王様の耳はロバの耳

横浜在住の偏屈爺が世の出来事、時折の事件、日々の話、読書や映画等に感想をもらし心の憂さを晴らす場所です

園児 熱射病で 死亡

2007-07-29 06:16:02 | 社会
車内温度は50度近くか、県警が実況見分 園児放置(朝日新聞) - goo ニュース

事件は27日福岡で今年に入り一番暑い日に起きてしまいました。
爺はこの記事を読んだときよほど大勢の子供を少数の保育士が世話をしているが故に起きたのでないか? と思ったのでその後を気にしていました。

爺の仕事場の近くにも非公認の保育所があって「お散歩」の時は歩けない小さい子は幅広の乳母車に4人ほど一緒に乗せられて、歩ける小さい子は一本の長い紐に捉まり一列に歩きます。少人数の保育士と大勢の子供、外に出る度に突発事故や事件とのすれ違いです。

さてこの事件は園児21名が保育士3名とスタッフ(保育士資格の無い人であろう)2名で公園に遠足に出かけ、帰りの道で起きた。
往復とも白いワゴン車でピストン輸送を行い、最後の班に保育士2名と園児7名が乗った。
園について子供達を降ろす際、暖人(はると)ちゃん2歳を車内に置き忘れた。
爺は乗り物は「幼稚園の送迎用マイクロバス」とばかり思い込んでいたが、ワゴン車だと保育士の一人は「運転手」として手を取られるから「園児の世話」をする係りは降りる時は一人の様なものだ。
それでも7名なのだから、何で点呼もしくは員数の確認をしなかったのであろう?
全てはここにある。

可哀想に暖人ちゃんは室温50度のワゴン車に3時間近く取り残され熱射病でなくなった。
謹んで暖人ちゃんの冥福を祈ります。

警察の調べに因れば、暖人ちゃんの置き去りに気がつき、車内で発見した後も、20-30分は119番通報する事無く素人の治療を行っていたようだ。
ご家族としてはやりきれない思いであろう。

保育所が足りなくて困る人を助けるとの善意(私設或いは非公認の保育所経営)と経営の健全化(赤字を出さない)との二律背反。
いつしか保育士あるいはスタッフ(アルバイト)の員数削減、すなわち保育士一人当たりの監督するべき園児の増加 という図式になる。

爺は未就学の子供を保育所や幼稚園に預けて母親が働く世の中の仕組みが間違っていると思うが、取り敢えず「預けるならば全員が公的保育所で面倒を見る」様な事に金を使うべきと強く思う。
行財政改革を本気で行うなら特別会計二百数十兆円の1%削減で2兆円プラス2%で5兆円である。
金の無い国ではない。どこに使うか誰のために使うか。優先順序の問題であり、政治の先見性の問題と繋がる。
「改革か後退か」まさにその通り。改革とは何をどうするのか? この問題ではどうしたら良いのか? 各党のそこが聞きたい。


朝日新聞:
北九州市小倉北区の私立中井保育園に通う浜崎暖人(はると)ちゃん(2)が保育園の送迎用ワゴン車内に約3時間半放置され亡くなった事故で、福岡県警が28日、炎天下で車の実況見分をした結果、車内は50度近くまで温度が上がった。遺族側が公表した医師の死体検案書によると、暖人ちゃんが病院に着いた時の体温(直腸温度)は40・8度に達していた。夜になって記者会見した同園の北村寿和園長(31)は、「管理がきちんとできていなかった」と謝罪した。

 司法解剖の結果、暖人ちゃんの死因は「熱射病の疑い」とされた。県警は同日、保育園の駐車場などで事故時と同じ時間帯にワゴン車を使い、車内の温度がどの程度上昇するか実況見分した。福岡管区気象台によると、この日は市内で最高気温32.9度を観測。車内の温度は50度近くまで上がったという。暖人ちゃんが亡くなった27日には、市内は今夏一番の最高気温33.4度を記録した
(引用終わり)
コメント (4)
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