあったが、構内はまだ封鎖されておらず比較的平和な雰囲気を保っていた。

とりあえずチベット旗を持ってる集団の近くに行ってチベット旗を身につける。この時点ではシュプレヒコールはない。大学側が「静かにやってくれるなら」と許可を出していたから、それに従った形だろう。

しかし、すぐに大学当局から正門まで後退せよと言われ、移動を余儀なくされる。それでもギリギリまで抵抗して頑張っていたら正門は施錠されて大学構内に入れないようにされる。

学生のうちの一人が校歌である「都の西北」と応援歌である「紺碧の空」を歌いだして、皆で合唱する。早大生なのに歌詞覚えていないおれ涙目。

大学への非難は散発的にあれど、この時点でのフリーチベットのシュプレヒコールはまだ無かったと思う。うろ覚えだけど。

そしてこのすぐ後に、早稲田大学職員に「こいつらを排除しろ!」と指示が下る。この排除指示を行ったのは早稲田大学の関口八洲男総務課長。

チベット支持派の人たちもろとも排除されそうになる。立っているだけなのに。

正門横のバスロータリーにまで隔離されそうになるが、閉められた正門を乗り越えて敷地内に戻る。この辺りから大学当局への怒号とフリーチベットのシュプレヒコールが始まる。

そのまま30分くらいシュプレヒコールをあげていただろうか。
「正門は危ないから」という理由にもならない理由で、また早稲田大学職員が排除しにくる。フリーチベットインワセダの人も「正門から離れてください!処分されても知りませんからね!!」とまるで職員みたいなことを言う。主催者団体が率先してケツまくるなよ。

「早稲田、恥ずかしくないのか!!」と学生から怒号が飛び出した。

自分は、正門に断固として張り付いて1度目の排除行動を凌ぐ。後列にいた人たちは大隈銅像前のバリケードに封じ込められたようだ。
少しすると、大学側が一瞬折れて正門前での抗議行動を認めたので、やや安心。

だけれど、これも束の間だった。

大学職員が2度、3度と排除行動に出る。
法務部の佐藤氏には「正門から離れないと退学にするぞ」と脅されるわ、瀬賀?氏(名前違うかも)には事務所に連行されそうになるわ、恐ろしいことこの上ない。

そうこうしているうちに、校内放送で「正門にいる学生諸君、最後通告だ。正門から離れなさい!」といわれる。これも無視すると、また大学職員が排除行動に出た。名前は聞けなかったが、職員から「おい!次は暴力使ってでも排除するからな!痛い目見たくないならここから離れろ!!」と脅迫される。法治国家にある大学の職員とは思えない言動。

この時点で正門に張り付いている人間は自分を含めて、20人程度しかいなかったように思える。他の人たちはみんな後退させられた。

そのまま抗議活動を続けていると、職員と警官が不審な動きを見せたので後ろを振り返ってみた。

どう見ても機動隊です。本当にありがとうございました。
2個小隊か3個小隊(60~90人くらい)の警官がなだれ込んでくる。

殴られたり検挙されるのは嫌なので、警察の指示には従う。
これは他の人も同じだが、脅迫職員の予告どおり警官に殴られたり、張り倒されたりして転倒する人が何人か現れた。

これも関口総務課長の指示だろうかね。

警官と衝突しながら、結局、大隈銅像の前まで後退する。
その際、自分も早稲田大学の職員に顔を殴られた。本当に暴力が好きな大学のようで。

一体、ここは何大学なんだ?

