ストレスフリーの資産運用 by 林敬一(債券投資の専門家)

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円高トラップにはまり込む日本

2011年10月17日 | 資産運用 
 今年の3月にブログを開始して以来半年間、一貫して資産運用に集中した記事を書いてきました。この何回かで、およその回答編を書き終えたので、ここでちょっと横道に入ります。

 といっても資産運用と大いに関係あるのですが、現在の日本の置かれた状況を私なりに分析することで、今後みなさんが運用を行う際の参考にしていただきたいと思います。

 何故こんなことを思い立ったかと申しますと、10月初旬のある会合がきっかけになりました。会合に集まったメンバーは、私を除いて5名の錚々たる方々でした。

・30歳代、政府系金融機関勤務
・30歳代、外資系金融機関勤務、著書1冊
・50歳代、報道機関勤務
・50歳代、資産運用コンサルタント、著書10冊
・60歳代、私の参加しているネット上のサロン主催者

 夕食を交えながら大真面目に日本の将来について議論を交わしました。そこで報道機関にいらっしゃる方がおっしゃった言葉が私の印象に残りました。それは、

「いったい何でこんなに円高なんだ、解決の道筋はないのか?それがわかったら是非特集を組みたい」という一言でした。

 私は以前から、『円高トラップに嵌まり込んだ日本』を分析する、というテーマが次の自分のテーマのひとつで、それが今後の資産運用を考える大きなヒントになると思っていたので、それに飛びついたわけです。

 その当日は、私のなかでもまだ煮詰まっていないことが多かったので、自分の考えを披露するところまでには至りませんでした。ここにきてやっとすこしづつ自分の考えがまとまってきたので、まずはブログに書くことで自分の考えをよりまとめてみようと思いました。

 今後数回に分けて、『円高トラップに嵌まり込んだ日本』をテーマに書いていこうと思います。

 みなさんからの忌憚のないご意見、ご批判をお待ちします。

一回目は、川柳  「働いて、円高にして首を絞め」(笑)

です。






 

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3 コメント

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著書を拝読いたしました。 (岡森武美)
2011-10-17 18:14:24
林敬一 様

初めまして。
岡森武美と申します。
現在38歳です。

某外資系金融機関で投資運用(主に債券を中心としたポートフォリオ・マネジメント)の仕事に従事してまいりました(林さんと同様に米国NY・NJでの勤務経験あり)。

『米国債を買え』を拝読しました。
非常に興味深い内容でした。

私も以前から『どうしてTreasuryって個人の間では話題にならないんだろう?」と疑問に思いつつも、深く考えることなく今に至ったタチです。

今後もブログを読ませていただきます。

また、私もダラダラとではありますが、『金融・経済と英語のお部屋』というタイトルでブログを書いております。

以下、ご参考までに。

http://ameblo.jp/wildsidejapan/


初コメントで大変失礼いたしました。
返信する
コメ重ねですみません。 (岡森武美)
2011-10-17 19:16:17

コメ重ねですみません。

前回が初のコメントだったので、ちょっと書くのを躊躇してしまったのですが、『円高トラップに嵌り込んだ日本』という題材について非常に興味・関心があり、自分でも研究(?)をしているところでございます。

特に『何が現在の円高の本当の要因なのか?』、『今後の為替レートを占う材料は?』、そして『どうしたら円高とデフレから脱却できるのか?』について、非常に参考になる理論といくつかの文献(書籍)について林さまにご提供できる材料がございます。

コメント欄を利用するのは少々憚れる部分がございますので、もし差し支えなければ、以下が私のメールアドレスになりますので、ご一報いただけますでしょうか?

wildside_japan@yahoo.co.jp

もし、先のコメントに記した私のブログの内容を(お時間をかけずに)斜め読みしていただいて、私の知識レベルが林さまのお眼鏡にかなうようでしたら、ぜひご連絡をいただけると幸甚です。

よろしくお願いいたします。
返信する
はじめまして、岡森さん (林敬一)
2011-10-19 10:20:14
岡森さん、私の本をお読みいただき、ありがとうございす。私はちょっと不思議に思っていることがあります。私の本は、シロウトの方に向けて書いたつもりなのですが、ファイナンスの専門家であればあるほど高く評価をいただけることです。

岡森さんのブログ、8月23日の経済教室のところまで読ませていただきました。

私と岡森さんは、かなり同じ様な物の見方や意見を持っていると感じました。

8月23日の経済教室についての岡森さんのコメントは、全くその通りですね。私もあまりにも事実誤認、知識不足と論理の飛躍が多くて、母校の教授として恥ずかしいので、一筆したためようかとまで思っていたくらいです。

もう一つは、例の50円説を唱えている有名人H氏ですが、あの方の本に対するコメントも岡森さんと全く同意見です。

円高について本で論じているとき、あの方は日本財政の逼迫には全く言及せず、円高に都合のよいことだけを並べ立てています。

3-4日前、NHKの「ニュース深読み」に出ているときは、「日本財政・年金は破綻に近く、再建の見込みはない」という論調でした。それと円高50円、いったいどう整合性を取るんでしょうか。

また、経済教室の教授とH氏の本の結論はぴったりと一致していて、将来「円が基軸通貨」になれば、世の中丸く収まるという結論なのも笑えます。

岡森さんが本屋さんで遭遇する「50円本と200円本の競い合い」、私はダイヤモンドオンラインのコラムで、「本屋では日本国破綻本と日本国繁栄本が、競い合っている」と表現しています。

同じ様な意見を持っている専門家の方が世の中にはいるんだということは、私をとても勇気づけてくれます。

これからも様々な意見交換をしていきましょう。

ところで
>『どうしたら円高とデフレから脱却できるのか?』について、非常に参考になる理論といくつかの文献があります

とのことですが、私のブログのコメント欄で紹介いただくのは、全く差し支えありませんので、是非そうしてください。ブログをお読みいただいている読者の方にもきっと参考になるとおもいますので。

では、今後もよろしくおねがいします。
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