ほそかわ・かずひこの BLOG

<オピニオン・サイト>を主催している、細川一彦です。
この日本をどのように立て直すか、ともに考えて参りましょう。

夫婦別姓反対の署名と集会が

2010-02-24 10:20:31 | 家族・家庭
 夫婦別姓法案が国会で提出された。民主党は選挙の前に、マニフェストを配布した。マニフェストは政権公約であり、国民との契約だという。そこには、夫婦別姓のことは書いていない。ところが、民主党は政権を取るや、マニフェストに書いていない夫婦別姓法案を強引に実現しようとしている。現在行なわれている通常国家で成立を図っている。
 民主党の夫婦別姓法案によると、夫婦は婚姻時に同姓か別姓かを選ぶ。別姓にした場合、子供は夫婦どちらかの姓に統一し、いったん別姓か同姓かを決めた後は転換できない。改正法施行前の夫婦も施行後1年以内ならば別姓に変更できるが、子供の姓はそのままとするという。

 しかし、国民の多数は「夫婦別姓」を支持してなどいない。平成18年の内閣府世論調査によると、

①夫婦は必ず同じ姓を名乗るべきである(通称含む) 60.1%
②婚姻前の姓を名乗ることができるよう法律を改めてもかまわない 36.6%

という結果だった。
 また②の回答者がみな別姓を希望しているのではない。別姓を希望する人は、全体の7.6%に過ぎない。このわずか1割にも満たない人のために、日本の家族のあり方を根本的に変えるような法改正を強行するのは、国民大多数の意思を無視するものである。

 結婚後、旧姓を使用しなければ社会生活において不便な人はいる。そういう人のためには、旧姓を通称として使用できるよう、法的整備をすればよい。また戸籍法を改正し、戸籍に旧姓も併記できるようにする方法もある。

 夫婦別姓で、最も苦しむのは子供だろう。夫婦別姓は、必然的に親子の間で姓が異なる「親子別姓」をもたらす。それによって、子供たちが受ける悪影響を、大人はよく考えるべきである。
 先の内閣府世論調査によると、

①夫婦別姓は子供に好ましくない影響を与える 66.2%
②影響はない                26.8%

という結果だった。
 実に約3分の2の人が、子供への影響を心配している。父母の姓が違う。親と自分の姓が違う。そういう事態は、子供の心理に悪影響をもたらす。家族的アイデンティティがあいまいになる。思春期には、いじめやからかいの対象になることも予想される。
 平成13年(2001)に中高生対象に実施した民間団体の調査では、両親が別姓となったら「嫌だと思う」(41・6%)という回答と、「変な感じがする」(24・8%)という回答が合わせて、ほぼ3分の2を占めた。一方「うれしい」と答えたのは、2・2%のみだった。
 夫婦別姓は親子も別姓になり家族の絆を弱める。ユニセフがOECD加盟国の子供を調査したところ、「自分は孤独と感じるか」という質問に「はい」と答えた子が、日本は30%近くもいた。第2位のアイスランドを大きく引き離してトップだった。多くの国では「はい」と答えた子供は、一桁台だった。こんな日本に別姓を導入すれば、世界一孤独を感じている子供たちを、もっと孤独にするに違いない。

 夫婦別姓法案の内容は、別姓の導入だけではない。別姓という名称に隠れて、重大なことが盛られている。相続の婚外子差別撤廃(2分の1から同等へ)、女性の再婚禁止期間を現行の離婚後6カ月から100日に短縮される等である。これらは、別姓の導入以上に重大な問題を孕んでいる。
 結婚は、男女の結合を公認し、夫婦の愛と信頼の保持を制度化したものである。相続の婚外子差別撤廃や女性の再婚禁止期間の短縮は、夫婦の結びつきを弱め、法律婚と事実婚の違いを少なくし、結婚という制度を空無化する方向に、日本を進めるものである。

