ほそかわ・かずひこの BLOG

<オピニオン・サイト>を主催している、細川一彦です。
この日本をどのように立て直すか、ともに考えて参りましょう。

8・15靖国神社の集会報告1

2012-08-15 15:43:01 | 靖国問題
 8月15日午前、私は靖国神社に参拝し、国民の一人として、英霊に感謝と慰霊の誠を表した。続いて、午前10時半から靖国神社の参道で行われた第26回戦没者追悼中央国民集会に参列した。
 8月10日、李明博大統領はわが国の固有の領土である竹島に上陸した。許しがたい暴挙である。さらに李大統領は、14日天皇陛下の訪韓に言及し「韓国を訪問したければ、独立運動をして亡くなった方々を訪ねて心から謝罪してほしい」と述べた。非礼極まりない発言である。日韓関係だけではない。中国やロシアとの間でも、わが国は主権を侵犯され、国家のあり方が問われている中で、今年の戦没者追悼中央国民集会は行われた。

 開会の辞に続いて、国歌を斉唱し、本殿に向かって全員で拝礼。主催者を代表して、日本会議会長・三好達氏と英霊にこたえる会会長・中條隆徳氏が挨拶した。その後、昭和天皇による「終戦の詔書」を当時の録音により拝聴した。
 続いて、各界代表として、 沖縄防衛協会婦人部長・仲村俊子氏、参議院議員・山谷えり子氏、東海大学教授・山田吉彦氏が提言を述べた。それぞれ深い感動を与える訴えだった。ここで、急きょ集会に参加した安倍晋三元首相が紹介され、壇上から挨拶した。各紙の発言は、Youtube等に動画が掲示されることと思う。ぜひ視聴をお勧めする。
 集会に参加した国会議員は、山谷氏の他、参議院議員の衛藤晟一氏、佐藤正久氏(ともに自民党)の3名だった。なお、 野田首相は閣僚に靖国神社参拝の自粛を求めたというが、自国の危機に命を捧げた方々の慰霊を自粛せよ、とは、総理大臣としての資格がない。松原仁拉致担当相と羽田雄一郎国土交通相は当日靖国神社に参拝した。民主党政権下では、現職閣僚の参拝は初めてである。

 正午の時報に合わせて、全参列者で戦没者に黙祷を捧げた。 続いて、日本武道館での政府主催式典の実況放送にて、今上陛下のお言葉を拝聴した。
 靖国神社の集会では、声明文が朗読され、満場の拍手をもって採択された。声明は本稿の後半に掲載する。
 国民運動のアピールとして全国縦断キャラバン隊からの報告に続いて、新潟の中国総領事館売却問題の報告がされた。「まだ登記はされていない。絶対売り渡さない。全国から支援を」と訴えがされた。また、日本会議地方議員連盟の松田良昭会長が、李明博韓国大統領の竹島訪問に対する抗議声明を発表した。これから駐日韓国大使館に抗議に行くという。
 参加者は2200名超と発表された。会場の特設テントから人があふれていた。
 最後に全員で、英霊への尊崇と感謝の念を込めて、「海ゆかば」を斉唱し、集会は終了した。

 次に当日採択された声明を掲載する。

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声明

 我々が今日享受している平和と繁栄は、明治維新以来の幾多の祖国存亡の危機に際会して、かけがえのない一命を捧げられた幾多の英霊の殉国の精神によって築かれた。我が国における戦歿者慰霊・顕彰の中心的施設は靖国神社であり、「戦歿者を追悼し平和を祈念する日」である八月十五日に、首相が政府及び国民を代表して靖国神社に参拝し、英霊に対して、深甚なる追悼と感謝の意を表することは、至極当然のことである。
 しかし、戦後日本は、先の大戦を戦勝国の立場から一方的に裁いた東京裁判の影響もあって、表敬と鎮魂の念を込めて永遠に語り継がれるべき英霊を軽んじる風潮を生み出してきた。自国の文化・伝統・慣習に従った方式によって戦歿者を慰霊・顕彰して感謝の誠を捧げることは国家存立の根源にかかわる重大事であるにもかかわらず、中曽根首相の公式参拝の後、現在の野田政権に至るまで、小泉首相を除く歴代の首相は、中韓両国の内政干渉に屈して、靖国神社への参拝を実施し得ないでいる。
 北方領土や竹島問題で見られるように、我が国政府に国家の主権を重んじる姿勢が決定的に欠如していると内外から見なされていることが、現在の中国による尖閣諸島周辺海域に対する軍事圧力の強化を招いていることは間違いない。
 石原都知事が尖閣諸島の実効支配の強化のために提唱した東京都による尖閣諸島購入計画に対し、国民から約十四億円・約十万件にものぼる賛同寄付があったことは、「国家主権を重んじよ」との国民の強い意志、切なる願いを示したものと言えよう。今や中国は尖閣諸島を「核心的な利益」と称し、尖閣諸島奪取の姿勢を露わにしている。
 また、去る八月十日、韓国の李明博大統領が韓国大統領として初めて竹島に上陸した。歴史的にも国際法上も我が国固有の領土である竹島への韓国大統領の上陸は、到底受け入れることのできない暴挙であり、強く抗議する。
 これら一連の重大且つ深刻な事態を克服していくためには、政府及び国民が一致団結して事に臨むことが不可欠であることは言うまでもない。
 その精神的拠り所ともなる場がほかならぬ靖国神社である。野田首相は、本日、八月十五日に靖国神社の社殿に額づき、英霊の心を身に体し、そのご加護の下に国民が心を一つにし、我が国の主権と名誉を守る決意を誓うべきである。そのためには遅まきながらも必要な法整備に取り組み、さらにはいわゆる従軍慰安婦問題や南京事件などの諸外国による我が国の過去の歴史に対する不当な批判を断固跳ねのけ、東京裁判自虐史観を払拭して自国の正しい歴史をとり戻すべく、倍旧の努力を重ねていくことが何よりも肝要であろう。
 最後に一言、これまで繰り返し言い続けてきたことだが、首相の靖国神社参拝の再開と定着は、近い将来の天皇陛下の國神社御親拝への道である。その延長線上に、憲法改正の実現という戦後体制の克服の地平が開かれることを確信しつつ、ここに改めて我らは我が国の主権と名誉を守る国民運動を力強く展開することを誓う。
 右、声明する。

 平成二十四年八月十五日
 第二十六回戦歿者追悼中央国民集会

 英霊にこたえる会
 日本会議
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 靖国神社に、まだ参拝したことのない人は、是非一度参拝されることをお勧めする。日本のために尊い命を捧げた英霊の存在を思い起こし、感謝と尊崇の念を捧げよう。

関連掲示
・拙稿「慰霊と靖国~日本人を結ぶ絆」
http://homepage2.nifty.com/khosokawa/opinion08f.htm