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生かされて

乳癌闘病記、エッセイ、詩、童話、小説を通して生かされている喜びを綴っていきます。 by土筆文香(つくしふみか)

追悼旅行(その4)

2018-08-24 14:39:02 | 日記
安曇野では、ちひろ美術館へ行きました。神戸から東京に引っ越すとき、Mちゃんからいわさきちひろのハンカチをもらいました。今回、それを持っていきました。考えてみたら40年前のものです。「あまり使わないで大切にしまっていたの」と言ってハンカチを見せると、Mちゃんは驚いていました。



黒柳徹子さんの「窓ぎわのトットちゃん」の表紙にいわさきちひろさんの絵が用いられていることから、ちひろ公園内にトットちゃん広場が作られていました。

「窓際のトットちゃん」は多くの人に読まれているので、ご存じの方も多いと思いますが、簡単に内容を紹介します。トットちゃんは小学校入学後、2~3か月で退学を言い渡されました。でも、お母さんは退学させられたとは言わず、「よその学校へ行ってみる?」と言ったそうです。よその学校というのがトモエ学園でした。



トモエ園は列車の中で授業をしていました。トモエ学園では席も時間割もなく、自分で考える事を優先していたそうです。
校長先生がトットちゃんに話したいだけ話してごらんと言ったそうです。トットちゃんは夢中になって4時間も話し続けたそうです。真剣に話を聞いてくれた校長先生はなんと忍耐強い人なのでしょう。トットちゃんは受け入れられて、どんなにうれしかったでしょう。

校長先生は「君は、ほんとはいい子なんだよ」と何度も言ってくれました。校長先生の愛のあるとり扱いを受けて、トットちゃんの人生が変わったのです。

出会いによって人生が変わることがありますね。また、人の言葉がその人を生かすことがあります。逆に、人の心を一生傷つけることもあります。人を生かす言葉を語りたいものです。

周遊バスに乗って大王わさび園に行きました。わさびコロッケとわさびアイスを食べたら、昼ご飯は食べられませんでした。



わさび園はシートがかかっていました。


水車は黒澤映画のロケに使われたそうです。水がとてもきれいでした。

帰りはMGちゃんと2人で14時代の特急あずさに乗ることになっていました。おりしも台風が来ていて、時間が遅い方が、その後乗る常磐線に影響しないと知って、出発時間を2時間遅くしました。手数料なしで隣同士のチケットが買えたのは幸いでした。
台風の影響を全く受けずに3日間過ごし、無事帰ってきました。

車中ではMGちゃんと次の旅行のことをずっと話していました。みんなで旅行することも限られてくるので、今しかないと思うと、また行きたくなるのでした。

62歳は曲がり角だと思います。これからは老化と闘うことになるでしょう。いつまで生きられるか誰にもわかりません。残された人生、ぼんやり過ごすか、目的をもって生き生きと過ごすか……。

「いま曲がり角にきたのよ。曲がり角を曲がったさきになにがあるのかは、わからないの。でも、きっといちばんよいものにちがいないと思うの。」という赤毛のアンの言葉を思い出して、神様の用意してくださった道が最善だと信じて歩んでいきます。

この旅行の動機となったNちゃん。色々調べて計画し、スケジュールを組んでくれたS子とK子、ありがとう。一緒に行けなかったAちゃん、この次は、一緒に行けますように。

                        おわり


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追悼旅行(その3)

2018-08-21 16:43:17 | 日記
2日目は松本へ行きました。松本市美術館で草間彌生展が開催されていました。
草間彌生さんは、幼少のころから幻視、幻聴を体験し、作品の要素として、独特の画風を確立されました。



印象に残ったのは、「傷みのシャンデリア」です。ミラールームでシャンデリアがゆっくりと回転する作品。上下左右はるか向こうまで反射されたシャンデリアがあり、その中にいると、取りこまれてしまうような危うさを感じました。
「南瓜へのつきることのない愛のすべて」には黄色い南瓜がぎっしりとひしめきあっていました。

