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●漫画・・ 「寄生獣」..(2)

 90年代前半、大人気を博したSFサスペンス漫画の傑作、「寄生獣」の連続TV放送アニメ版、「寄生獣-セイの確率-」が2014年10月から、全国各局深夜ワクで放送開始され、アニメ作品は全24回完結予定ですから、2015年2月末時点で放送は第19回とか20回くらいまで来てて、多分3月いっぱいか、放送局に寄っては4月まで入るかも知れませんが、来月再来月までには「寄生獣-セイの確率-」の放送は終了するのでしょう。実写劇場映画版は、2部構成で、映画「寄生獣」が2014年11月末公開、続編「寄生獣-完結編」が2015年4月下旬公開予定ですね。

 アニメ版は、登場人物の細かな設定で多少のアレンジはありますが、ほぼ原作に忠実に物語進行しています。ま、原作漫画「寄生獣」とストーリーは同じ、と言ってしまって良いと思います。まだ、一般的視聴者はアニメ版のクライマックスから終盤を知らないから、お話をどう決着つけるのか、終わり方が原作漫画どおりかどうか知らない訳ですが、このまま行くと多分、アニメ版の終わり方も原作どおりなんでしょうね。

 漫画「寄生獣」の物語の中の核となる、中心的存在、人間を主食として捕食し、生きるための栄養源とする怪物、パラサイトですが、この怪物はある日突然、卵のように小さな球状で天から無数に降って来て、玉が割れて幼虫のような状態で地を這い、人家に入り、人間の各部分から体内に入って来て、脳を奪い、奪うというか多分、もともとあった人間の脳部分を食べて、多分頭部全体を乗っ取って、寄生した人間の、あとの全身をコントロールして、その人間に成り代わる。パラサイトはそういう怪物の寄生生物な訳ですが、物語の中でのこの怪物の最大の欠点は、実は、次の世代ができないことですよね。

 パラサイト側の重要な登場人物、田宮良子/田村玲子は、同じ被寄生人間Aとの間に子供を設けるけど、この子供は普通の人間の子供ですしね。「寄生獣」の物語の中では、パラサイトの遺伝子を後世に残して行く、という生物としての最も基本的なシステムが語られてない。ある日突然、天から無数に降って来たパラサイトの卵。その一代だけで、この生物は終わってしまうのか? 生物としてはあまりにも大きな欠陥ですよね。どうやって次の世代へと続いて行くのか? その方法が全く語られてないし、想像も着かない。成体パラサイトはどこかの時点で、次の代となるパラサイトの卵を作らないと、パラサイトの種はその一代で終わってしまう。こんな不完全な生物はない訳でして。

 そもそもどういう訳で、ある日突然、パラサイトの卵が空から降って来たのか? 物語の後半部の重要なシーンで、パラサイト側のキーパーソンとなる登場人物、田宮良子/田村玲子が新一に向かって吐くセリフ、「我々は何処から来て、何のために存在するのか‥」だったかな、そういうセリフ。この言葉は物語中でも重要な一言ですね。物語の最初の方で、田宮良子が新一に向かって言うセリフ。「我々が寄生して、自我の意識を持ったとき、頭の中にこだました言葉は、『人間を喰い殺せ!』だ」というような一言がありますね。この通りのセリフではないけど。漫画を調べれば解るんですけど、面倒くさくて。どうも済みません。押入れ捜して本出さないといけないし。まあ、そんなセリフでした。

 こういう物語中の言葉から考えると、この、人間を捕食する寄生生物は、神が遣わせた、地球上で増え過ぎて、母なる地球に取って害になってしまっている人間という種を、いわば“間引き”するために、地球を支配する神の如き自然が、人間の天敵として地上に送り込んだ、という考えも想像できる訳でして。進化した人間には天敵が居なくて、地球上で好き放題やり放題やってどんどん数が増えて行ってる。人間の天敵にはまだ細菌やウイルスが居る訳ですが、それも人間の科学力で一つ一つ凌駕して行ってる。母なる自然は考える。何とか人間の数を減らさないと。そこで、人間の間引きの役目を負って、地上に送り込まれたのが、新たなる人間の天敵、寄生生物=パラサイトです。ま、こういう見方もできる訳ですね。作者、岩明均さんの真意は、僕には解りませんけど。

