生かされて

乳癌闘病記、エッセイ、詩、童話、小説を通して生かされている喜びを綴っていきます。 by土筆文香(つくしふみか)

ナルニア……5回目の出会い

2006-04-01 17:42:35 | 日記

今日、娘とようやくナルニアを観に行ってきました。

ナルニアには特別な思いがあります。わたしは小学校のとき、本をほとんど読まなかったと以前書きましたが、なぜか「ライオンと魔女」だけは読んでいたのです。そして物語に強く惹かれました。ナルニアが全部で7巻あったことは知っていましたが、そのときは一冊しか読みませんでした。
短大の図書室で「ライオンと魔女」をみつけたとき、なつかしくて再び読み、それから夢中で全巻読みました。でも、そのときは物語に込められている作者の想いもわかりませんし、アスランが誰なのか気づきませんでした。

クリスチャンになって、童話を書き始めたころ、ナルニア7巻を購入して読みました。そのとき初めてアスランがイエス・キリストのことだとわかりました。作者のCSルイスはこの物語の中にはもう一つの「隠された物語」があると、読者への手紙で繰り返し述べています。作者はクリスチャンとして読者に伝えたい大切なことを物語のあちこちに隠しています。

そのころ、毎晩子供たちに「読み聞かせ」をしていました。夕飯の後すぐ(見たいテレビがあるときはビデオに録画して)聖書を読みました。そのあとで本を読むのが習慣になっていました。「読み聞かせ」は息子が2歳のときから始め、10年も続きました。3たびナルニアに出会ったとき、子供達にぜひ読んで聞かせたいと思い、半年かけて全巻読みました。それが4回目の出会いです。毎日20-30分くらい読んでいましたが、あまりにもおもしろくてやめられなくなり、1時間も読み続けて声がかれてしまったこともありました。

当時息子は小学6年生、娘は2年生でした。息子に本を好きになってほしいという思いをこめて読み聞かせを続けていましたが、息子は本好きにはならず、ナルニアも自分から読もうとしないので、読み聞かせたのです。後に娘は本の虫といわれるほど本好きになりました。

 長いので大変ではありましたが、考えてみるとそれは至福の時でした。3人で物語りを共有できて、親子の日常の会話の中で「タムナスさん」、「のうなしあんよ」や「泥足にがえもん」が出てきて、半年間ナルニアに漬かっていました。

 あれから約12年たって、ナルニアが映画化されたことを知り、大喜びしたのはわたしだけでなく、息子や娘たちもでした。ふたりとも、物語の内容をしっかり覚えていたのです。

 そして、娘と映画を一緒に観ようと約束して、(息子は仕事が忙しく都合がつきませんでした)ようやく今日、観に行ってきました。わたしにとって、5回目のナルニアとの出会いです。

 CGを駆使した素晴らしい映像でした。ストーリーは原作に忠実で、CSルイス氏が観たらどれだけ驚き、また喜ぶのではないかと思いました。

 アスランが、裏切りの罪を犯したエドマンドの身代わりに殺されたところはイエスキリストの十字架を意味しています。強くて力あるアスランが猫のようになって縛られ、たてがみを剃られ、殺されていくようすは、むち打たれ十字架につけられたイエスさまの姿とだぶり、涙が溢れました。


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2 コメント

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Unknown (まこ)
2006-04-01 18:53:54
本当にすばらしかったですね。封切りになってすぐに観に行きました。あまりにも泣くので、一緒に行った友達が「大丈夫?」と聞く程に泣きました。アスランの罪の身代わり、購いの場面では、よくも受難をあんな形で表現したものだと、改めてルイスの才能にうなりました。罪を犯して処刑されなければならない者に代わって自分が処刑台に立つ・・それは神の子、キリストにしかできないこと・・でもあの場面では本当にアスランの愛の行為にクリスチャンでなくても皆泣かずにはいられないでしよう。でも、もっとあの物語が、いやアスランがキリストだという認識をもって映画館に来てくださる方が増えればよいのに・・と思いました。そして、それを伝えるのは私たちの仕事ですよね。

「人生を導く五つの目的』かって来ました。40日かけて読んでください。と書いてありましたので、まずは一日分だけ読みました。
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まこさんへ (土筆文香)
2006-04-01 20:41:31
そのとおりですね。

ナルニアの映画は日本で一千万人の人が観にいくだろうといわれているそうです。

映画を観た方ひとりひとりに、アスランはイエス・キリストなのだということを伝えたいです。
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