60~90年代名作漫画(昭和漫画主体・ごくタマに新しい漫画)の紹介と感想。懐古・郷愁。自史。映画・小説・ポピュラー音楽。
Kenの漫画読み日記。
●漫画・・ 「寄生獣」..(1)
何気なく、僕が「寄生獣」を読んでたのって、96年頃だっけかかな、と思って、「寄生獣」を調べてみたら、雑誌の連載期間は1988年から95年までだった。僕は雑誌掲載では「月刊アフタヌーン」でしか読んでないが、「寄生獣」初期は、同じ講談社の「モーニング・オープン増刊」という雑誌に掲載されていたんだね。コミックスで全10巻、デラックス版で全8巻。月刊誌での連載だから、物語終了までに7年も掛かってる。90年代前半、僕は、「月刊アフタヌーン」で連載を読みながら、コミックスが新刊で出る度に買って来て読んでいた。後々、デラックス版でも完読した。当時、「月刊アフタヌーン」は雑誌を買って来て読んだこともあるけど、本屋さんの店頭で「寄生獣」だけ立ち読みで済ませたこともあった。毎月、続きが待ち遠しかった。僕が、90年代十年間で読んだ漫画の中で、「寄生獣」は、僕が一番面白かった漫画だったと思う。
「寄生獣」が、劇場版映画化やTVアニメ化の話が持ち上がって来たのって、2013年だっけか。アニメ版は2014年10月から始まり、劇場版実写映画は2015年に公開される。実写映画版は二部作に分かれていて、Part1が2014年の11月末、Part2が2015年4月公開になってますね。
オリジナル漫画版「寄生獣」は、その雑誌連載中から連載終了後のコミックス全巻揃ってからまで、物語作品としては当時、かなりの話題になり、教養ある文化人までが数多く、絶賛したと言っても過言ではない、という人気の様でした。僕自身も当時は、アフタヌーンの月一連載の続きが、待ち遠しかったものです。人気の一面は、その描写のスプラッタ・ホラー性だったのかも知れない。当時、残酷描写も話題になりました。
90年代、まだ月刊アフタヌーンに「寄生獣」が毎号連載されてた当時、とある雑誌に栗本慎一郎氏の、この漫画の書評が載ってまして、やはりベタホメでした。栗本慎一郎氏は当時、明大の教授で、メディアの論壇で活躍してました。僕もよくTVで拝見しました。氏は、後に国政選挙で当選し、衆議院議員を二期勤めます。
栗本慎一郎さんが、この雑誌で書いてた、漫画「寄生獣」の書評の内容も、申し訳ない、もう僕はあらかた忘れてるんですが、ただ僕が印象深く覚えてるのは、書評のラスト部分に、この物語は結末部分の終わり方、お話の決着の着け方で、評価が変わる、というようなコトを書かれてました。つまり、物語をどう締めくくるかで、凡作となるか、素晴らしい秀逸な作品となるか、というのが決まる、ということを仰っていたんですね。この書評が雑誌掲載された当時はまだ、「寄生獣」連載途中でしたからね。
物語が終了、完結して、経済学関係の学者というインテリである、栗本慎一郎さんが、この漫画に対して最終的に、どういう感想を持たれたのか、僕には全く解りませんし、知りませんけど、僕自身が思う、この漫画の終わり方の感想は、主人公の少年、新一の、個人的といってもいいような小さな世界観で終わらせたな、というコトでしたね。
物語主題の、起こった事件というのは、地球人類規模のもの凄いオオゴトな超大事件ですよ。人間が滅びるか、滅びるまでなくても世界的に人間がゴソッと間引かれてしまう、という大変な事件。地球の生物史を揺るがす、地球規模の大事件。でも、お話で決着着けたのは、主人公の少年、新一の周辺のコトゴトだけですね。
本当は、この事件の根本はまだ何も解決しちゃいなかった訳で、続編を作ろうと思えば続編を描けますよね。ただ、物語の終盤では、人類の敵、もう“天敵”ですね。ウイルスや細菌以外の“天敵”、寄生生物=パラサイトは、まだ決して滅んだ訳でもなかった。あんまし表面に出て来なくなっただけですね。パラサイトがあんまし表立って事件起こさなくなった。けど、目立たなくなっただけで、パラサイトが滅んだ訳じゃない。だから、実は何も解決しちゃいない。ってトコで漫画は終了してしまったんだよね。・・・・・
※この2014年10月31日の記事、タイトル“漫画・・「寄生獣」..(1)”はこの回で終わらずに続きます。●漫画・・「寄生獣」..(2)へ続く。
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