みちのく潮風トレイルは青森の八戸から福島、相馬までの4県1000㎞を超す超ロングトレイルだという。
去年、北の始まり、八戸の蕪島から種差海岸まで歩いて以来、再びその機会を待っていた、資料を取り寄せ、とりあえず釜石から北上してみよう。
沿岸は冬の間、好天の日が多いので農閑期の今の時期は好都合、久しぶりのミニ列車旅を楽しんで釜石着、調べたはずのコースがわからずに人に尋ねたり回り道しながら、ほぼ45号線沿いに北上、両石に着いた。ここには思い出がある。
大震災の年の秋だったと思う、孫を連れて釜石を訪れ駅前のタクシーに声をかけた。
「不謹慎かもしれませんが震災の爪痕が見られる所に案内してもらえないでしょうか、孫にみせておきたいんですが・・」
「不謹慎なんてとんでもない、ぜひ見せてやってください」
2、3か所みせてもらって最後に案内されたのが、ここ両石地区だった。被害の様子を聞いて「あの木を見てください」道路から少し上った所の木の枝にビニールやごみがいっぱいついている、「あそこまで津波が押し寄せたんです・・」290世帯余りのこの集落で240戸ほどが全壊、46人が犠牲になったと聞いた。まだ幼い孫も驚きショックだったようだった。
今、復興された地区の高台には鎮魂の鐘があった。
お参り済んで道は半島に入る。ようやく待望の明るい海が広がった、山で育ったせいか海はとても好きだ。
半島を回りきるには時間が足りない、少々近道しながら、持参のおにぎり昼食をはさんで根浜海岸、ここも子供たちが幼いころの海水浴によく来たところだ。
津波に耐えたんだろう、松の大木はよく残ってくれた。ここにも震災記念碑が建てられていた。歩き続けて、復興スタジアム、鵜住居、、、
少々張り切りすぎて、ここにきて疲れが出たようだ、潮風トレイル初日の予定は、も少し先までの予定だったが帰りのリアス線の時間もちょうど、交流施設「トモス」で列車を待つ間、土産の「釜石かりんとう」買ったら、お店の人が「はい、おまけ」と「かもめの卵」4ヶもおまけ(賞味期限の関係?)、ついでに缶酎ハイなんかも買って・・帰途に。
本日の歩行距離20キロほど、みちのく潮風トレイル全コース、1000㌔走破にはあと30年ほどかかる。頑張ろう。