荒廃・腐敗しているとはいえ、学の独立と在野の精神を謳う早稲田大学が、率先して暴力行動に出て良いものか。北京大学早稲田校とでも名前を変えた方が良い。

早大生として恥ずかしいことこの上ない。

周りにいた早大生に話を聞いてみると、「正直、チベットか何か知らんけど五月蝿そうな連中がいるから邪魔してやろうと思ってきたけど、大学と警察の異常な行動を見て、チベット側を応援しないとマズイ!って気持ちになった」という声が意外にも多かった。

良心のある早大生は、ちゃんと我らが母校の狂った行動に疑問を持っているようだ。

大隈銅像前では暫くシュプレヒコールをあげたものの、腰とのどを痛めた自分は一旦ここで離脱。胡錦濤がいつ来ていつ帰ったのかは結局分からなかったが、裏口からコソコソ会場に入って、また裏口からコソコソ会場を後にしたようだ。

さて離脱後、遅めの昼食を食べて正門側へ回る。

講演会はとっくに終わったと言うのに中国人留学生がまだいた。

あれ…聖火リレーの際には応援とか見物とか言えたかも知らんけど、今日は完全にデモじゃね…それ許可されてなくね…?

といった疑問はおいといて、とりあえず天安門コールをしてあげた。これを聞くと留学生は震え上がるそうだ。ともあれ、長野の敵を早稲田で討てたか。彼らは一面取り囲まれて本当に脅えていた。別にこちらが何をするわけでもないが、怖い思いするならバイトだからって来なきゃいいのに。

そこで暫くシュプレヒコールをあげていると、西村議員が演説を開始した。例によって警察批難。今日も日本人弾圧、中国人保護という図式で警備をしていたので怒られても仕方ない。ちゃんと本来の仕事をしないのが悪い。かわいそうだけど。

その後は、中国に洗脳されたとしか思えない自称日本人で早大OBが「フリーチベットなんてやめろ!中国はチベットで虐殺などしていない!恥を知れ!」と喧嘩を売りにきて逆に囲まれたり、現役生に「お前みたいなのがいるから早大が馬鹿にされるんだ!恥を知れ!!」とか言われたり、なんだりといった具合で解散した。


本日の感想としては、

・早稲田大学は本当に潰れた方がいい。少なくとも事務職員は同じ日本人とは思えない。
・長野での無力感が5・6代々木デモなどを通して、一つの流れを生み出した印象を受けた。時代の分水嶺に立ち会ったかのような感じ。
・この流れをどう持っていくかで、今後の日本は決まっていくんじゃないか。扱いを間違えたらまぁ、大変なことになりそうだが。
・4・26長野や5・6代々木、そして5・8早稲田を見て、何も感じない(何も心が動かされない)人はちょっとおかしい。どんな主義主張でも良いと思うから、この一連の事件について自分なりに感じたこと・考えたことを表に出していくことが肝要。
・メディアリテラシーはしっかりね!本当にしっかりね!!
・終盤の「フリージャパン!」のシュプレヒコールは色々と考えさせられるものがある。

以上。

そもそも今回の一連の流れはチベット虐殺から始まったものだということは勿論承知しているが、最早チベットがどうだという段階から離れていったように思える。TSNJもデモはもうやらないという話も聞くが、真実なら次の段階へと移ったことへの証左といえるかもしれない。
チベットでの弾圧への抗議から、中国共産党という分かりやすい敵を得、日本における自由を守る闘争へとコトの本質は変化したように思えてならない。少なくとも今日、自発的に千人近い人間が抗議を行ったことを鑑みれば、単純なチベットへの同情だけからの行動とは違うのだろう。皆、危機を感じて、個人での連帯を始めたのだ。

最早フリーチベットだけではない。フリージャパンを叫ぶときでもあるのではないだろうか。

長野聖火リレー、代々木デモ、そして今日という日を忘れてはならない




以上、5.8早稲田動乱に参加した早大生の駄文レポートでした。
無許可転載大歓迎ですので、お好きにコピペしてください。





推敲してません、すみません。
乱文あってもスルーしてくださると嬉しいです。


しかし、赤い人が書くような内容になったな…いかんいかんwww

■胡主席迎えた早大、チベット支援学生らが小競り合い
(読売新聞 - 05月08日 23:54)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=482312&media_id=20
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日本人、胡錦濤主席にもの申す