 人間が神を語るとき、神に取って人間は特別な生き物ですよね。でも、ひょっとしたら神の側からしたら、人間以外の他の動物も植物も魚類だって昆虫までも、神の子、なのかも知れない。そう考えると、母なる地球を増え過ぎたがために汚染しまくってる人間は何とかしなくちゃならない、と神が思うのかも知れない。人間が増えれば他の地球上の生き物が減って行く、というのはまぎれもない事実でしょうから。現に人間が文明を持ってから、加速度的に他の生物の種が絶滅して行ってるし、また種に寄っては数が激減している。人間の文明が発展すればするほど。人間が戦争を起こしてるとき、犠牲になってるのは弱い市民だけじゃない、戦場やその近隣に生息する動物たちも同じく犠牲になってるでしょうからね。僕には、作者・岩明均さんがどういう考えをテーマに持って来て、この物語を紡いで行ってたのか、はっきりしたことは何も解りませんけど。

 ネットの書き込みの中で、「寄生獣」のパラサイトの頭が割れて怪物になって、人間を飲み込むのは「遊星からの物体X」のパクリだ、という意見があった。僕も昔、SFホラー洋画「遊星からの物体X」は劇場で見てるんだけど、初めて「寄生獣」の漫画読んでから何度再読しても、そういうコトには気が付かなかった。みんな、よく見てて細かいコトに突っ込んで来るなあ、と感心した。僕が「遊星からの物体X」見たのって、80年代前半のいつ頃かの名画座だったと思う。「遊星からの物体X」日本ロードショー公開は1982年11月だから、僕が見たのは何館落ちかで名画座3本立ての内1本だったのだから、多分、85年か86年頃じゃないかなあ。はっきりしないけど、何かおぼろげに池袋の名画座だったような気がする。でも確かな記憶じゃない。SFというよりも、もうホラー映画でしたね。「エイリアン」もそうだけど、あの手のモンスターSFは、完璧ホラーですね。限られた空間の中で、閉鎖空間ですね、凶暴な怪物がいつ出るかいつ出るかって恐怖におののく、お化け屋敷的なホラー映画。

 「遊星からの物体X」のクリーチャーも、はっきりしない形態の怪物だったから、「寄生獣」の怪物、パラサイトが正体見せたときの頭部分がグニョグニョ気持ち悪く延びるのは、ちょっと似てるカモ、ですね。パラサイトが人間を襲うとき、パカッて頭が割れて、最初グニョグニョが二分割で伸びて行きますからね。82年の「遊星からの物体X」という映画は、もともと1951年制作という古い映画「遊星よりの物体X」のリメイク作品になりますが、2011年公開の映画に「遊星からの物体X-ファーストコンタクト」という、続編というより「遊星からの物体X」本編の前日譚というSF映画がありますね。これは僕は2015年2月現在まだ見てませんけど。

◆漫画・・「寄生獣」..(1)[2014-10/31]

◆漫画・・「寄生獣」..(2)[2015-02/27]

◆漫画・・「寄生獣」..(3)[2015-03/23]

 

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●漫画・・ 「寄生獣」..(1)

 何気なく、僕が「寄生獣」を読んでたのって、96年頃だっけかかな、と思って、「寄生獣」を調べてみたら、雑誌の連載期間は1988年から95年までだった。僕は雑誌掲載では「月刊アフタヌーン」でしか読んでないが、「寄生獣」初期は、同じ講談社の「モーニング・オープン増刊」という雑誌に掲載されていたんだね。コミックスで全10巻、デラックス版で全8巻。月刊誌での連載だから、物語終了までに7年も掛かってる。90年代前半、僕は、「月刊アフタヌーン」で連載を読みながら、コミックスが新刊で出る度に買って来て読んでいた。後々、デラックス版でも完読した。当時、「月刊アフタヌーン」は雑誌を買って来て読んだこともあるけど、本屋さんの店頭で「寄生獣」だけ立ち読みで済ませたこともあった。毎月、続きが待ち遠しかった。僕が、90年代十年間で読んだ漫画の中で、「寄生獣」は、僕が一番面白かった漫画だったと思う。

