王様の耳はロバの耳

横浜在住の偏屈爺が世の出来事、時折の事件、日々の話、読書や映画等に感想をもらし心の憂さを晴らす場所です

残留孤児訴訟 全面解決へ

2007-07-09 07:53:03 | 政治
残留孤児訴訟が全面解決へ、原告側が新支援策の受諾を決定(読売新聞) - goo ニュース

新聞の解説に有るとおり、全国15の裁判所で中国残留孤児のおよそ9割、2200人が国を相手に起した訴訟が政治的解決を見る。

2002年12月以降約4年半という時間は水俣病やイタイイタイ病の訴訟の時間に比べきわめて短い。
このところ評判の悪い安倍総理であるが、今年の初め総理の指示で(政治的解決のため)自民党にプロジェクトチーム(座長野田毅)が骨子を作って訴訟団に提案してきた。

爺が思うに:
国は中国残留孤児の受け入れを行った。我々もTVの前で釘付けになり肉親との対面や数奇な運命に涙したけれど、その後彼等の生活に直接関わったわけではない。
帰国の時期により帰国時の年齢は一定でないが誕生日は昭和17年±位が中心層で今お元気な方は65歳±あたりであろう。 例えば北海道の訴訟団の平均年齢は67歳とか。

中国での生活習慣と日本語の学習能力から考えればよい条件での再就職はほとんど無理である。勿論中には医師や教員であった方もいたが日本では中国での資格が右から左には通用しない。

そこで安心できる老後という事で訴訟になったのであろう。
爺は訴訟の争点を書きたいのでは無い。ほとんど門前払いに近いのであるから。
国の側は援助をしたとして:生活保護の応用で対応を考え
残留孤児側は:(国の政策で残留孤児になったのであるから)尊厳ある保障をで食い違いがあった(特に収入認定について---生活保護でないのだからなんで個人の財布の中と使い道までという気分であろうか)

細かい事は分からないが訴訟が解決されると一人14万6千円/月の給付額になるらしい。
2450人(2200人で9割だから)X14万6千円X12=43億円
となる。 住宅や医療費の面倒も見るそうだから国の出し分はもっと多かろう。

ところで残留孤児の訴訟団団長さん(女の方)が生活保護の申請をしたら窓口の係が「国民の血と汗を使うのか」と申請を却下させたらしい。
「みのさんの朝ズバッ!」でみのさんも同席のゲストもひどい話だと怒っていた。
爺もそう思う。

日本人の中にはこの窓口の係員の様に「事大主義」というかお上の手先に過ぎないのに「自分が財布から金を出しているかの如く口を聞く人が居る」
児童相談所の窓口然り。社保庁の窓口もその類であろう。

話は生活保護に戻る
06年10月に書いたがが「生活保護所帯は100万軒を越え、被生活保護者は147万人である」
国も窓口の市町村も「生活保護者」の数を押さえ込もうと必死であり、これまでも北九州や栃木で「生活困窮で餓死者」が出ている。むごい話だ。

仮に100万所帯が12万円/月に給付を受ければ、その原資は:
100万所帯X8万円/月X12ヶ月=9600億円、約1兆円となる。
安倍総理は一艘の行財政改革を進め、中国残留孤児の訴訟解決の給付金や生活保護費等をひねり出した欲しい。
赤字国債の発行や消費税率の上げなどで問題を後年に先送りしてはなりません。
お願いします。

読売新聞:
中国残留孤児に対する新たな支援策について、中国残留孤児訴訟の原告・弁護団は8日、東京都内で記者会見し、与党プロジェクトチーム(PT、座長=野田毅元自治相)から提示された最終案を受け入れ、損害賠償請求権を放棄した上で、訴訟を終結させると発表した。

 原告・弁護団は最終案について「老後の生活安定という最大の目標が達成された」としている。2002年12月以降、帰国孤児の9割に当たる約2200人が全国15地裁で国を相手に起こした訴訟は、全面解決に向かうことになった。

 現在、残留孤児のうち約6割は生活保護を受けている。新たな支援策により、厚生年金も就労収入もない生活保護受給者の場合、生活費の支給は、現在の8万円から14万6000円に増える。厚生年金や就労収入がある人の場合は、14万6000円に加え、厚生年金や就労収入の3割分が上乗せされる形で手元に入る。
(引用終わり)

コメント (3)
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