2008-05-10 20:55:31 | 時事
 胡錦濤国家主席の来日と日中首脳会談は、予想通り非常に実りのないものとなった。数少ない成果の一つがパンダで、それもプレゼントではなく貸し出しで、年間1億円だというから、ずいぶん高いレンタル料である。
 こうした中で、昨日掲載した櫻井よし子氏らの意見広告のほか、私が注目したことが二つある。一つは、わが国の歴代首相4人と胡主席の朝食会において、安倍前首相がチベットやウイグルの人権問題を指摘したこと。もう一つは、加瀬英明氏らの「南京事件の真実を検証する会」が、「南京事件」について胡主席に公開質問状を出したこと。
 関連記事をクリップしておく。

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●産経新聞 平成20年5月8日付

http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/080508/stt0805081830001-n1.htm
「無事釈放を…」安倍前首相発言で緊張走る 主席と歴代首相との朝食会

 中国の胡錦濤国家主席と中曽根康弘、海部俊樹、森喜朗、安倍晋三の歴代首相4人との朝食会が8日朝、東京都千代田区のホテルニューオータニで開かれた。89歳と最年長の中曽根氏が主宰し、和やかな友好ムードが演出されたが、安倍氏が中国側が神経をとがらせているチベットやウイグルの人権問題を指摘したことで、一時緊迫する場面もあった。出席者らの証言から、その様子を再現する。
 朝食会は午前8時からの約1時間で、会場の日本料理屋入り口では中曽根氏らが出迎えた。計6回の靖国神社参拝をめぐり、中国側と対立した小泉純一郎元首相は「おれが行ったら、胡主席は来ないんじゃないか」と周囲に漏らしており、姿を見せなかった。
 「みなさんとお会いできるチャンスを得て大変うれしい。このように一堂に会するのは初めてであり、かなり創造的な形だ」
 胡主席はにこやかに謝意を表明し、中曽根氏の正面の席に着いた。タケノコ、マグロのづけ、銀ダラ西京焼き、しじみ汁…と旺盛な食欲でたいらげたが、「さすがにおかわりはしなかった」(海部氏)という。
 中曽根氏は「今まで日中関係は必ずしも良好ではなかったが、7日の日中共同声明により新しい展開が可能になるだろう」と胡主席来日の成果を高く評価。海部氏は東シナ海ガス田問題について「だんだんよい方向で進んでいるようなので、ぜひその方向で進めてほしい」と要請した。
 こうした会場の「緩い空気」(出席者)が一変したのは、続いて安倍氏がこう発言してからだ。
 「お互い国が違うので、利益がぶつかることもあるが、戦略的互恵関係の構築に向け、相互訪問を途絶えさせない関係をつくっていくことが重要だ」
 これは、小泉氏の靖国参拝をめぐり中国側が首脳交流を途絶えさせたことを暗に批判したものだった。安倍氏はその上で、「チベットの人権状況を憂慮している。五輪開催によって、チベットの人権状況がよくなるのだという結果を生み出さなければならない」と指摘した。
 会場には緊張感が走り、出席者はみな一様に黙り込んだが、安倍氏はさらにウイグル問題にも言及した。東大に留学中の平成10年の一時帰国中、国家分裂を扇動したとして中国に逮捕されたトフティ・テュニヤズさんについて「彼の奥さん、家族は日本にいる。無事釈放されることを希望する」と求めたのだ。
 「私はその件は知らないので、正しい法執行が行われているか調べる」
 胡主席は、こう返答したが、チベット問題については触れようとしなかった。
 安倍氏の発言で生じた気まずい雰囲気を修復しようと動いたのが森氏だった。北京五輪について「中国はメダルをたくさん取る作戦でくるのでしょうね」と水を向け、胡主席の笑顔を引き出した。

