民進党が参議院の香川選挙区で候補者を下ろすことになった。共産党に気兼ねしたのである。共産党候補を推薦はしないとしても、民進党と共産党とは一緒なのである。民進党関係者の多くが内心忸怩たる思いをしているに違いない。政策の一致などどうでもよく、自分たちの生き残りしか考えていない岡田代表らは、最悪の選択をしたといわれても仕方がないだろう。いくら全国に32ある一人区の一つでしかなくても、そこで共産党を応援する形になったことで、民進党は取り返しのつかない選択をしてしまったのである▼民進党の公認候補であろうとも、野党統一候補を名乗り、記者会見の席などで共産党関係者と握手を交わしているのだから、民進党の共産党化と批判されても、もはや反論することはできないだろう。民進党は党内で政策をまとめる能力もない。これに対して、共産党は前衛を名乗り、未だに党中央の決定が絶対である。そこと組めば何が待っているかをどうして理解できないのだろう▼立花隆は『日本共産党の研究下』において、共産党について「共産党は心情倫理を貫いて恬然として恥じない政治集団である。自己の純粋な心情から発した信念を貫いているということで、そこから生じたいかなる失敗、いかなる悪に対しても自己を免罪し、責任は他に求める。責任は結果にあるとは考えない」と述べるとともに、「独善者の政治は独裁制に帰結する」と批判している。独裁政治のお先棒を担ぐような民進党は、もはや消滅するしかないのである。
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