 「寄生獣」が、劇場版映画化やTVアニメ化の話が持ち上がって来たのって、2013年だっけか。アニメ版は2014年10月から始まり、劇場版実写映画は2015年に公開される。実写映画版は二部作に分かれていて、Part1が2014年の11月末、Part2が2015年4月公開になってますね。

 オリジナル漫画版「寄生獣」は、その雑誌連載中から連載終了後のコミックス全巻揃ってからまで、物語作品としては当時、かなりの話題になり、教養ある文化人までが数多く、絶賛したと言っても過言ではない、という人気の様でした。僕自身も当時は、アフタヌーンの月一連載の続きが、待ち遠しかったものです。人気の一面は、その描写のスプラッタ・ホラー性だったのかも知れない。当時、残酷描写も話題になりました。

 90年代、まだ月刊アフタヌーンに「寄生獣」が毎号連載されてた当時、とある雑誌に栗本慎一郎氏の、この漫画の書評が載ってまして、やはりベタホメでした。栗本慎一郎氏は当時、明大の教授で、メディアの論壇で活躍してました。僕もよくTVで拝見しました。氏は、後に国政選挙で当選し、衆議院議員を二期勤めます。

 栗本慎一郎さんが、この雑誌で書いてた、漫画「寄生獣」の書評の内容も、申し訳ない、もう僕はあらかた忘れてるんですが、ただ僕が印象深く覚えてるのは、書評のラスト部分に、この物語は結末部分の終わり方、お話の決着の着け方で、評価が変わる、というようなコトを書かれてました。つまり、物語をどう締めくくるかで、凡作となるか、素晴らしい秀逸な作品となるか、というのが決まる、ということを仰っていたんですね。この書評が雑誌掲載された当時はまだ、「寄生獣」連載途中でしたからね。

 物語が終了、完結して、経済学関係の学者というインテリである、栗本慎一郎さんが、この漫画に対して最終的に、どういう感想を持たれたのか、僕には全く解りませんし、知りませんけど、僕自身が思う、この漫画の終わり方の感想は、主人公の少年、新一の、個人的といってもいいような小さな世界観で終わらせたな、というコトでしたね。

 物語主題の、起こった事件というのは、地球人類規模のもの凄いオオゴトな超大事件ですよ。人間が滅びるか、滅びるまでなくても世界的に人間がゴソッと間引かれてしまう、という大変な事件。地球の生物史を揺るがす、地球規模の大事件。でも、お話で決着着けたのは、主人公の少年、新一の周辺のコトゴトだけですね。

 本当は、この事件の根本はまだ何も解決しちゃいなかった訳で、続編を作ろうと思えば続編を描けますよね。ただ、物語の終盤では、人類の敵、もう“天敵”ですね。ウイルスや細菌以外の“天敵”、寄生生物=パラサイトは、まだ決して滅んだ訳でもなかった。あんまし表面に出て来なくなっただけですね。パラサイトがあんまし表立って事件起こさなくなった。けど、目立たなくなっただけで、パラサイトが滅んだ訳じゃない。だから、実は何も解決しちゃいない。ってトコで漫画は終了してしまったんだよね。・・・・・

※この2014年10月31日の記事、タイトル“漫画・・「寄生獣」..(1)”はこの回で終わらずに続きます。●漫画・・「寄生獣」..(2)へ続く。

 

◆漫画・・「寄生獣」..(1)[2014-10/31]

 

◆漫画・・「寄生獣」..(2)[2015-02/27]

 

◆漫画・・「寄生獣」..(3)[2015-03/23]

 

 

 

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●漫画・・ 「砲神エグザクソン」..(1)

 90年代末近くから2000年代前半に掛けて、講談社月刊アフタヌーンに連載されてた、園田健一のSF漫画、「砲神エグザクソン」大好きだったんだよねえ。巨大ロボットSFというよりも侵略SF。これは僕は驚きました。ロボットが身長100メートルもあって、お腹にでっかい大砲がくっ着いていて、砲弾一発撃つと、大砲の弾は東京からハワイまで飛んで行って、敵ロボットに見事に命中する。こういう設定にも驚いたし、何よりも宇宙人の侵略方法に驚いた。目から鱗、みたいな。あっ、そういう方法があるんだ!成程、という僕がびっくりして気付かされた侵略方法。そうだよなあ~、こういう方法使うだろうなあ、という。とても汚い方法で、お人よし地球人は馬鹿を見る‥、という。ネタバレになるな。