「痛みのシャンデリア」に仲間の一人を失ったわたしたちを重ねてみました。ほんとうはいくつあるのかわかりませんが、鏡に反射された無限のシャンデリアが見えています。

それは癒されることのない無数の心の傷のようです。でも、そこに絶望ではなく、希望の光を見るのです。わたしたちは一人ではありません。わたしたちは、慰めの言葉を発しなくても同じ思いを抱いています。ひとつのシャンデリアが無限に並んでいるように見えますが、一つの傷が癒されれば、すべての傷が癒されるのです。

仲間のひとりから、わたしだけ朝事に参加しなかったことについて、「グリム(わたしのこと)もみんなもつながっているから、それだけでいいんです。」といううれしいメールが届きました。

聖書には次のように書かれています。
「もしひとりなら、打ち負かされても、ふたりなら立ち向かえる。三つ撚りの糸は簡単には切れない。(伝道者の書4:12)」




松本城は中には入らず、外から眺めただけです。おまめのパフェがおいしかったです。
松本に出て3人は先に帰り、そのあと6人で旅を続けました。

いちばん上の画像は、常設の野外彫刻『幻の華』です。建物の壁の水玉は、松本出身の草間彌生さんから「松本から未来へ」というメッセージがこめられているそうです。
                  
                           
つづく


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追悼旅行(その2)

2018-08-20 15:57:16 | 日記
追悼旅行(その1)を書いてからずいぶん日にちが経ってしまいました。4歳のナルクンがいても昼寝している間に書けると思っていましたが、誤算でした。

ナルクンの相手をするのに疲れて、わたしも一緒に昼寝し、夜も一緒に寝ていたので、自分の時間が全くありませんでした。今日から数日はママのもとで過ごすというので、ほっとしています。

人形劇部(ろっち)の11人の仲間のひとりが欠けてしまって、悲しみの中に沈んでいたわたしたちですが、旅行の間は明るく、よくしゃべり、よく食べ、いたって元気でした。

駅のホームで和服の男性から「これだけの女性の団体は珍しいですね」と声をかけられました。
9人の関西弁のおばさんが、大声で話していたら目立ちますね。自分たちはすっかり若返って気持ちは10代になっていたのですが……。

ちょっとお茶飲みに店に入るにしても、お昼を食べるにしても、なるたけ一緒に座りたいと思っています。4人と5人に分かれることもありますが、店によっては机をくっつけて席を作ってくれます。一刻の間も一緒にいたいという気持ちなのです。
わたしたちは姫路、神戸、横浜、土浦・・・とそれぞれの場所から出発し、長野駅で9人がそろいました。第一日目は長野電鉄に乗って小布施(おぶせ)に行きました。

小布施の街並みは趣があって、高山を思い出しました。



町の雰囲気を壊さないようにでしょうか、信金にのれんがかかっていました。


どこの庭先にも寄せ植えがあって、心和みました。

時間が限られていたので、北斎美術館と高井鴻山記念館に分かれて入りました。


わたしは高井鴻山記念館に入りました。2階の展示室には一弦琴が置いてあり、学生字時代いちばんピアノが上手だったHちゃんが、即興で「花」を弾きました。

一番上の画像は、幹がねじれた栗の木です。
                         つづく


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追悼旅行(その1)

2018-08-12 17:21:55 | 日記
8月7日から9日、学生時代の友人9人で旅行しました。前回会ったのは、一昨年の11月に還暦旅行で飛騨高山に行ったときでした。(このときのブログは2016年12月1日に書いています)

友人たちは、神戸の保育科の短大で同じ人形劇部(ろっち)のメンバーでした。手作りの棒人形を持って、保育園、幼稚園や施設などへ出向いて演じてきました。巡業の旅といって、淡路島や米子までも行きました。
卒業して40年たった今もお互いに連絡を取り合っています。

