2022/5/23放送
「世の光」の時間です。いかがお過ごしですか? 山本陽一郎です。
私たちの人生は山あり谷あり。時には強い向かい風が吹き付けてくることもあります。
私は3月に子どもの中学校の卒業式に出ましたが、卒業生も先生も語っていたのは、やはり感染症の影響によって学校生活は当初思い描いていたものから変わったということでした。けれども、その中で生徒たちは結束力を強め、発想を変え、新しい形で様々な挑戦を続けてきました。逆境の中で得られた大切なものもたくさんあった。それを証ししてくれた生徒たちの姿に感動しました。
さて、旧約聖書にエサウとヤコブという双子の兄弟が登場してきます。弟のヤコブは、まさに強烈な向かい風を人生の中で体験した人でした。
「ヤコブはべエル・シェバを出て、ハランへと向かった。」 創世記28章10節のことばです。
長子の権利という神の特別な祝福を手に入れたかったヤコブは、自分の父を騙し、兄を出し抜いてそれを掴み取りにいきました。ところがエサウの恨みを買ってしまい、命を狙われたヤコブは一人で逃げます。向かったのは母の故郷ハラン。距離にして700km以上です。東京から青森、熊本から京都が、同じくらいでしょうか。そんな長い道のりを、ヤコブは一人ぼっちで旅しなければならなかったのです。
けれども、この時間こそヤコブの人生における新しいページの始まりでした。自分を守っていた様々なものを剥ぎとられた彼は、逆境の中で自分自身と向き合います。そして、何より神様ご自身と出会っていくのです。試練を経験し、取り扱われ、神とともに生きていくヤコブの姿は多くの励ましやヒントを与えてくれます。
小林陵侑選手がオリンピックで金メダルをとったスキーのジャンプ競技。実は、向かい風が吹いているほど遠くへ飛べるのをご存知でしょうか。スキーの板と選手を上に向かって押し上げるのは追い風ではなく向かい風なのです。
今の逆境が役に立つ日がきっと来るはずです。神様を見上げながら、大きく飛べるように祈り求めていきましょう。
( PBA制作「世の光」 2022.5.23放送でのお話しより )
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さて、この番組を制作しているPBAの「世の光」の係りでは分りやすい聖書通信講座を用意していて、初めての方には無料の入門コースがお勧めとの事。詳しくはPBAに案内書を申し込みましょう。日曜日に教会を覗いてみるというのもいいんじゃないかなあ。日曜日は大抵、朝10時か、10時半頃からお昼頃まで集まっていて誰が行ってもオーケー。でも、新型コロナ禍で集まるのを制限したりオンラインの集まりに切り替えたりしているかもしれません。PBAに聞くと近くの教会を紹介してくれるので、気軽に問い合わせるといいでしょう。問い合わせ先は、mail@pba-net.comです。
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