 軌道エレベーターという地球上空宇宙空間の衛星まで繋ぐメチャメチャ高いというか長いというか、そーいうエレベーターで、このアイデアは50年代末?60年代かな、SF大御三家大巨匠、アーサー・C・クラークが自作のSF小説の中で描いてるけど、この「軌道エレベーター」という発想自体、アーサー・C・クラークのアイデアだと思い込んでいたんだけど、調べたら、クラークのずっと前にロシア人の科学者で、この「軌道エレベーター」アイデアを唱えた人が二人居た。1895年と1959年発表。で、もう一つ、クラークが「軌道エレベーター」を自著の中で描いていた作品は「都市と星」だと思い込んでいたけど、調べたら違ってた。「楽園の泉」という1979年の作品なんだなあ。随分後だ。僕の長年の思い込み違い。

 軌道エレベーター=宇宙エレベーターなんて発想は当時は正に夢物語みたいな突飛な発想だったけど、科学者が物理的には可能と唱え、それでもできる訳がないと言われ続け、それから何十年か経って、「カーボンナノチューブ」という素材が発見か開発かされて、実現可能の様相を帯びて来た。多分、今から数十年後にはできるのだろう。多分、人類は作り上げるだろう。人間の科学力って本当に凄いな。お伽噺を何世代か後には本当に実現化してしまう。誰かが思い付き、誰かが詳細に考えて、その何代も後に誰かが実現する。いやはや、人間の力は凄い。決して忘れ去らずに気が遠くなるほどの時間を繋いで行く人間の凄さ。

 今では数多くのSF小説、SF漫画、SFアニメ、SF映画の中で、「軌道エレベーター」は描かれています。僕も十年くらいか前にアメリカのSF映画の中で、主人公たちが軌道エレベーターで惑星に降りて行くシーンを見ています。何の映画だったか忘れた。無論、軌道エレベーターが「砲神エグザクソン」に出てくるから、軌道エレベーターのコト、ここに書いたんですけど。

 園田健一さんのSF漫画作品、「砲神エグザクソン」は素晴らしいSF漫画です。メチャ面白い。可愛い女の娘もいっぱい出て来るし。可愛くて勇気があって知的で強い女の娘たち。主人公少年の相棒役というかガード役というか、セクシーで抜群に魅力的で可愛い、美少女アンドロイドもメチャメチャ良いですね。身長百メートルのエグザクソンの動きを見ていて、「あ、エヴァンゲリオンに似ている!」と思いました。「砲神エグザクソン」、雑誌連載時リアルタイムで、アフタヌーン誌上で読んで、コミックスでも全編読みました。「砲神エグザクソン」は僕の大好きな漫画でしたね。園田健一さんの絵も大好きです。

(2016-8) 今、手元に「砲神エグザクソン」のコミックス本を置いて見てる訳じゃないけど、「砲神エグザクソン」の漫画の中でSF アイテムとして、“軌道エレベーター”を扱っていることは間違いなく、地球上で地球人と協力して共に生活していた異星人が、突然反旗を翻して侵略行為に出て、主人公の親しい知人らが軌道エレベーターの中でトラブルにみまわれる。軌道エレベーター内の多くの地球人の内、主人公の少年の親しい知人は、確か主人公の“彼女”だったよーな。多分。で、ゴメンナサイ、コミックス本開いて今直に調べてる訳じゃないので、記憶だけで書くけど、確かこの制御不能に陥った“軌道エレベーター”は、主人公らの生活する日本国土に設置された施設だったと思う。多分そうだ。多分、東京だろう。でね、軌道エレベーターのことを調べたら、東京を代表とする日本国土に“軌道エレベーター”は作ることはできないことが解った。