 朝食会での安倍晋三前首相の発言要旨は次の通り。

 「戦略的互恵関係の構築に向け。相互訪問を途絶えさせない関係をつくっていくことが重要だ。国が違えば利益がぶつかることがあるが、お互いの安定的関係が両国に利益をもたらすのが戦略的互恵関係だ。問題があるからこそ、首脳が会わなければならない。
 私が小学生のころに日本で東京五輪があった。そのときの高揚感、世界に認められたという達成感は日本に対する誇りにつながった。中国も今、そういうムードにあるのだろう。その中で、チベットの人権問題について憂慮している。ダライ・ラマ側との対話再開は評価するが、同時に、五輪開催によってチベットの人権状況がよくなったという結果を生み出さなければならない。そうなることを強く望んでいる。
 これはチベットではなくウイグルの件だが、日本の東大に留学していたトフティ・テュニヤズさんが、研究のため中国に一時帰国した際に逮捕され、11年が経過している。彼の奥さん、家族は日本にいる。無事釈放され、日本に帰ってくることを希望する。」

●産経新聞 平成20年5月8日付

http://sankei.jp.msn.com/world/china/080508/chn0805081842008-n1.htm
「南京事件」で胡主席に公開質問状
2008.5.8 18:40

 中国・南京で住民らが日本軍に虐殺されたとされる「南京大虐殺」を研究している「南京事件の真実を検証する会」(加瀬英明会長)は8日、東京都千代田区の日本外国特派員協会で記者会見し、中国の胡錦濤国家主席への公開質問状を発表した。
 質問状で同会は「昨年、南京大虐殺記念館が大規模に拡張改装されたが、一方で友好を唱えながらこのような非友好的なことを平然と行う貴国に対して強い不信の念を感じざるをえない」と強調。「南京で大虐殺があったという論拠は最近の研究によって根本的に否定されつつある」と指摘し、同会が行ってきた検証に対する胡主席の見解を求めている。
 記者会見で加瀬会長は、「懸念しているのは、いわゆる南京大虐殺がこのまま歴史的事実として世界で定着してしまうことだ。今は、それがでっち上げられた虚構であることを証明する最後の機会ではないか」と述べた。
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櫻井よし子氏らが意見広告

2008-05-09 08:53:04 | 時事
 中国の胡錦濤主席が来日した6日の朝、産経新聞に、櫻井よし子氏を理事長とする国家基本問題研究所が意見広告を載せた。紙面は9面の下段である。
 国家基本問題研究所については、2月27日の日記で紹介した。
http://blog.goo.ne.jp/khosogoo_2005/d/20080227
 今回の意見広告にも、私は「その通り! 良くぞ言ってくれました」と強く共感した。お読みでない方々のために、ここに転載する。

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内閣総理大臣 福田康夫様

 媚びへつらいは、外交ではありません。国益を主張するのが、外交です。

 中国の胡錦濤主席との首脳会談では、この事を肝に銘じていただきたく、提言します。
 日本と中国との間には、当面は毒入り餃子、東シナ海のガス田開発、チベット弾圧と北京五輪、さらに基本的には尖閣諸島の領有権、異常な軍拡、環境汚染、史実歪曲の反日教育等、幾多の問題が存在します。
 にもかかわらず、日中首脳会談で、「相手のいやがることはしない」というのが首相の基本姿勢であるとすれば、それは国益に反する一方的譲歩であり、日本国民への背信です。
 北京五輪の聖火リレーへの、諸国での大反発と抗議行動は、チベット政策に象徴的に見られる中国共産党の価値観に、世界が異を唱えていることを浮き彫りにしました。中国によるチベット弾圧の不当性は、思想・良心、信教、表現、集会・結社の自由等、基本的人権が保障されているわが国であればこそ、切実に理解できます。チベット問題は新疆ウイグル問題であり、台湾問題であり、日本も無関心でいられるわけがありません。
 自由、基本的人権、法の支配、民主主義。わが国と国際社会が依って立つこれらの価値観を踏みにじる中国共産党に、いま、毅然としてものを言うことが、首相の責任です。
 私たち、国家基本問題研究所は、隣国中国との外交が、わが国の国益の根幹に関わる重要事であることを踏まえ、以下提言します。

