「主イエスの愛の配慮」 マタイによる福音書17:24~27節
宮の納入金について、主イエスが語られた記事から、主の恵みをいただきましょう。
Ⅰ 神のひとり子なる主イエス
当時、20歳以上の男性は毎年一人半シュケル、神殿に税を納めていました。これは、出エジプト記30章11~16節が出所であります。集められたものは、神殿維持のために使われました。
主イエスは、神のひとり子であり、王の家族が王に税や貢を納めないように、神殿は神の家であるので、神の子である主イエスは税を納める必要はないのであります。
Ⅱ 主イエスの配慮
しかし、主イエスは、納めることをいたしました。それは、「神のひとり子であり救い主である主イエスを、まだそうと認めることができない者たち」に愛の配慮をなされたのであります。このことで彼らが躓かないためです。人の救いのためには、自らの当然の権利を行使しなかったのです。
パウロは、偶像に供えられた肉の問題で、肉を食べてもかまわないが、それが弱い兄弟を躓かせるなら、その権利や自由も、隣人への配慮の中で制限し、すべて神の栄光のためにすると言いました(第一コリント8章)。
何よりも、主イエスが私たちを救うために、神の位を置きこの世に来てくださり、十字架まで掛かってくださったことをおぼえます。すべてのことに神の栄光をあらわす者となりたいのです。
2011/11/6 説教者 杉本守