 まあ、反旗を翻す、って、地球人と地球にやって来た友好宇宙人·リオフォルドとは対等な関係だったんだろうけど、科学技術のレベルは明らかに異星人リオフォルドの方がずっと上だった。で、宇宙エレベーターとも呼ばれる軌道エレベーターは理論上は実現可能な未来の超ハイテク建設施設ですが、実は地球上の赤道上にしか作れない。軌道エレベーターの終点は静止衛星だから、静止衛星は地球の赤道上はるか36000キロの軌道上にしか存在出来ない。宇宙空間のその他全部の地球上空軌道上では、“静止衛星”は無理なんですね。地球の地上から見た目で静止している人工衛星は、一つの軌道上でしか無理なんです。その他のどの軌道でも人工衛星は、地上から見た目動いてしまう。物理的にそうなんですよね。だから赤道よりもだいぶ北の方に位置する日本国土からの軌道エレベーターは作れない。

 まあ、軌道エレベーターは上空に真っ直ぐ伸びる、って考えるからで、日本の例えば東京の位置する緯度から、赤道上空の静止衛星まで斜め方向に長々伸ばせば、できないこともないのかな?でも何か捻じ切れちゃったりしないかな、とか不安になりますね。物理的に何か起こりそうな…(地上と宇宙の始点·終点の緯度が大幅に違うのに地球と衛星が同時に回転してると、何か別の力が働いて斜めに伸びる茎部分が捻じ切れるような不安があるが、どうか?)。やっぱり軌道エレベーターの地球上乗降口は、赤道上の陸地になるでしょうね。だから東京からの軌道エレベーターはできない、と。物理のトーシローだけど多分そう思う。

 

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●漫画・・ 「金田一少年の事件簿-魔犬の森の殺人」

 「金田一少年の事件簿-魔犬の森の殺人」を読んだ。再読。講談社漫画文庫の20巻。これ、一度読んだのは今から十年以上前だとばかり思っていたら、奥付見ると2006年8月第六刷となっている。内容をすっかり忘れていたから、今から6、7年前に読んだものさえ忘れてるんだ、と自分で驚いた。ボケが始まっとるな~。少年コミック「金田一少年の事件簿」は、2000年前後くらいに、週刊少年マガジン連載分をまとめた、本誌と同じB5雑誌タイプの総集編で読んでた。続けて10冊くらいは読んだと思う。TⅤドラマの、キンキキッズ・堂本剛主演のドラマは2時間スペシャルものは、多分、2、3度くらいは見てると思う。まあ、僕はアンチ・ジャニーズ系の方だから、ドラマは見ても、そんなに好きになるドラマでもないが、原作漫画の方は面白かった。ファンになるほどでもないけど、面白い謎解き漫画。雑誌タイプ総集編は全部何処かへ行ったが、文庫版「金田一少年の事件簿」は家に十数冊ある。昔読んだ作品を読み返してもほとんどストーリーを忘れていて、無論、犯人も解らないし、再読で楽しめる。まあ、ワシの脳味噌の劣化といえばそうですな。やっぱ、ボケの始まりか?怖い。



 再読で、「魔犬の森の殺人」というタイトルから、少年の頃読んだ、シャーロック・ホームズの長編、「バスカヴィル家の犬」を想起して、あの小説をもじるかなぞるかした作品かなあ、とか思ってたら、全然違うストーリー。そういうことさえ忘れとった。ネタバレになるけど、犬はいっぱい出て来るけど、「魔犬」はいない。「魔犬」がキーポイントだもんね。未読でこれから読もうって人は、「魔犬」出ないってバラして、ゴメンネ。



 「金田一少年の事件簿」っていつだ? 週刊少年マガジンに92年から2001年までか。その後も続編で不定期連載されてるけど、最初の連載分は90年代だな。と、すると、僕が雑誌タイプ総集編で読んでたのは2000年よりだいぶ前だな。95年とか96年97年頃かも。まあ、別にイイんだけど。

 小説の「本格推理」ジャンルのコミック版ですね。横溝正史のおどろおどろ怪奇ムードの本格推理小説をコミックでやりました、というスタイルの漫画ですね。まあ、主人公設定が、横溝正史代表作の名探偵、金田一耕介の孫というお話だし。謎解き犯人当てゲーム漫画、とも言えるかも。雑誌連載では、毎号掲載分の扉にお話の登場人物がズラッと並べられるし、殺害された人のワクにはアミ掛けされてる。ゲーム・コミックと言っても良いんだろうね。犯人当てが醍醐味だろうから。



