「神のあわれみを求める」 詩篇86篇1~17節
この詩篇は、賛美、感謝の要素を多分に含むあわれみを祈る嘆願の祈りであります。
Ⅰ 苦難の中での叫び
「主よ、わたしをあわれんでください。わたしはひねもすあなたに呼ばわります。」(3) 詩人の状況は切実でありました。苦しみ(1)、悩みの日に(7)とあります。具体的にはわかりませんが、高ぶる者どもや横暴な者の群れが作者の生活を脅かしています(14)。彼はその中で神に呼ばわります。
Ⅱ 叫びの内容
彼の叫びはどのようなものだったのでしょうか。それは、自分の生活や命を脅かす者達の排除ではありませんでした。状況や敵からの守りではなく、魂の守りでありました。「心を一つにしてください」(11)との祈りです。苦難や悩みの中で、彼の心がちりちりに乱れ、自分が崩壊しそうな時、ただ神だけを畏れ、自分の思いではなく、神のみ心がなるようにという思いに集中し、神の道を歩めるようにでした。
私たちはどのような叫びを主にしているでしょうか?心が分裂せず、いつも主を見上げ、心を一筋に主なる神の道を歩ませていただきましょう。
2014/1/26 説教者 杉本守