①首相は、中国政府がチベット弾圧をやめない限り、「政治的催物」化されかねない北京五輪開会式出席を見合わせるべきです
②北京五輪でわが国の皇室が政治的に利用されてはなりません
③尖閣諸島と東シナ海問題の譲歩は許されません
④国民の食の安全に直結する毒餃子事件にケジメをつけるべきです
⑤台湾問題で中国の新たな要求を断固拒否すべきです
⑥環境問題を安易に取引材料とすることは許されません

国家基本問題研究所
 理事長 櫻井よしこ
 副理事長 田久保忠衛
http://jinf.jp/
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北京五輪へのわが国の対処12

2008-05-08 09:28:42 | 国際関係
 パリで聖火リレーが行なわれた際、聖火ランナーとして走行中に、暴徒に襲われ、身を挺して聖火を守った中国人女性がいる。車椅子のフェンシング選手、金晶(ジン・ジン)さんである。彼女は「車椅子の天使」として、中国国内で絶賛を浴びている。車椅子に乗りながら勇敢に聖火を守ったという話が、大学の思想教育の教材として格好のテーマになっているという。
 さて、暴徒に襲われ、身を挺して聖火を守ったということが事実であれば、美談なのだが、この話には不審な点がある。というのは、4月12日に大紀元という中国系反体制メディアで、以下のような報道がされているからである。
http://jp.epochtimes.com/jp/2008/04/html/d32396.html

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【大紀元日本4月12日】北京五輪リレーが海外で遭遇した抗議の波が中国国内で伝えられたのは、北京当局を支持する海外中国人が赤い旗で歓迎する場面や、「チベット暴徒」が中国人ランナーからトーチを奪おうとする場面だけだった。中でも、パリ・リレーでチベット旗の帽子を被る男性が障害者の中国人女性ランナーの手からトーチを奪おうとする一枚の写真が、中国各報道機関及びニュースサイトで広く報道され、全国中に愛国の機運が高まり、「チベット独立チンピラ」に対する憤慨を招いた。

 中国国内多くのサイトの掲示板で、ネットユーザーらが、このチベット人らしき男性の身元について徹底に調査し、復讐行動を取ろうとする行動を始まった。しかし、調査の結果、複数のネットユーザーが、中国国営報道機関に発表される写真の中から、リレーのルートに行く前の場面で、この男性が中国の国旗を持つ中国大陸の留学生らしきものと一緒に仲良く歩いている写真を見つけ、男性は中共当局が雇ったスパイでチベット人に扮して中国人ランナーを攻撃したのは北京当局の偽装であるとの説をネット上で広げた。反チベット人の愛国感情が突然、当局への不信感に転換し、北京五輪は民衆の利益とは無関係で、中共当局の政治宣伝に利用される手段であるとの批判態度に一変した。
 ネットユーザーの指摘によると、中国国営テレビ局CCTV2チャネルが在仏の中国人女性留学生・邱羽さんを取材した内容の中、邱羽さんが、「留学生の友達の中に、顔の黒いチベット人に似ている一人が、毎日300ユーロの日給でチベット人に偽装してリレーを撹乱するようにと誰かに雇われている人がいる。もし撹乱の場面がテレビで取られたら、給料がもっと上がる」と話したという。
(後略)
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 もし先ほどの美談が、中国共産党政府によるヤラセであり、ヤラセで捏造した話を思想教材に使って国民を教育するということだったらどうだろう。共産主義はデマゴギー、虚偽宣伝に巧みである。特に中国共産党は、「目的のためには手段を選ばず」という共産主義の方針のもと、シナ伝統の権謀術数を駆使してきている。その最たるものが、「南京大虐殺」事件である。
 さて、このヤラセ疑惑、事実はいかに。賢明なるネットユーザーの皆さんには、先の大紀元の記事と写真の全部をご覧のうえで、判定していただきたいと思う。
 以下は関連記事のクリップ

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●Record China 平成20年4月10日付

※Record China:日本語の写真付き中国ニュース専門通信社

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080410-00000016-rcdc-cn
<北京五輪>聖火守った車椅子の走者、パリから帰国=国内は絶賛の嵐―中国
4月10日15時9分配信 Record China

