昨日は宮古→立丸峠→遠野へ、今日は宿泊先の遠野→仙人トンネル→釜石→宮古へ良い仕事をさせて頂きました。
個室→相部屋 転換期迎える特養ホーム
特別養護老人ホームが転換期を迎えている。国は2003年以来、特養ホームの新設は全室個室に限って認めていたが、今年9月、多床室(相部屋)の併設を容認した。背景には低所得者に対する配慮や、待機者の増加などがある。一方で目配りのしやすさから相部屋の良さを訴える声も。青森県内の特養ホームを訪ね、それぞれの長所や問題点を探った。
国が基本的に整備を進めるのは、10室程度の個室を一つの生活単位として少人数ケアを行う「ユニット型個室」の特養ホーム。居間や職員をユニットごとに配置するため、家族的な介護ができるとされている。
十和田市高清水の特養ホーム「八甲荘」(長嶺勝治施設長)は04年春、全室ユニット型個室の施設としてオープンした。
個室の最大の長所は、利用者のプライバシーが保たれることだ。排せつ介助や家族の見舞いの際、周囲に気を使うことがない。約1年前から入所している女性(87)は「これまでの施設で一番快適」と笑顔を見せる。
だが、職員の目が個室の中に届きにくい問題点もある。八甲荘では以前、個室内で入所者がベッドから転落し、職員が気付くのが遅れた例があったという。以来、家族の承諾を得て、扉を開け放っている。女性職員は「利用者の安全には代えられないので…」と複雑な表情を浮かべる。
一方で、相部屋の必要性を訴える声も根強い。八戸市十日市の特養ホーム「修光園」(李澤(すももざわ)隆聖園長)は、大半が2~4人用の相部屋だ。
李澤園長によると、利用者や家族が相部屋を希望する理由で最も多いのが、利用料金の安さという。
年金80万円未満、要介護度5の人で比べると、八甲荘が月額約6万7千円なのに対し、修光園は約5万1千円と割安だ。
ベッドの間には仕切り用のカーテンがあるだけで、プライバシーの面で十分とはいえない。利用者からは「孫が来たとき、気を使う」「においが気になる」などの声が聞かれた。だが、常に人の目があり、異変に気付きやすい利点もある。
李澤園長は「(特養ホームは)要介護度が高く、寝たきりの方が多い。こういう方は、目の届きやすい相部屋の方がいいのでは」と語った。
修光園を運営する社会福祉法人八陽会は、来年から同市田向地区に個室ユニットと相部屋を併設した新たな施設を建設する予定だ。
県立保健大社会福祉学科の大和田猛教授(高齢者福祉論)は「個室と相部屋のどちらにも良い面がある。本人の意向で選択できる環境が望ましい」と話している。
(2010/11/10 デーリー東北)
「ユニット型個室」の見直しになるのか?
「多床室」の復活につながるのか?
「個室ユニットと相部屋を併設」の新しい建設が予定されている。どちらのメリットも活かしてすすめて頂きたいところが結論だ。
財政面の理由で議論されて曖昧になるのも残念だ。また、利用を希望するする高齢者の負担増にも及ぶような議論も残念だ。高齢者本人の意向が尊重されるよう選択肢が増えることは良いことだ。
入所希望し待機している介護度の重い高齢者が多い中での動向を見守りたい。
個室→相部屋 転換期迎える特養ホーム
特別養護老人ホームが転換期を迎えている。国は2003年以来、特養ホームの新設は全室個室に限って認めていたが、今年9月、多床室(相部屋)の併設を容認した。背景には低所得者に対する配慮や、待機者の増加などがある。一方で目配りのしやすさから相部屋の良さを訴える声も。青森県内の特養ホームを訪ね、それぞれの長所や問題点を探った。
国が基本的に整備を進めるのは、10室程度の個室を一つの生活単位として少人数ケアを行う「ユニット型個室」の特養ホーム。居間や職員をユニットごとに配置するため、家族的な介護ができるとされている。
十和田市高清水の特養ホーム「八甲荘」(長嶺勝治施設長)は04年春、全室ユニット型個室の施設としてオープンした。
個室の最大の長所は、利用者のプライバシーが保たれることだ。排せつ介助や家族の見舞いの際、周囲に気を使うことがない。約1年前から入所している女性(87)は「これまでの施設で一番快適」と笑顔を見せる。
だが、職員の目が個室の中に届きにくい問題点もある。八甲荘では以前、個室内で入所者がベッドから転落し、職員が気付くのが遅れた例があったという。以来、家族の承諾を得て、扉を開け放っている。女性職員は「利用者の安全には代えられないので…」と複雑な表情を浮かべる。
一方で、相部屋の必要性を訴える声も根強い。八戸市十日市の特養ホーム「修光園」(李澤(すももざわ)隆聖園長)は、大半が2~4人用の相部屋だ。
李澤園長によると、利用者や家族が相部屋を希望する理由で最も多いのが、利用料金の安さという。
年金80万円未満、要介護度5の人で比べると、八甲荘が月額約6万7千円なのに対し、修光園は約5万1千円と割安だ。
ベッドの間には仕切り用のカーテンがあるだけで、プライバシーの面で十分とはいえない。利用者からは「孫が来たとき、気を使う」「においが気になる」などの声が聞かれた。だが、常に人の目があり、異変に気付きやすい利点もある。
李澤園長は「(特養ホームは)要介護度が高く、寝たきりの方が多い。こういう方は、目の届きやすい相部屋の方がいいのでは」と語った。
修光園を運営する社会福祉法人八陽会は、来年から同市田向地区に個室ユニットと相部屋を併設した新たな施設を建設する予定だ。
県立保健大社会福祉学科の大和田猛教授(高齢者福祉論)は「個室と相部屋のどちらにも良い面がある。本人の意向で選択できる環境が望ましい」と話している。
(2010/11/10 デーリー東北)
「ユニット型個室」の見直しになるのか?
「多床室」の復活につながるのか?
「個室ユニットと相部屋を併設」の新しい建設が予定されている。どちらのメリットも活かしてすすめて頂きたいところが結論だ。
財政面の理由で議論されて曖昧になるのも残念だ。また、利用を希望するする高齢者の負担増にも及ぶような議論も残念だ。高齢者本人の意向が尊重されるよう選択肢が増えることは良いことだ。
入所希望し待機している介護度の重い高齢者が多い中での動向を見守りたい。
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