草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

神に仕えた女性が日本民族を育んできたのに注目した柳田国男!

2016年05月08日 | 思想家

今日は母の日であるが、過去の日本の歴史を振り返っても、その担い手が男であるというのは表面上のことでしかない。影になって女性が果たした役割は無視するわけにはいかない。柳田国男の『妹の力』では、色々な例を引きながらそのことを論じている▼とくに柳田が注目したのは信仰の面においてであった。「自分たちの学問で今までに知られて居ることは、祭祀祈祷の宗教上の行為は、もと肝要なる部分が悉く婦人の管轄であった。巫は此民族に在っては原則として女性であった。後代は家々の家筋に由り又神の指定に随って、彼等の一小部分のみが神役に従事じ、其他は皆凡庸を以て目されたが、以前は家々の婦女は必ず神に仕え、たゞ其中の最もさかしき者が、最も優れたる巫女であったものらしい」▼日本では「汝弱き者の名は女である」との見方は通用しないのである。かえって弱い器であるからこそ、男とは違った能力が備わっていると信じられていたのである。柳田は現代においても、女性の役割が重要であることを力説する。「もし彼女たちが出でゝ働こうとする男子に、屡ゝ欠けて居る精緻なる感受性を以て、最も周到に生存の理法を省察し、更に家門と肉身の愛情に由って、親切な助言を與えようとするならば、或いは去り勇気は新たに生じて、其幸福はたゞに個々の小さい家庭を恵むに止まらぬであろう」とまで書いたのである▼男女共同参画社会などというよりも、「女性自身の、数千年来の地位を学び知る」ことの方が大事なのである。我が国では天照大神以来、いつの時代も女性が太陽であったのだから。

 

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