 2008年4月9日、仏パリ市で聖火ランナーとして走行中、暴徒から身を挺して聖火を守ったとして中国国内で大絶賛を浴びている車椅子のフェンシング選手、金晶(ジン・ジン)さんが帰国した。空港には、この「車椅子の微笑み天使」を一目見ようと、たくさんの人が集まったという。国営新華社通信が伝えた。
 新華社通信によると、金さんは当時の様子について、「とにかく聖火を守ることしか頭になかったので、けがの痛みなどは全く感じなかった。たくさんの在仏中国人が国歌を歌いながら国旗を振って励ましてくれたので、嬉しかった」と述べた。
 金さんは現地時間の7日、車椅子の聖火ランナーとしてパリ市内のセーヌ川沿いを走行中、トーチを奪おうとした暴徒に襲われた。だが身体のあちこちに傷を負いながらも全力で抵抗し、聖火を死守。この様子は国内にも中継され、中国全土に感動を与えた。
 現在、金さんは「車椅子の微笑み天使」「最も美しい聖火ランナー」と称えられ、ネット上には称賛の書き込みが殺到している。(翻訳・編集/NN)

●Record China 平成20年4月25日付

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080425-00000002-rcdc-cn
聖火を守った「車椅子の天使」、大学の思想教育の教材に―中国
4月25日4時8分配信 Record China

 2008年4月23日、「車椅子の天使」金晶さんがパリで行われた聖火リレーで勇敢に聖火を守った話が、大学の思想教育の教材として格好のテーマになっているという。北京市の「京華時報」が伝えた。
 上海市の戯劇学院と音楽学院では、すでに思想政治理論の講義で金晶さんの物語を取り上げており、学生たちの反応も上々とのこと。上海戯劇学院では従来の思想政治理論の講義内容は学生たちにとってあまり魅力のあるものではなかったと反省。金晶さんについて学生たちは大変強い関心を抱いており、将来本人を大学に招いて彼らとの交流も考えていると話した。上海音楽学院では、金晶さんの話からチベット問題にまで広げた授業を行ったところ、学生らは非常に熱心に耳を傾けていたという。
 北京市の名門、清華大学でも金晶さんの「事件」は愛国主義教育にピッタリの題材だと話しており、同大の思想政治理論の授業でも取りあげることを明言している。(翻訳・編集/本郷)
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北京五輪へのわが国の対処11

2008-05-07 08:54:15 | 国際関係
 4月26日長野市での聖火リレーは、大きな混乱をきたすことなく行なわれた。わが日本警察の優秀さを改めて感じる一方、多数の中国人が集結し、沿道が赤旗で埋め尽くされたことは、多くの人に驚きを与えたようだ。
 私にとって最も印象的なのは、中国人青年の組織立った動きである。イギリス、フランス、アメリカ等でもそうだったが、これは集団行動のプロ中のプロが、相当時間を書けて綿密に計画を立て、強力に指揮命令を行なった動きだろう。またあれだけの大きさの旗を多数準備するのは、相当の費用がかかる。交通費や食費、Tシャツ代等を含めて、莫大な予算を当てているはずである。TVのニュースで、在日中国人実業家がお金を出しているというようなコメントを流していたが、単に自発的な資金提供ではないだろう。
 私の見るところ、これは中国共産党政府がオリンピックの成功とチベット問題の封じ込めを国家的な方針とし、在外の党組織及び中国人団体に指示して、一大国際運動として展開したものだろうと思う。
 中国共産党の指導層は、世界を支配し、制圧しようという意思と戦略を持っている。彼らは、宇宙兵器を開発して宇宙空間に進出し、また世界各地で資源確保のための外交を展開している。彼らが頭脳となって、世界人口の5分の1近くを占める中国国民にその意思を吹き込み、世界各地に分散繁殖している在外中国人に命令すれば、相当の動きをするだろうことが、今回の聖火リレーを通じて推測される。

