危機はすでに始まっているのではないだろうか。それに気が付かないだけなのである。今日も日本に向けられたミサイルが発射されたのに、日本人の多くはまったく無頓着である▼北朝鮮による核の小型化は着実に進んでいる。ミサイルが飛んできているわけだから、生物兵器や毒ガスがばらまかれる危険性も想定しなくてはならない。とくに今回は防衛省も察知することができなかった。偵察衛星によって宇宙から24時間監視すべきだろう。アメリカや韓国に頼ってばかりいては、国民の生命を守ることはできないのである▼今は亡き江畑謙介は『こうも使える自衛隊の装備』のなかで、多様な装備を誇るイージス艦ではなく、イージス艦のレーダーシステムと迎撃ミサイルを装備するだけの護衛艦を提案していた。それによってコスト削減が図れるし、何隻も保有することができるからだ。長期間にわたって海で警戒するということであれば、居住性のよい商船のようにすればいいのである。使い勝手を優先させるべきだろう▼北朝鮮ばかりでなく、中共も不気味である。アメリカが東アジアから手を引いた場合には、尖閣諸島にとどまらずに沖縄に攻め入ってくるだろう。最悪に備えての準備が今の日本ではできていない。国会では今なお自衛隊をめぐっては神学論争が続いている。一旦緩急になったら、自衛隊がどう戦うかの議論は深まっていない。そんなことで日本や日本人を守り抜くことができるのだろうか。
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