草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

空理空論でなく思想家や評論家は事実を論じるべきだ!

2019年01月30日 | 思想家

日本が今後どこに向かおうとしているのか、はなはだ覚束ない。目の前の危機を直視せず、お茶を濁して飯の種にしている思想家や、評論家と評する者たちの責任は重大である▼竹山道雄は『昭和の精神史』において、大東亜戦争に突入する前の日本について論じている。「昭和一二三年ころから以降の雑誌類を読みかえすと、つくづく思想家と評論家とかいうものは、そのときによってどうにでも理屈をつける愚かしいものだという感を禁じえない」と書いた。しかも、それは国家権力によって強制されたものではなかったのである。竹山は「あのような説を唱えた人々はみな自発的にいいだしたので、日本ではそういわねばならぬという強制はなく、黙っていてもすすんだ。しかし、あの説はついに世論として圧倒的な力を得ることになった」と分析した▼オールドリベラリストであった竹山は「いつからか事実から出発して考えることをやめて、むしろある体系にあてはめて事実を判断する習性をえた」ということを問題視したのである。その点では軍国主義も戦後の民主主義も大差はなかった。今何をすべきかという議論はわきに追いやられて、教条的な思想を語ることに終始してきた。今の時代は違う。ネットが使えるようになって、努力すれば、客観的な事実を調べることが可能となった。我が国を取り巻く国家が軍事的な挑発を仕掛けてきており、空理空論ではもはや対処できないのである。

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