 長野市では、中国の聖火防衛隊の人数を絞り、勝手な行動をさせなかった。しかし、欧米等の国々では、聖火防衛隊はその国の主権を無視するがごとく、わがもの顔に行動した。沿道の中国人集団も、あたかも自国の国内でもあるかのように、傍若無人の振る舞いを繰り返した。これは、中国国民が、極めて自国中心的な世界観と尊大傲慢な国民意識を植えつけられているからだろう。
 わが国を始め、自由とデモクラクラシーの国々に住む中国人に対して、彼らが教育された価値観とは違う価値観を伝え、意識の変革を促さなければ、共産中国の暴走が世界人類を混乱と破滅に追いやりかねない。21世紀の地球においては、世界戦争の勃発も環境の徹底的な破壊も、中国の行動が主要因となりうる。私は、中国国民の意識を変え、人類を国際協調と自然との調和に導くことが出来るのは、ただ真の日本精神あるのみと信じる者である。
 私は、長野市で聖火リレーを見た人たちから、中国人から暴行を受けたという話しを伝え聞いていた。しかし、マスメディアは報道していないようである。私の目に入ったのは、ようやく去る4日のことで、産経新聞が被害を受けた人々の声を報じた。折りしも6日胡錦濤国家主席が来日し、本7日には福田首相との首脳会談を行なう。日本国の首相や外相は、中国の国家主席に、長野市での中国人の暴行を抗議し、厳重注意を求めるべきである。本来は、と付け加えねばならない現状ではあるが。

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●産経新聞 平成20年5月4日付

http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/080504/plc0805042153007-n1.htm
長野聖火リレー その裏で起きていた出来事 中国人による事件が多発
2008.5.4 21:46

 多くの中国人留学生らの振る赤い国旗で埋め尽かされた沿道の中を走る萩本欽一=2008年4月26日午前8時47分、長野市のJR長野駅前(大井田裕撮影) 長野市で4月26日に行われた北京五輪聖火リレーで、沿道を埋め尽くした中国人による日本人らへの暴行事件が起きていたことが分かった。中国の胡錦濤国家主席が6日に来日するが、ただでさえチベット騒乱やギョーザ中毒事件で中国への厳しい視線が注がれる中、暴行事件の発生で日本国内の対中感情はさらに悪化しかねず、主席歓迎ムードは高まりそうにない。事件があった長野市の現場の証言を追った。



【東京都西東京市の自営業、中川章さん(57)の証言-中国国旗の旗で殴られ全治3週間】 
 私は知人の地方議員たちとともに日の丸とチベットの小旗を振りながら善光寺の境内から聖火リレーの沿道に向かっていたんです。
 市役所近くの交差点で中国人の集団にいきなり、巨大な中国国旗で通せんぼされましてね。若い中国人の男に旗ざおで左手の甲をたたかれ、小旗をもぎ取られ、後頭部に旗ざおでズコンですよ。旗ざおといっても長さ2メートル以上、直径3センチ以上もあるアルミ製。旗が付いていなければ間違いなく凶器準備集合罪ですよ!
 70歳すぎの知人も若い女に腹をけられ、「フリーチベット」のプラカードはビリビリに破られました。警察官が3人ほど駆けつけてくれましたが、彼らも旗ざおで殴られていました。「あの男を逮捕してくれ!」と叫んだのですが、警察官は私たちと中国人グループを引き離して「あっちに行かないでくれ」と叫ぶばかり。目の前に犯人がいるのに取り押さえようとしないんです。
 結局、私は後頭部に大きなコブが残り、おまけに頸椎(けいつい)ねんざで全治3週間。20人近くの仲間が暴行を受け、頭や背中にけがをしました。女性も老人もお構いなしです。一体ここはどこの国なんですか!