 申し訳ないんだけど、謎解き推理・少年コミックの双璧、週刊少年サンデーの「名探偵コナン」は僕、読んだことないんだよね。勿論、アニメも見たことない。小学館さん、ゴメンネ。

 「金田一少年の事件簿」は復讐譚がだんぜん多いですね。中には遺産相続争いとかもあるけど。復讐鬼による見立て殺人が断然多い。見立て殺人は、怪奇ムードを煽るからね。あ、天樹征丸さんの小説版もあるんだな。

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●漫画・・ 「リモート -remote-」

 

  

 7月5日、北朝鮮から発射されて日本海に落ちた、計7発のミサイルの事件は、その後も毎日、トップニュースで一日中報道されています。その後、当事者国となる日本とアメリカは、この問題を国連に提出して、日本政府が中心となって、国連安全保障理事会にて対北朝鮮制裁決議安を採択決定に持って行くように、常任理事国5国非常任理事国10国へ働きかけて、進めています。今のところ、中国、ロシア以外の国は全部、賛成なのですが、常任理事国が一つでも拒否を示すと、この案件は採択されず、否決となります。日米はロシア、中国に拒否権を行使しないように働きかけているようですが、北朝鮮の友好国である両国はなかなか日米の意向に、首を縦に振らないようです。日米の働きかけに、ロシアは棄権する可能性も出て来ているようですが、六カ国会議の主催国的立場にある中国は依然、拒否権発動の姿勢に傾いているようではあります。国連に案件提出後、アメリカのヒル国務次官補が大急ぎで、ロシア、中国、韓国、日本を歴訪、事態の進展収拾に急いでいますし、10日辺りで、もう中国の武大偉外務次官が北朝鮮へと行っていると思われます。いったいどう進んで行くのか、この危機的状況のニュースは、5日からこっち、目が離せません。

 何でも中国は日本に対して、答えを何日か待ってくれるよう、言っているとか。北朝鮮サイドと話をした中国が、今後どういう態度で出るのか?また、5日の7発発射後、新たなテポドン2号の発射準備に掛かっていた北朝鮮は、果たして二発目の長距離弾道弾用ミサイルを発射してしまうか?話し合いに飛んで来た友好国中国に対する義理からも、それは絶対にしないか。アメリカはこの後、米朝二国限定の話し合いの席に応じるのか?我が国が危機的状況の当事者国であるだけに、この先の進展がすごく気になります。発射後の声明からしても、ミサイルによる恫喝脅迫の意味が濃いようですから。ロシア沿海州に落ちたミサイルはほぼ同じ地点に着弾(弾頭は取り付けてませんが)している。短距離用中距離用の命中精度はかなり良い訳です。弾頭が付いてなくても、少量の火薬でも、原発など狙われたら日本はたまりません。瀬戸際外交の北朝鮮の行動に、仮想敵である隣国日本は最大の危機的状況です。日本海側の都市や町の国民は、毎日、気が気でない状態でしょう。早く解決して欲しい。毎日、ニュースから目が離せない。あまり大騒ぎし過ぎても、思う壺にはまる、という意見も出ているようですが‥。

Img10242465104  さて、Kenの漫画読み日記、読んだ漫画のことを書き込もうと思った訳ですが、5日の朝からこっち、毎日この事件の報道が気になって気になって、暇さえあればニュースを見て聞いて進展を気にしている状況なので、日記文として、北朝鮮問題を文頭、書き込みましたが、読んだ漫画感想文がメインなブログなので、漫画の話に行きます。別に、アジアの国のことや戦争関連の漫画ではなく、ごく最近読んだ漫画、ミステリ漫画で面白かった少年推理探偵漫画「リモート」です。俗にコンビニ本と呼ばれる雑誌タイプの、講談社プラチナコミックスの、ミステリ漫画として面白かった一冊、「リモート -remote-」。今出てる、コンビニ本漫画「リモート」の数冊の中の一冊、「山小屋の殺人鬼」編です。この、読んだ1冊には、3本の中篇作品が収録されています。どれも推理探偵漫画作品で、ミステリとしてとても面白かったです。原作はあの、「金田一少年の事件簿」の作者、天樹征丸さん。「金田一少年の事件簿」シリーズで、推理探偵もの娯楽作品としては実績のある、作家の作品だからミステリ漫画として文句なく面白いんです。楽しめます。

