ストレスフリーの資産運用 by 林敬一(債券投資の専門家)

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今後のブログについて

2013年01月24日 | お知らせ

  今後のテーマについて、予告では「債券投資の基礎」をテーマにするともうしあげていました。しかし、何人かの方から「基礎より具体策を」とのリクエストをいただきました。

  そうした方々は、アベチャンの大胆な政策変更で大いに不安を感じていらっしゃるようです。そこでいろいろ考えてみたのですが、いったん「初歩の投資教室」を終えて「基礎より具体策」へ方向変換することにしました。

  今後はタイムリーに新政権の政策実施状況や金融市場の反応をみながら、新政権下で「個人の資産防衛」はどうするかをメインテーマにこのブログを進めて行くことにします。みなさんの忌憚のないコメントや質問はいつでも歓迎しますので、どうぞご遠慮なく。

第1回目は今後の方向性の確認です。

  さて、安倍政権は「大胆な金融政策、機動的な財政政策、成長戦略」を3本の矢と称して、円高・デフレを克服し日本経済を成長軌道に乗せるとしています。

  私には3本の矢がうまくいくとは思えません。もちろんうまくいってほしいのですが、そう簡単にいくとは思えないのです。そして、なによりその政策による反動を心配しているのです。

  その理由はここまでの約2カ月間、当ブログの「ニュース・コメント」で何度か説明してきました。簡単に整理しますと、

1. 大胆な金融政策
日銀の尻を叩いたりタッグを組んだところで、これまでの緩和策がワークしなかったのに、いくら気合いを入れ直しても同じこと。金融政策の具体策とは、財政のツケの尻拭いでしかない。日銀が大胆になればなるほど、将来の日銀の信頼を大きく損ねることになる。

2. 機動的な財政政策
機動的とは、昔ながらの公共事業バラマキに戻ることを言い替えただけ。公共事業をやればやるほど日本の古い産業構造を温存することになる。そして、結果的には財政破綻を早めるだけ。

3. 成長戦略
これに反対する人はいません。オカネをかけずにできることはどんどん推し進めるべきです。しかしお国がまずやるべきことは、民間の邪魔をしないこと。TPPに参加表明すらできずに鎖国政策で邪魔をすることはやめるべきです。

  
  では、私の見通しが間違っていたらどうなるのでしょう。つまりこれらの政策が適度にうまくいき、デフレを克服してインフレと円安が実現したらどうなるのでしょうか。

1. デフレがインフレに転換 ⇒ 金利が上昇 ⇒ 財政破綻

2. 円安への転換 ⇒ 預貯金の外貨シフト ⇒ 財政破綻



そうした流れに対して、個人はどう備えたらよいのか、それが今後のテーマです。

予定としては

1. 個人資産の見直しをしよう
2. 預金はどうする
3. 年金はどうする
4. 保険はどうする
5. 不動産はどうする
6. その他の金融資産はどうする


こうしたことをテーマに、みなさんと一緒に考えて行きましょう。


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