【牧野聖修・前民主党衆院議員(63)の証言-チベット人に聖火を見せたかった】
 私はチベット支援団体「セーブ・チベット・ネットワーク」の呼びかけ人として善光寺から約30人のチベット人とともにチベット旗を持って行進しました。行く先々でずいぶんと中国国旗のポールでたたかれたり突かれたりしましたが、幸い仲間にも大きなけがはありませんでした。
 「ワン・チャイナ」(1つの中国)と叫ぶ中国人たちの妨害は激しかったですね。
沿道でいくらチベットの「雪山獅子旗」を振っても大きな中国国旗で取り囲み隠してしまうんです。歩こうとしても、中国人に押されて車道に出され、今度は警察官に「歩道に戻ってください」と怒鳴られて…。まさに板挟みの状態でした。
 何とか聖火リレーの終着点である若里公園にたどり着きましたが、すでに中国国旗で埋め尽くされ、足を踏み入れる余地はありません。
 結局、警察官に別の小さな公園に誘導され、ゴールの瞬間を迎えました。チベットの人たちにわずかでも聖火を見せたかったのですが、最後まで目にすることができず本当に残念です。

【長野市の主婦(34)-怖くなって娘に日の丸を振るのをあきらめさせた】
 小学1年生の長女と手作りの日の丸を作って聖火リレーを見に行ったのです。でもリレーコースは畳ほどもある中国国旗ばかりでもう圧倒されちゃって…。おまけに至る所で怒鳴り声が響いており、怖くなって娘に日の丸を振るのをあきらめさせました。娘は「なぜ中国の旗ばかりで日の丸はないの?」と聞いてきましたが、うまく答えられませんでした。
 結局、沿道から少し離れたところで、警備のすき間から聖火を見ることはできたのですが、長野五輪の時のような拍手は起きませんでしたね。
 実は午前6時前に中国語のシュプレヒコールで目を覚ましたときから嫌な予感がしたんですよ。私の知り合いもほとんどは安全を考えて沿道には行かずテレビ観戦したそうです。
 10年前の長野五輪は本当に楽しい思い出しか残っていません。今回も「あの時の再現になる」と期待していたのに本当にがっかりしました。やっぱり沿道に五輪旗や日の丸がないのはおかしいでしょ。中国とチベットの戦いの場を提供しただけで地元の人が喜べないような聖火リレーならやる必要なかった気がします。

●産経新聞 平成20年5月4日付

http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/080504/plc0805042202008-n1.htm
長野聖火リレーの舞台裏 警察の予想超える4000人 暴徒化恐れ刺激避ける
2008.5.4 21:59

 警察官3000人を動員する厳戒態勢の中で行われた長野市の聖火リレーは大きな混乱を避けることはできたが、組織化されていたとみられる中国人応援団が約4000人も集結したことは警察当局にとっても想定外だった。巨大な国旗は凶器へと変わりかねず「一歩間違えれば暴動が起きかねなかった」(政府高官)との声も上がる。
 複数の政府筋によると、7日に中国の胡錦濤国家主席との首脳会談を控える福田康夫首相にとって聖火リレーの成功は必須条件だった。長野県や県警には、官邸サイドから「万全を期すように」と強い意向が伝えられていたという。
 公安筋では、留学生組織「学友会」の呼びかけなどにより中国人留学生約2000人が長野に押しかけるという情報をつかみ、これを元に警備計画を練った。
 ところが、実際に集まった中国人留学生は予想を超える約4000人。学友会が用意したTシャツは2000枚不足したという。巨大な五星紅旗が沿道を埋め尽くした。
 現地では、チベット人支援者や警察官が中国人から暴行を受けていたという証言が多数出ているが、威力業務妨害容疑などで逮捕されたのは日本人5人、台湾籍のチベット人1人で中国人はゼロ。多くの暴行に使用された中国国旗のアルミ製旗ざおは一本も押収されていない。
 中国人による暴行が事実上黙認されたことについて、警察関係筋は「聖火リレーを無事にゴールさせることに警備の主眼を置いたため、小競り合いを許してしまったことは否めない。中国人を刺激して暴徒化することだけは避けなければならなかった」
と打ち明ける。警察官への暴行については、「うわさはあるが、公傷を申請した警察官は1人もいない」(長野県警幹部)としている。(加納宏幸)
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