東日本大震災が満9年を迎え発災の11日を挟んでマスコミでは特集番組や記事を組んでいます。その中で私はNHKの「バスと鉄道で行く篠山輝信X震災9年の東北旅」は私たちが隔年で訪ねている東北を、久慈から三陸鉄道で南へ下ってくれたので参考になりました。
32兆円を掛けた岩手県、宮城県の復興工事はほとんど終わりました。昨年旅行したときに、陸前高田や気仙沼、石巻などで感じました。ただ防潮堤やかさ上げ工事は進み、あるいは終了しましたが住民が戻っていません。特に若い人たちは仕事がなければ戻っても生活できません。
県内外の避難先で新しい生活が始まり、子どもたちもそこで育ったのですから簡単に戻れないのは理解できます。マスコミでも言われているように陸前高田のかさ上げは見事です。3・11の時に24000人にいた人口は19000人まで回復しているそうですが、市内に居住していても山を切り開いて造成した高台に住宅地を作りましたので、大工事をして12mのかさ上げをした60ヘクタール(18万坪)の旧市街は半分も回復していません。
ただ来年、三陸自動車道が完成すると仙台や東京からの時間短縮ができるので、新しい施設の計画もあるようです。復興中は工事に関わる人たちの需要があって地元経済も潤ったのですが、工事が終わると観光客が頼りです。私たちも来年の震災10年には久慈から三陸鉄道などの鉄道、バスを利用して福島まで4泊5日の旅行を考えています。
福島はまだ立ち入りできない地区もありますので、復興は岩手県、宮城県とはまるきり違います。本当に気の毒です。立ち入りが解除されてすぐに尋ねた浪江町はまだ7%しか住民が戻っていませんが、無理もないと思います。今こそ旅行で福島県を含めた東北3県を旅行することで復興の応援をしたいものです。