 推理探偵漫画「リモート」は、ミステリとしてはアームチェアデテクティブものですね。安楽椅子探偵もの推理探偵漫画作品。ミステリでのこのジャンルの始祖は、相当昔々に遡る、バロネス・オルツィの「隅の老人」シリーズあたり(1930年発表作品)になるのでしょう。それ以来、このミステリジャンル作品は数多く書かれて来ていますし、世界ミステリ史に残る傑作も多い(アシモフ博士の推理小説作品『黒後家蜘蛛の会』シリーズもこれになりますね)。近頃の作品では、小説家東野圭吾の直木賞受賞作、「容疑者Xの献身」の探偵役である物理学者湯川先生。僕は未だ長編「容疑者Xの献身」を読んでいないのですが、同じ湯川博士が活躍する「ガリレオ探偵」シリーズの第一集は読んでいます。第二作品集「予知夢」も買って来たものの積ん読状態です。いけない。ガリレオ探偵湯川先生は大好きキャラですけど。記憶に残る、アームチェアデテクティブものでは、阿刀田高の傑作短編連作探偵小説。タイトルや主役探偵の名前をもう忘れてしまっていますが、難事件を抱えた老刑事が、寺の住職と囲碁をさしに来る。頭脳明晰な住職は、碁の相手をしながらとつとつと話す刑事の難事件を、世間話に聞きながらも推理して行き、難点を解き明かし、事件解決に導く。この作品集は一冊だけだったけど、すごく面白かったです。もうだいぶ昔に読んだものだけど。
(※大学の物理学教授、湯川学先生も、けっこう現場に赴いているので、純粋な安楽椅子探偵とは言い難いようではあります。失礼しました。)

 「リモート」の探偵役、氷室警視は、自分で動く金田一少年とは違って、自室にこもったまま一歩も外に出ない。活動役は可愛い美少女、彩木刑事。ギャル刑事彩木くるみは、携帯電話をイヤホンで聞きながら、推理の天才、氷室警視の指示を聞いて動く。事件を考えて推理し、一つ一つの行動を支持するのは、密室でじっとしたままの氷室で、その指示を携帯で聞いて行動し、実際に事件解決へと持って行くのはギャル刑事くるみ。つまり、氷室は、アームチェアデテクティブ、安楽椅子探偵なのですね。漫画タイトル「リモート」の意味はここから来ているのでしょう。ちょっとくるみちゃんには可哀相な言い方だけど、氷室のリモートコントロールで動くかの如き彩木くるみ刑事の、事件解決への一つ一つの行動。探偵役の氷室という警視は、何か過去の事件のトラウマから自室から一歩も出ることが出来ない、という病的なキャラみたいですね。まだ一冊しか読んでいないので、面白いからまだまだ続けて読もうっと。

223b4c13  漫画「リモート」は講談社の週刊ヤングマガジンに連載された、ヤング向け推理探偵漫画で、原作・天樹征丸、作画・こしばてつやの作品です。同じ講談社の少年マガジンに連載されていた、同じ天樹征丸原作で大人気の少年向け推理探偵漫画「金田一少年の事件簿」シリーズとよく似た作品構成となっている、いわば兄弟作品のような漫画ですね。この「リモート」もTV実写ドラマ化されていて、2002年10月から全10回で、日本テレビ系列で放送されています。主演が、氷室警視役に、キンキキッズの堂本光一、彩木くるみ役に深田恭子です。漫画の方は講談社コミックスで「リモート」全10巻で刊行されました。僕は、こういう天才的頭脳を誇る名探偵が、昔から大好きなので、影的存在の表に出て来ないで頭脳だけで活躍する、体力的にはからきし弱くて駄目だが推理の天才、というアームチェアデテクティブのキャラには、いつでもこたえられない魅力を感じます。読んでみたいなと思っています、直木賞受賞作、「容疑者Xの献身」にも、物理学者湯川のアームチェアデテクティブぶりの魅力が、遺憾無く発揮されているのだろうか?と気になってます。最近、本読まねえしなあ‥。いかん。

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