世の光の時間です。 お元気でお過ごしでしょうか。 関根弘興です。 今日も一日、さわやかに過ごしていきたいですね。
もう二十年も前のことですけれども、私は忘れることのできない方との出会いがありました。 それは静岡県の御殿場にある国立駿河療養所の中にある神山(こうやま)教会の牧師大日向(おおひなた)繁先生との出会いです。
先生は青森出身で、十代でハンセン病を患い、療養所の生活を強いられてきました。 人生はどうしてこんなに不公平なのだ、もはや病に冒された自分など生きている意味がないと考え、何度も自殺未遂するんです。
そんな時に聖書を手渡されたそうです。 聖書を読み進めていくと、ヨハネの9章に差し掛かりました。 このヨハネの9章には目の不自由な男が登場します。 そしてこの男に対してイエス様の弟子たちの心ない言葉が出てくるんです。 それはこういう言葉でした。
「この人がこのような状態にあるのは、この人のせいですか? それとも両親ですか?」
こうした言葉がどれほど目の不自由な男の心を傷つけたか、大日向先生は身に滲みるほど分ったそうです。 しかし次のイエス様の言葉に大日向先生はほんとに驚きました。 それはイエス様がこう語られたからです。
「この人が罪を犯したのでもなく、両親でもありません。神のわざがこの人に現われるためです。」(ヨハネ福音書 9章3節)
----ああ、イエスという方は目の不自由なこの男に「神のわざがこの人に現われるため」だと言った。 自分はどうだろう。 ハンセン病を病み、生きる希望を失い、死んでしまいたいと思っているような者だ。 でもイエスはこんな私を見て、同じように神のわざが現わされるためにあなたは存在するのだと語ってくださっているのかもしれない。----
その時、大日向先生の心に希望が生まれ始めました。 そして聖書を読み進めていくと罪のない正しい方であるイエス様が十字架につけられた記事を読みました。 その十字架は私の罪のために身代わりに命を捨ててくださったのだと知ったのです。
大日向先生はこのイエス様の壮絶な、命を懸けた愛の姿を見て、この愛は本物だと思ったそうです。 そしてイエス・キリストは死なれ、三日目に復活され、信じる者と一緒に歩んでくださるということを知り、クリスチャンになりました。
穏やかな笑顔のとても素敵な方で、どれほど私は励まされたか分りません。 人生には悲しみ・苦しみが起こります。 つらいことが起こります。 でもそのことさえも神の栄光を現わす道具としよう、と語られるイエス様の約束に耳を傾け、勇気を持って歩んでいきましょう。
(PBA制作「世の光」2010.1.12放送でのお話しより)
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さて、この番組を制作しているPBAの「世の光」の係りでは分りやすい聖書通信講座を用意していて、初めての方には無料の入門コースがお勧めとの事。詳しくはPBAに案内書を申し込みましょう。日曜日に教会を覗いてみるというのはお勧め。こっそり覗きたければ一人で。それとも友だちをけしかけてつるんでもいいし。日曜日は大抵、朝10時か、10時半頃からお昼頃まで集まっていて誰が行ってもオーケー。予約なしでもちょっとのぞかせてくださいと言えばいいでしょう。PBAに聞くと近くの教会を紹介してくれるので、気軽に問い合わせるといいでしょう。問い合わせ先は、mail@pba-net.comです。
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