2021.1.12放送
世の光の時間です。いかがお過ごしでしょうか。大嶋重徳です。ルカ福音書を順番に読んでいます。
ルカ2章のところでは12歳のイエス様が出てきます。聖書にはイエス様の成長について、「神と人とに愛された」と記されています。ここに私たちが子どもたちを育てていく鍵があるのです。
では神と人に愛される子育てとはいかなることなのでしょうか? ユダヤ人はすべて、「過ぎ越しの祭り」という大きな祭りの時にエルサレム神殿に詣でることが求められました。当時のエルサレムの人口が5万人ぐらいだったと言われますが、過ぎ越しの祭りの時には10万人以上の人が詰めかけて、大変な混雑になる時期でした。このイスラエルの習慣に従ってイエス様の父親ヨセフも毎年エルサレムに出掛けてきました。神殿に詣でることは女性は義務ではありませんでしたが、この夫婦の信仰の現れるところであったのでしょう、マリヤも一緒に出かけていたのです。
イスラエルは13歳で成人とされました。13歳になると律法の子と呼ばれ、神の前で神のことばに従って生きて行く時とみなされました。そして13歳からは毎年父親と一緒にエルサレム神殿巡礼をし、父親と一緒に神殿の庭に入ることが許されました。そして、実際には12歳で律法を守る予行演習が始まったのです。
この夫婦はエルサレム巡礼を来年の13歳になるまでいいよと考えず、信仰をもって生きる人生を息子に早く歩んでほしいと願う両親の熱い思いが現れているのです。
私たちも子どもたちに対する姿勢として、それまで子どもとして扱ってきたけれども、大人への変化を持つことは大切です。私たちは我が子が可愛いばかりに子ども扱いしてしまうことがあるでしょう。しかし、子どもを一人の大人として、神様の前に押し出して行く。そして問われるのは、どのように神と人に愛された子育てをしてきたか、ということが問われるのです。
一方で、13歳になるまでは、その子供の信仰は親の守りの中で育つということです。ユダヤ人会堂でもまた子どもたちは両親の間に座って、両親がその子どもが13歳を迎える時に至るまで、その信仰をきちんと育んでいくことの責任を両親には求められたのです。
私たちは子どもの成長を自分の手の中におかず、大人として神様の前へと背中を押して行く、そんな子育てもまた神様から教わっていくことを大切にして行きたいと思います。
( PBA制作「世の光」2021.1.12放送でのお話しより )
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