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明けましておめでとうございます

2016年01月03日 | エッセイ

みなさん、明けましておめでとうございます。

 今年も昨年同様、よろしくお願いいたします。

   みなさんのお正月はいかがでしょう。まだ里帰りや旅行中の方も多いことでしょうね。私は今年も家で過ごしていますが、昨年との違いはネコ好きの家内が昨年10月からキャットシッターの仕事を始めたため、日中のほとんどの時間外出していることです。年末年始は一年の中でも一番のかきいれ時です。ですがまだお客さんが少ないので、正月過ぎには暇になってしまいます。御用の方は「キャットシッター・キャットン」のHPまで。

   元旦に近所で初詣をしようと、多摩川の段丘である国分寺崖線の上の玉川神社を訪れました。富士山がよく見える場所にあります。しかしなんと初詣の人々の行列が長々と階段の下までできていて、30分待ってもお参りできそうもないためあきらめ、横からお祈りだけしました。

  そこで正月でも人気のない岡本八幡宮に行くことにしました。岡本八幡はやはり同じ国分寺崖線の上流、静嘉堂美術館の隣にあります。静嘉堂美術館は三菱財閥2代目岩崎弥之助と4代目小弥太のコレクションを展示する美術館として公開されています。天気がよいので少し寄り道をして、私の好きなウォーキング・コースを行くことにしました。

   世田谷区岡本は東京には珍しいほどの坂の町です。国分寺崖線と並行して砧公園から流れる谷戸川が真ん中を流れ、谷を作っているためです。途中俳優の仲代達也さんの家、兼俳優養成所の「無名塾」の前を通ります。無名塾の銅製の表札にはこう書かれています。

 「若きもの 名もなきもの ただひたすら 駆けのぼる ここに 青春ありき 人よんで 無名坂」  無名塾 仲代達也

   無名塾前の坂は急なので、階段も並行して付けられていますが、途中に昔から気になる表札が掛かっています。表札はアルファベットで「BUNIN」。1985年に若干19歳でショパンコンクールに優勝した、ソ連のピアニストと同じ名前です。日本人の妻を持ち、日本に住んでいるはずのスタニフラフ・ブーニンと同じスペルです。そうはない名前なので、私は勝手に彼の家に違いないと信じています。周りは人どおりなど全くない静かなところなので、ピアノの音が聞こえないかと耳を澄ますのですが、聞こえたことはありません。

   坂を下ると谷戸川に出て、それを渡ると今度はすぐ段丘の急階段を上るのですが、坂の下には不思議なトンネルの扉があります。実は子供のころは扉を開けて入ることができたので、懐中電灯をつけて入ったことがあります。トンネルを抜けると、そこは岡本八幡宮の表参道側、国分寺崖線の下に出ることができます。

   このトンネル、実は多摩川から引いた上水道管が通っています。今は抜けられないのでトンネルの右側、静嘉堂の横に沿って急な階段を上り、八幡の北参道に出ました。北参道を行くと、人々がたくさん八幡宮から帰ってきます。さすがに元旦、普段は人っ子一人いない神社も、初詣客はいるのかと歩いて行くと、びっくり。なんと人であふれかえっていました。

  境内には「岡本」と背中に書かれているハッピを着たおじさんたちがたくさんいて、モチを焼き、初詣に来た人に甘酒と一緒にふるまっています。でも私の眼は別の建物に釘付けになりました。普段開いているところを見たことのない建物の扉が開き、中が見えていたからです。その建物が能舞台だったということは子供の時に聞いたことがあったのですが、それが見事に再建されたのです。能舞台の新しい鏡板には立派な松の木が描かれていました。

   初詣の人垣は長々と続いていて、玉川神社と同じく段丘の下まで列がありました。今日はまたあきらめ、初詣を横からするだけに終わりました。

   世田谷の正月風景でした。

コメント (10)
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