 夫婦・親子の別姓、相続の婚外子差別撤廃、女性の再婚禁止期間の短縮ーーこれらに共通するのは、個人主義の徹底と「性の自由」の拡大である。
 個人主義の徹底とは、家族の絆を弱め、個人を単位とした社会に変え、親子・夫婦・祖孫の間の生命的なつながりを最小化し、アトム的な個人による「個の自立」を目指すことである。「性の自由」の拡大とは、個人の自由の核心には「性の自由」があり、これを無制限に拡大することで、個人の自由を最大化しようとするものである。これは、自由主義を進展させる動きのようだが、実は根底には共産主義とフェミニズムがある。
 個人主義の徹底と「性の自由」の拡大をめざす夫婦別姓法案は、日本の家族を解体するものである。家族解体法案である。日本の伝統・文化・国柄を否定し、日本をまったく異なる社会に作り変えようとする運動の一環である。

 夫婦別姓法案は、成立の危機にある。こうしたなか、「夫婦別姓に反対し家族の絆を守る国民委員会」の活動が行なわれている。500万人の署名を集めて国会に請願する運動が行なわれており、3月20日には首都東京で国民大会が開催される。
 以下、その案内書から編集して掲載し、呼びかけとしたい。日本を愛し、家族を愛する日本人は、結集されたし。

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●夫婦別姓法案に反対する500万人署名にご協力を!

 民主党政権が、マニフェストにはなかった「選択的夫婦別姓法案」を今国会に提出へ!

皆さんへのご提言

1、民主党政権がめざす「選択的夫婦別姓制」の導入は、必然的に親子の別姓をもたらします。家族の一体感、家族の絆を象徴するファミリーネーム(家族同姓)は絶対守るべきです。
2、旧姓を使用しなければ社会生活において不便な方のためには、旧姓を通称として使用する法的整備で十分対応できます。
3、家族の絆を守るため、「夫婦別姓」に反対する広範な国民の声を国会に届けるため、500万名の国会請願署名運動を進めています。是非、皆様のご協力をお願いしまず。
4、来る3月20日(土)、東京ビッグサイトにおいて5000名を集めた「国民大会」を開催し、政府与党に法案撤回を要求し、併せて500万名の講願署名を国会に提出します。

<夫婦別姓に反対し家族の絆を守る国民大会>

 民主党政権による「夫婦別姓法案」の国会提出に断固反対の声を上げよう

 民主党政権は、夫婦が別々の姓を名乗ることもできる選択的「夫婦別姓」制度を盛り込んだ民法改正案の国会提出をめざしています.「夫婦別姓」は、必然的に親子の間で姓が異なる「親子別姓」をもたらし、子供たちが受ける悪影響ははかり知れません。近年、子供の心の荒廃が社会問題となり、家族の絆や家庭の教育力回復の必要性が求められていますが、「夫婦別姓」制度の導入は、国民の願いにまったく逆行する政策といえます。
 選択的夫婦別姓制度は、家族の姓を統一する現民法上の家族の原則を崩壊させ、家族解体を導くもので、とても容認できません.皆さん、法案阻止めざし国民大会にふるってご参加下さい。

日 時 平成22年3月20日(土) 午後2時より(予定)
行事概要 各党代表の挨拶、各界からの提言、大会決議、全国からの500万名国会請願署名を国会議員に手交
参加費無料 カンパ歓迎
会 場 東京ビッグサイト 東4ホール
 [会場アクセス]東京都江東区有明3-21-1電話03(5530)1111[代表]
 ○りんかい線「国際展示場駅」下車徒歩約了分
 ○ゆりかもめ「国際展示場正門駅」下車徒歩約3分

◎呼びかけ人50音順◎
 市田ひろみ(服飾評論家)、小野田町枝(日本女性の会会長)、桂由美(ブライダルデザイナー)、工藤美代子(作家)、西川京子(前衆議院議員)、長谷川三千子(埼玉大学教授)、ほか

主催 夫婦別姓に反対し家族の絆を守る国民委員会
 〒100-0014 東京都千代田区永田町2-9-6-501 電話 03-6906-8998 FAXO3-5157-5657
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関連掲示
・拙稿「夫婦別姓の導入に反対しよう」
http://homepage2.nifty.com/khosokawa/opinion03b.htm
・拙稿「急進的なフェミニズムはウーマン・リブ的共産主義」
http://homepage2.nifty.com/khosokawa/opinion03d.htm