ただ、わたしともうひとりは関東、ほかのメンバーは皆関西に住んでいるので、全員で集まるということはめったにありませんでした。(関西組では年に2回ぐらいはずっと集まっていたそうです)

一昨年、還暦旅行をしようということになって、久しぶりに仲間たちと会いました。そのときは2名都合悪かったので、やはり9名の参加でした。
それから一年半。こんなに早くまた旅行をすることになるとは思いませんでした。

書くのもつらいのですが、4月にメンバーのひとり、Nちゃんが子宮がんで天に召されたのです。Nちゃんの近くに住んでいる姫路の人たちは、病気になってから数回Nちゃんの家を訪れているので、病状がわかっていましたが、神戸に住んでいる人たちや関東のMGちゃんとわたしは、詳しいことがわからなかったので、大きな衝撃を受けました。

それでも3月末にNちゃんがホスピスに入ったと聞いたとき、覚悟しなければならないとは思っていました。ホスピスではだれにも会いたくないと言って、お見舞いを断っていたと聞いて、きっと変わってしまった姿を誰にも見せたくないという気持ちだったのでは……。

「この夏にNちゃんの追悼旅行をしましょう」と、S子からメールがありました。

行先は善光寺だと聞いて、少し迷いました。なぜ善光寺かというと、Nちゃんが最後に善光寺に行きたいと言っていたのに果たせなかったからです。

宿坊に泊まって朝事をするということでした。朝事とは何かわからなかったので、ネットで調べました。それは宗教行事でした。
宿坊に泊まった人は、必ず参加しないとだめというわけではありません。仲間たちやNちゃんに申し訳ないという気持ちを持つ必要もありません。

思い切って、朝事はパスしたいと伝えると、「かまへんよ。グリムはクリスチャンだからね」と、みんなが快諾してくれたのでうれしかったです。朝事は5時10分からだったので4:30に起きました。

皆が出かけて行ってから、部屋でひとりになって、いつものようにデボーション(聖書を読み、祈る)を40分間できました。Nちゃんのご遺族の方や、心を痛めている仲間たちのために心から祈り、そのあと少し眠りました。
Tちゃんに「朝事の間、何しとったん?」と聞かれ「半分寝てた」と答えましたが、嘘ではありませんよ。

宿坊では20畳ぐらいの広い和室にふとんを9枚並べて寝ました。合宿のようです。



宿坊での朝食
つづく


那須旅行

2018-08-02 17:05:34 | 家族
8月に入っても異常な暑さが続いています。

先月25日、26日に息子一家と栃木県那須に旅行へ行ってきました。ちょうど24日から少し涼しくなったところだったので、いいタイミングだったようです。

泊まったホテルでは、子ども向けのイベントをたくさんやっていました。パティシエ体験でケーキ作りをしました。



6年生のヒックン作。



4歳のナルクン&ママ作。

みんなで切り分けて食べました、とても甘かったです。



1泊2日で水鉄砲遊びや、宝探しナイトハイクなどにも参加しました。
プールと温泉に2回ずつ入り、ハードスケジュールでしたが、孫たちは大喜びでした。

ヒックンは小学校最後の夏休みです。ナルクンと一緒にこのようなイベントに参加することもなくなってしまうでしょう。そう思うと、少しさみしい気がしました。

2日目の午後、サファリパークに行きました。
自分たちの車で入りました。



ロバに囲まれて動けなくなることがあると聞いて、静かに通り抜けようとしたら、集まってきました。無事通り抜けられてほっとしました。


ライオンは暑さのせいか寝ていました。



車の中をのぞくラマ。

ナルクンは疲れたのか、数日後に熱を出しました。一日で下がって元気なったのでよかったです。

「お家に帰りたくない。ゆこちゃんち(我が家のこと)にいたい」と泣きながら帰っていきました。またすぐ、来るのだけどね。



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